らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

ニゲラの花「蕾から種まで」

2024-05-25 | 

いま、私の畑には、真っ白なニゲラが咲いています。
「ニゲラ?」
ご存じないかも知れませんね。
そこで、今日はニゲラの蕾から花が終わって種ができるまでをご紹介します。

・これがニゲラの花です。


「ニゲラの蕾」

ニゲラはキンポウゲ科クロタネソウ属の一年草で、5月~7月頃に花を咲かせる植物です。
草丈は40cm~90cm程、茎が伸びて枝分かれをし、その先に3cm~5cmの花を一輪咲かせます。
下の画像はその蕾です。
真上から見ると渦を巻いているように見えます。

・ニゲラの蕾です。


原産地は地中海沿岸と西アジアで、日本には江戸時代末期に渡来し、当初は野菜として栽培されていたようです。
この花の特徴は細長い花びらを幾重にも重ねているところや茎からそのまま細長く枝分かれしている葉の形状にあります。

・蕾が開き始めました。


「名前の由来」
ニゲラという名前はラテン語の「Niger ・黒い」からきています。
花後にバルーン状の果実が膨らみ、中に黒い種が出来る事からこの名前がつきました。
和名は「黒種草(クロタネソウ)」と呼ばれていますが、これは種が黒いことに由来しています。

・我が家の花は純白ですが、他にも、青、黄、ピンク色、薄紫などの花色があります。


穢れのない純白のニゲアの花は綺麗です。

「花後のバルーンに種」
花が終わってもそのまま育てていくと、だんだんとバルーン状の実を形成していきます。
最初のうちは緑色ですが、成熟が進むと茶色っぽく枯れていきます。
完全に枯れてしまうとバルーンが弾けて種が散らばってしまうので、少し早めに収穫してカビないように風通しのいいところで乾燥させ、完全に枯れたらバルーンを開いて黒い種を採取できます。
我が家ではそのままにしているので、この辺りに種が散って、来年にはここで芽を出します。

・花が終わって茶色のバルーンができました。この中に種が入っています。


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いずれアヤメか杜若

2024-05-03 | 

今、私の畑にはアヤメが咲いています。
菖蒲と言えば、慣用句に「いずれアヤメかカキツバタ」があります。
意味はご存じのように、アヤメも杜若もよく似ていて区別がつけがたいことから、いずれも優れていて選択に迷う事の例えです。

「菖蒲(アヤメ)」
アヤメはアヤメ科アヤメ属の多年草で、畑や山野の草地に生え、特に湿地を好むことはありません。
葉は直立し、草丈は50~80cm程度になり、5月頃に花径8㎝ほどの紫色の花をつけます。
前面に垂れ下がった花弁(外花被片)には網目模様があるのが特徴で、これがこの花の名前の由来となっています。

・畑のアヤメです。花弁の網目模様が特徴です。


「慣用句の由来」
タイトルの「いずれアヤメかカキツバタ」の由来は、平安末期の武将・源頼政が鵺(ぬえ)という怪鳥を退治した褒美として、菖蒲前(あやめのまえ)という美女を宮中から賜る際、十二人の美女の中から選び出してみよと命じられて詠んだ次の歌にあります。

五月雨(さみだれ)に 沢辺の真薦(まこも)水越えて いづれ菖蒲と引きぞ煩(わずら)ふ」
 意訳:五月雨で沢辺の水かさが増したため、マコモも水中に隠れてどれがアヤメかわからず、引き抜くのをためらっている

「菖蒲と杜若の見分け方」
慣用句にあるアヤメとカキツバタの見分けは模様を見ましょう。

「アヤメ」の特徴
・花色は紫色ですが、稀に白色もあります。
花には、網目模様が、外側の花弁に黄色い模様がある。
・葉は長さ30~50cmで、幅は5~10ミリの剣状をしており、中脈は目立たない。
・適地は、山野に生え、水とは関係のない畑や乾いたところにも育ちます。
・花期は5月上旬~中旬
・和名の文目(あやめ)は、外花被の基部に綾になった目があることが名前の由来となっています。

・杜若です。花弁の中央に白い紋があります。


②カキツバタ」の特徴
・花色は紫色、白色、紋などがあります。
・花には、網目模様はなく、外花被片に白い斑紋があります。
・適地は、水中や湿ったところに群生します。
・花期は5月中旬~下旬
・カキツバタの名前の由来は、この花から花汁を作り服を染めていたことから、「書き付け花」と呼ばれ、ここから転じて「カキツバタ」という名前になったということです。

