先日、和食が世界無形文化遺産に登録されました。
これは、日本の「和食」の食文化が世代を越えて受け継がれているなどとして、世界各地の伝統文化などを保護するユネスコが、日本の申請に対して無形文化遺産に登録することを決めたものです。
登録された和食は、料亭などで提供される和食だけを対象としているのではなく、昔から食べられている所謂“一汁三菜”と呼ばれる一般家庭での食事も含まれているそうです。
そこで本家本元の私たち日本人が、和食のマナーを正しく実践しているのか、再確認したいと思い、調べてみました。
「一汁三菜」
一汁三菜とは、ごはんと汁物に3種類のおかず(主菜1品、副菜2品)で構成された献立をいいます。
これは懐石料理の献立の基本の形ですが、日本料理だけでなく、洋食や中華などの献立作りにも応用ができる知恵と言われています。
・一汁三菜の構成です(ネットから)
「和食のマナー」
1.箸の使用マナー
*次のような使用をしないこと
1.刺 し 箸 煮物などを箸で刺して食べること
2.そ ら 箸 一度箸をつけた料理をそのまま置くこと(箸をつけたら食べましょう)
3.ね ぶ り 箸 箸を口でなめたり吸ったりすること
4.振り上げ箸 会話が弾んだときなどに、箸を指揮棒のように振り上げること
5.迷 い 箸 どれを食べようかと、料理の前で箸先をあちこち動かすこと
6.寄 せ 箸 箸を使って器を引き寄せること
7.も ぎ 箸 箸にご飯粒がくっついているのを口でもぎ取ること
8.さ ぐ り 箸 盛られた料理を箸でかき回し、下から探り出して好きなものを食べること
*割り箸の割り方について
1.上品な割り方 両手で水平に持ち、上下に割ります。
2.悪い割り方 箸を縦に持って左右に割るのは縁起が悪いとされています。
3.失礼な行い 割った後に、両方の箸をしごき合わせ、ササクレを落とすこと。(ササクレができるような質の悪い割り箸と言う印象をあたえるため)
2.ご飯の食べ方
最初にご飯を一口、次に汁を一口、再びご飯を一口、汁の具を一口、更に、ご飯を一口食べてからおかずをいただきます。
箸を休めるときは、箸置があればそこに置き、無い場合は盆の手前左側の淵に箸の先が少し出るように置きます。
3.吸い物のいただき方
1.おわんの蓋は左手を添えて右手で取り、裏返して右側に置きます。
2.その他に蓋のあるものは最初に蓋をとります。(その際に右側にあるものは膳の右側に、左側にあるものは膳の左側に置きます。)
3.食事が終われば、おわんの蓋は元に戻します。(蓋を裏返して戻してはいけません。塗りが剥げたり、傷ついたりしますので注意しましょう。)
4.刺身の食べ方
1.正式には、刺身に少量のわさびをつけ、それをはさむように二つ折りにして醤油をつけて食べます。
(わさびを醤油に溶いてしまうと、刺身もわさびも本来の風味が生かされません。)
2.刺身の妻は口に入る大きさに分けて取り、醤油をつけて食べます。
(食べるときに醤油がたれる心配から、手を受け皿にすることがありますが、好ましくありません。小皿を持つか懐紙、或いは汁物の蓋を受け皿にして食べます。)
5.焼き魚の食べ方
1.中骨に沿って箸を入れ、肩口(頭の近い所)から尾っぽの方に食べ始めます。
2.上身を食べ終えたら、頭を左手で抑えながら下の身と骨を剥がし、頭と骨は向こう側に置きます。
(このとき指が汚れたら懐紙で拭いてください。魚をひっくり返すのはマナー違反です。)
3.下身も上部(頭の方)から尾っぽにかけて食べます。
4.下身を食べ終えたら骨や皮を皿の真ん中に戻します。
5.はじかみ(筆しょうが)があれば、最後に食べて口の中をさっぱりさせます。
(参考)*魚の盛り付けは、頭が左側に来ます。
*切り身などで片面しか皮が無いときは皮が表です。
6.揚げ物
1.大根おろしを天つゆに入れて軽くまぜます。
2.天つゆの器を手にとって、さっとつけていただきます。
7.おしぼりの使い方
1.おしぼりは手を拭くだけに使用してください。
2.顔やめがね、首筋などは拭かないようにしましょう。
3.卓上が汚れても拭かないようにしましょう。(もし汚れたら布巾をもらってください。)
皆さんは日頃実践されていますか?