M・A・アストゥリアス、『グアテマラ伝説集』

 『グアテマラ伝説集』の感想を、少しだけ書いておく。最後に収められた戯曲は、今日の午前中に読んだ。

 何とまあ濃密な文章か…!と、魅了されっぱなしの一冊だった。ひとつひとつの文章を追う毎に、新たなイメージが重なりあいながら何処までも広がっていくようで素晴らしかった。土着的と言うのか、魔術的土壌と言うのか、動物にも植物にも人間たちにも荒々しいほどの生命が与えられている。そして更にその生命たちをしろしめす、荒ぶる神々の存在。その伝説の中の力強い息吹。泥土や血や太陽の匂いが鼻を打たんばかりに妖異に漂う作風に、ただただ圧倒された。
 連なる言葉たちが確かに文章を成しているのに、まだそこに混沌とした塊が残されているような印象を受ける。或いは、元来が混沌としてあるはずのものを、あえて言葉で語ろうとしているからそうなるのか。ゆえに、読んでいて意味がわからなくなる箇所も多かったのだが、ぐらりとよろめきながら何度も読み返したりして堪能した。

 どの作品もとても好きなのだけれど(あ、戯曲は慣れるまでが読み辛かった…)、とりわけ好きな作品を強いて挙げてみるならば、美しい語りで故郷への思いが伝わってくる「グアテマラ」や、幻想的なラストが印象深かった「『刺青女』の伝説」、神々による世界創造を描いた「春嵐の妖術師たち」の3作品だろうか。いやまてよ、火山の話も好きだった…(切りがない)。“風に運ばれてきた三人と、川を流れてきた三人”という設定が面白かった。
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2月18日(木)のつぶやき

06:13 from web
文庫本サイズの新しいブックカバー、目に入るたびに気持ちがにやける。神戸のお店で買ってきたのだけれど、近くに住んでいるうちに単行本サイズをオーダーすればよかったなぁ…。洗い替えに欲しい。
07:20 from web
おはようございます。こーしーおかわり。
10:31 from web
好きな服を着てるだけ。
17:05 from web (Re: @picoban
@picoban 納豆カレー、好きですよ。アボカドも、カレーでとろっとなったら一層美味しそうです。別々に食べて美味しいものを一緒にする意味がわからない…という意見もあるようですが、かけ合わせの妙も込みで味わうのよ、もう。…と、私は思っております。
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