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牡丹の別名「二十日草」

2024-04-23 | 

美人を形容する言葉に「立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿はユリの花」があります。
この言葉は、美しい女性の容姿や立ち居振る舞いを花にたとえて形容したもので、江戸時代の滑稽本・洒落本の中にあるようです。
この3つの花の
・芍薬(しゃくやく)は、すらりと伸びた茎の先端に美しい花を咲かせることから、すらっとした美しい女性をたとえており、
・牡丹(ボタン)は枝分かれした横向きの枝に花をつけるため、まるで美しい女性が座っているかのように見えるさまを表現しています。
・そして、百合(ユリ)は風を受けて揺れるさまから、女性が優美に歩く姿のようだと比喩しています。

今日はこれらの花の中から「ボタン」についてです。
「ボタンの由来」
 牡丹は、ボタン科ボタン属の落葉性低木で、華やかでシャクヤクに似た大輪の花を咲かせます。
その美しさから、「百花の王」とも呼ばれており、多くの人々に長く愛されています。
名前の由来の「牡丹」は原産国である中国の漢語からで、「牡」はオスを意味し、「丹」は赤色の意味で、雄しべや雌しべが花弁になることからつけられたとされています。
そして、わが国には、ボタンは8世紀に中国から薬用植物として渡来したといわれていますが、その後、観賞用にも栽培されるようになり、江戸時代には数多くの観賞用の園芸品種が生み出されました。



「二十日草の由来」
そのボタンの別名には、名取草、「深見草」「夜白色草(よしろいろぐさ)」など、いろいろありますが、その一つに「二十日草(はつかぐさ)」と言う別名があります。
この「二十日草」という呼び名は、唐の詩人白楽天の漢詩「牡丹芳(ぼたんほう)」に由来すると言われています。
漢詩の一部に以下の一節があります。

   「花開花落二十日、一城之人皆若狂」
   (花開き花落つ二十日、一城の人皆狂ふが若し
読み:(はなひらき はなおつにじゅうにち いちじょうのひと みなくるえるがごとし)  
語訳:花が咲いて花が落ちる、その間二十日、 城中の人は皆、牡丹の花にとりつかれたようだ。

更に、牡丹が二十日草と呼ばれるようになったのは、崇徳院(すとくいん)に命ぜられて藤原忠通が詠んだ、次の和歌が由来ともいわれています。

  「咲きしより 散りはつるまで 見しほどに 花のもとにて 二十日へにけり」
   (咲き始めてから散り果てるまでを見ていたら、花の傍らで二十日経ったという)

牡丹は、別名の「二十日草」と言われている通り、人々が二十日間もとりつかれるほど美しく、正に「百花の王」と呼ばれるに相応しい花です。
もし、見かけられたらゆっくりご堪能下さい。

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「楊貴妃伝説」と「ハナカイドウ」

2024-04-05 | 

サクラの花だよりが各地から届いていますが、我が家でも桃の花に次いでハナカイドウが満開となりました。

「花海棠」
ハナカイドウは、バラ科リンゴ属に属し、春を代表する花の一つとも言われています。
ハナカイドウは妖艶な美しさを持つ花と称され、美人の代名詞と形容される美しい花です。
この花の原産地は中国で、日本には江戸時代初期に渡来しました。

・我が家のカイドウは「ハナカイドウ」です。


「ハナカイドウと楊貴妃」
「ハナカイドウ(花海棠)」は中国では唐の時代の絶世の美女・楊貴妃に因んで「睡花」とか「眠りの花」とも言われているそうです。
このハナカイドウ、その美しい淡いピンクの花が、ほのかに酒気を帯びた絶世の美女のうたた寝顔に例えられています。
その故事は、玄宗皇帝の妃・楊貴妃(719年~756年)が急に帝に呼ばれて、前夜の酔いも醒めないまま、そして髪も乱れたままで現れたため、帝はその様を海棠の花にたとえて、「海棠(かいどう )睡(ねむり) 未(いま)だ 足らず」と言ったことからと伝えられています。
この美しい海棠は楊貴妃自身も好んだと伝えられています。

・4月2日に撮影した我が家のハナカイドウです。


山口県長門市には楊貴妃伝説が伝えられています。
「楊貴妃伝説」(長門市HPより)
長門市HPによると以下のようです。
日本で云えば奈良朝の昔、唐の国では天宝15年(756年)7月のことじゃったげな。
向津具(むかつく)半島の岬の西側に唐渡口(とうどぐち)ちゅう所があってな、そこへ空艫舟(うつろぶね)が流れ着いたげな。
舟の中にはな、長い漂流でやつれておられたが、たいそう気品のおありなさる、それはそれは美しい女人が横たわっておられたそうな。

お側の侍女が申すに「このお方は唐の天子、玄宗皇帝の愛妃楊貴妃と申される。安禄山(軍人)の反乱(安史の乱)により処刑されるところを、皇帝のお嘆きを見るに忍びなく、近衛隊長が密かにお命を助け、この舟で逃れさせ、ここまで流れ着きました。」と涙ながらに云うたそうな。

息も絶え絶えの楊貴妃を里人たちは手厚く看護しましたがの、そのかいものう間もなく息を引き取られたげな。
そこで里人たちは、西の海が見える久津の丘の上にねんごろに葬ったそうな。
それが今、二尊院の境内にある楊貴妃の墓と伝えられておる五輪の塔でのう。
いつとなく「楊貴妃の墓に参ると願い事が成就する」というのでの、多くの人が参詣するようになったと申しますいの。

・二尊院には楊貴妃伝説と五輪の塔が建っています。(ネットより)


(参考)
「安史の乱」
なお、安史の乱とは、755年~763年、唐の玄宗の末年から起こった安禄山(唐代の軍人)父子・史思明(ししめい:安禄山の部下)父子の反乱です。
乱後、節度使(地方組織の名称)の自立化が進み、唐は衰退に向かったのです。

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「金のなる木」に花が咲いた

2024-02-19 | 

カネノナルキ(金のなる木)」に花が咲きました。
「金のなる木」は、ベンケイソウ科クラッスラ属の多肉植物で、原産地は南アフリカ東部で、ナミビア、アフリカ東部、マダガスカル等に分布しています。
日本には昭和初期に渡来し、「カゲツ(花月)」と呼ばれていますが、本来の和名は「フチベニベンケイ」です。

「金のなる木」
金のなる木は、乾燥や低温などの厳しい環境に適応した丈夫な植物です。
嘗て、新芽が小さいうちに、5円玉の穴に通しておき、そのまま成長させて、5円玉が抜けない状態にして、枝にお金がなったように仕立てたものが流行しましたが、その姿から成金草とも呼ばれています。
多肉質の葉や茎にたっぷり水分を蓄えることができるので、乾燥に強い反面、過湿にさせると根腐れしやすくなります。



「名前の由来」
名前の由来は、諸説あって、その一つは、
・栽培業者が販売促進のために、五円硬貨の穴を頂芽に通して固定し、若枝が硬貨の穴を通ったまま成長するようにして硬貨が生ったように見せかけたことからとする説や、
・他には、葉が丸っこく分厚い形でお金のように見えるからとする説などがあります。
英語でもマネーツリー、ダラープラントなどといいます。

・花は小さいですが星形のきれいな花です。


「花の咲かせ方」
花期は冬で、花を咲かせるためには、1年を通して水やりを控え、出来るだけ日光に当て、そして、夏を過ぎたら絶対に切り戻しをしないことと、真冬の厳しい寒さ(0℃以下)や霜に当てないようにすることです。
以上の点に気をつければ比較的簡単に栽培でき、花を咲かせることができます。

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雪中四友

2024-02-03 | 

今日は節分です。
節分に恵方を向いて恵方巻を食べるという風習は大阪から始まったものですが、今や全国に広がっているようです。
恵方とは、その年の福徳を司る歳徳神(年神様の別称)のいる方角で、その方角に向かって事を行えば何事も吉とされており、今年の恵方は東北東になります。
そして、節分の翌日の明日は立春で、暦の上では春になります。
しかし、例年、春とは名ばかりで、立春を過ぎても寒い日が続き、まだまだ氷点下まで冷え込む日が多く、春を感じられるのはもう少し先になります。
そんな厳しい寒さに耐えながら花を咲かせる、「雪中四友(せっちゅうのしゆう)」という4種の花があります。

雪中四友」
「雪中四友」とは、中国で古来より文人画に好んで描かれた早春に咲く、梅、蝋梅、水仙、山茶花を指す言葉です。
中国には職業画家の描いた絵を技法に走ったものとして批判し、文人(学問を修め文章をよくする人)が描いた絵を精神性が表出したものと高く評価する考えがあります。
雪中四友と言われている玉梅、臘梅、水仙、山茶の何れの花も、雪中や厳寒であってもよい香りをいっぱいに漂わせて咲く美しい花として評価されているものです。

1.「梅」
梅はバラ科サクラ属の落葉高木で、早春を代表する花として古くから日本人に愛されています。
今ではお花見と言えば「サクラ」の花ですが、奈良時代には中国から梅が輸入され平安貴族に好まれたことから「花」といえば「梅」をさしていました。
梅は爽やかな花の香りがあり、好文木(こうぶんぼく)、春告草(はるつげぐさ)、木の花(このはな)、初名草(はつなぐさ)、香散見草(かざみぐさ)、風待草(かぜまちぐさ)、匂草(においぐさ)などと、さまざまな別名で呼ばれることがあります。

2.「蝋梅」
蝋梅はロウバイ科、ロウバイ属の落葉低木で、「唐梅」(からうめ)、「南京梅」(なんきんうめ)の別名があります。
花径2cmほどの小さな花をうつむき加減に咲かせるので、華やかさはありませんが、よく見ると蝋細工のような花がとても愛らしく、その香りは素晴らしいものです。
花に気がつかなくても香りで近くに蝋梅が咲いていることに気づくほどです。

・学名・英名の通り、冬に咲き、甘い香りが漂う蝋梅の花です。

3.「スイセン」
スイセンは、ヒガンバナ科スイセン属の多年草で、冬になると甘く芳しい香りを漂わせます。
 雪の中で春の訪れを告げるので、別名「雪中花」とも呼ばれています。



4.「サザンカ」
山茶花はツバキ科、ツバキ属の常緑広葉樹で、秋の終わりから冬にかけて開花します。
山茶花は中国語で椿類一般をさし、サザンカという名称は、「山茶花」の漢字表記をそのまま読んだ「さんさか」がなまって「さざんか」となり、定着したと言われています。



「雪中四友」のどの花も、寒い季節に咲く貴重な花です。
これらの花は、寒さに縮こまった人の気持ちを和ませてくれるような優しさや清々しさをもった美しい花です。
散歩の途中で見つけられたら、歩を留めて愛でてみられてはいかがでしょうか?

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オキザリス・ベルシコロールの花

2024-01-26 | 

冬の寒さにも負けず、紅白のねじれ模様が特徴の美しい花を咲かす「オキザリス・ベルシコロール」が咲きました。

「オキザリス・ベルシコロール」
オキザリスはカタバミ科に属する多年草で、原産地の南アフリカを始め世界中に800種以上分布する植物です。
花が少なくなる11月下旬から2月~3月頃までが花期ということで、我が家でも丁度いま綺麗に咲いています。
冬の殺風景な庭に紅白のねじれ模様が自己主張しており、我が家では冬には欠かせない貴重な花となっています。



オキザリス・ベルシコロールは酢漿草(カタバミ)科、カタバミ属の植物です。
絞り模様がある特徴から、和名を「シボリオキザリス〔絞り酢漿草(カタバミ)〕」と呼ばれています。

・蕾から開きかけた時がとても綺麗です。


「カタバミの漢字表記」
カタバミの漢字表記は「酢漿草」「片喰」「傍食」などが使われます。
・「酢漿草(カタバミ)」は「酸っぱい汁の草」の意味のとおり全草にシュウ酸を含むので、かなり酸っぱい味がするそうです。
・また、「片喰(カタバミ)」や「傍食(カタバミ)」は、閉じた葉が半分食べられたように見えることからつけられたようです。

カタバミという名前は、夜に葉が閉じて、半分になったように見えるからとされており、葉が夜に閉じるのは、水分の蒸発を防ぐためと考えられます。

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12月にサクラが満開

2023-12-16 | 

大阪南部の熊取地方は今週1週間、小春日和が続き、昨日は生暖かい風が吹いて気温が上がって、日中の最高気温は24度と初夏のような暑さでした。
1週間先は冬至だというのに、一体どうなっているのでしょうか?

「冬に桜が満開」
この異常気象の関係でしょうか、近所のKさん宅のサクラが満開となっています。
サクラに限らず梨やリンゴなどの果物が初冬のこの時期に、一部の枝に数輪の花を咲かせているのは時々見かけますが、樹木の全体に花が咲いて満開となっているのは初めて見ました。
冬に満開となった桜の花、これを「狂い咲き」と言わずして何というのでしょう。

・12月12日に撮影したKさん宅の満開のサクラです。


「春の桜の開花メカニズム」
春に咲くサクラの花芽は、前年の夏(7月頃)に形成され、その後、「休眠」という状態になります。
休眠した花芽は、秋から冬にかけて一定期間低温にさらされることで眠りからさめ、開花の準備を始めます。
これを「休眠打破」といいます。
そして、春になって気温の上昇とともに、花芽は成長し、ピークをむかえた時に開花します。
このように、サクラの「開花」には、秋から冬にかけての気温の低下と春先の気温の上昇が必要です。
これが春に咲く桜の開花メカニズムです。



「季節外れの開花の原因」
ところが季節外れに「狂い咲き」する場合があります。
桜は7月頃に花芽が作られ、これを「花芽分化」といいますが、サクラの狂い咲きは、「花芽分化」以降、なんらかの原因で葉がなくなった後、秋の夜間の低温と日中の小春日和のような温かさを経ると、春と勘違いして開花すると考えられているようです。
葉がなくなってしまうと、葉から出ている開花抑制物質がなくなるため、条件さえ整えば開花を始めることはよくあるそうです。

それにしても、冬に桜が満開になるなんて、地球温暖化によって美しい日本の四季がなくなり始めたのでしょうか?

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ネリネの花と伝説

2023-12-04 | 

冬になって花が少なくなるころに咲く花、その花の名前はヒガンバナによく似た「ネリネ」です。
今日はこの花とその伝説についてご紹介します。

「ネリネ」
ネリネはヒガンバナ科の多年草で、原産地は南アフリカ、日本には大正末期に渡来しました。
冬から春に生長して、梅雨前に葉っぱが枯れて、夏の間は休眠か葉っぱが残る半休眠します。
なので、球根を植え付ける場合は夏に行います。
秋に休眠から覚めた球根は開花と同時かその後に細長い帯状の葉っぱを左右交互に数枚出します。
花色は、我が家の花はピンクですが、他にも白、紫、赤、オレンジなどがあります。

・彼岸花のように蕊(しべ)が長くはありませんが、非常によく似ています。


「名前の由来」
名前の「ネリネ(Nerine)」は、ギリシア神話に登場する水の妖精「Nereïs(ネレイス、ネレイデス)」の名前からとされています。
別名は「ダイヤモンドリリー」と言いますが、これは豪華な花弁の先端が反りかえり、光が当たるとダイヤモンドの輝きのように美しく見える様子からつけられたもので、英名でも 「nerine(ネリネ)、diamond lily(ダイヤモンドリリー)」と呼ぶようです。

・太陽の光に当たると、花びらにダイヤモンドのような小さな輝きが現れます。それが別名の由来となっている輝きです。


「伝説」
ギリシア神話に登場する水の妖精ネレイデスは、エーゲ海の底に住んでいる父ネレウスの宮殿で、いつも黄金の椅子に座り、歌ったり踊ったり、糸をつむいだりするなど、地上の人間の“箱入り娘”と同じような優雅な日々を送る生活をしていたということです。
この妖精「Nereïs(ネレイス、ネレイデス)」から花の名前の「ネリネ」と花言葉の「箱入り娘、幸せな思い出」が由来となっています。

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たで食う虫

2023-11-12 | 

いま、畔道には「たで」がたくさん咲いています。
「たで」と言えば、諺がありましたね。
ご存じの「たで(蓼)食う虫も好き好き」です。

・あぜ道の蓼です。


「蓼(たで)」
「たで」は、漢字だと「蓼」と書き、日本の伝統的なハーブの一つです。
日本には柳タデ(本タデ)、紅タデ、青タデ、細葉タデなど60種類ほど自生しており、単にタデと言う場合は、ヤナギタデ(柳蓼)を指すようです。
お店で食べるお刺身などの脇に添え置かれている赤紫色の葉っぱがありますが、あれは食用の「タデ」なのです。
食用として親しまれてるのは「ヤナギタデ」とその同一種の変種「紅タデ」です。
ヤナギタデの葉はヤナギによく似ており、その葉は殺菌作用があるので川魚を食べる際に使われています。



「諺」
諺に皆様よくご存じの「蓼(たで)食う虫も好き好き」があります。
ここで言われている蓼は、茎や葉に苦みがある柳タデのことです。
そして、この諺の意味は、辛くて苦い蓼を好んで食べる虫がいるように、人の好みは多様性に富んでいるということを例えたものです。
なお、この諺を「田で食う虫」とか「他で食う虫」と書くのは誤りであり、また「蓼」を「だて」というのも誤りなので気をつけたいものです。



「たで食う虫」
前記した「蓼(たで)食う虫も好き好き」の諺の通り、実際に蓼を食っている虫がいるのかどうか調べてみました。
上の画像を撮影した時は小さな黒い虫が蓼に止まっていたのですが、撮影しようとスマホを向けたところ飛び去りました。
この虫が蓼を食べていたのかどうかは分かりません。
更に、他の蓼を調べたのですが、虫は見つかりませんでした。
中には蓼が好きな虫もいるのかも知れませんが、多くの虫たちは辛くて苦い蓼は嫌いなのでしょうね。

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