先日、岡山市高松にある「備中高松城」に行ってきました。
日本全国にはさまざまなお城がありますが、小さなお城は一部を除いて余り知られていないのが実情ではないでしょうか。
しかし、このお城は羽柴秀吉が水攻めしたお城という事で、皆さんよくご存知だと思います。
この城の形式は梯郭式平城で、石垣はなく土塁によって築城されていました。
城の周囲は低湿地帯で天然のお堀を形成していたようです。
このため難攻不落を誇っており、秀吉は持久戦を強いられていましたが、軍師の黒田官兵衛は城を堰堤で囲み水没させることを進言します。
11日間の突貫工事で堤防が完成し、折からの梅雨時と近くの足守川の水とで堰堤内は水が溢れ見事にお城は水没しました。
これが世に言う「高松城の水攻め」です。
この後、秀吉は安国寺恵瓊を仲介役とし、城兵の命と引き換えに和議を成立させ、清水宗治は切腹します。
秀吉は本能寺の変で主君 織田信長を討った仇敵 明智光秀を倒すべく強攻策を取って京に引き返し、光秀を倒して天下人への道を歩むことになります。
これが有名な「中国の大返し」と言われている出来事です。
現在では、周りを田畑で囲まれており、これがかつての難攻不落の城址とは信じられない気がしました。
僅かに城主「清水宗治の首塚」の碑があって、その名残をとどめている程度です。
下の写真は城址に残る「清水宗治の首塚」です。
下の写真は水攻めの略史が書かれていますので参考にしてください。
今回ここに初めて佇みましたが、426年前(天正10年)に起こった歴史上有名な出来事が目の前に思い浮かぶような気がしました。
(一言メモ)
清水宗治の辞世の句
「浮世をば 今こそ渡れ武士の 名を高松の 苔に残して」
4日間ブログを休ませていただきました。
今日から再開します。
今日は、病気回復とか必勝祈願などによく折られる「千羽鶴」について書いてみようと思います。
現在、「鶴は千年、亀は万年」と言われるように、鶴は長寿のシンボルとされていますね。
そして子供たちが一番先に覚える折り紙は「折り鶴」ではないでしょうか?
このように「鶴」は私たちにとって身近で、かつ長寿を願う象徴的な鳥となっています。
また「鶴」は古代から瑞鳥(ずいちょう:めでたい鳥)とされていました。
このことから、社寺に「千羽鶴」を奉納する習慣があったそうですが、現在のように願いをかなえるような意味合いはなかったようです。
では、「千羽鶴」が祈願やお守りとして折られるようになったのはいつ頃からでしょうか?
戦前に「千人針」という風習がありました。
これは戦争に出征する兵士に贈られたお守りです。
腹巻形の晒しに赤い糸で一人が一針づつ縫っていき、千人分の針目を通した後、
白銅貨を結び付けます。
1000人と言う多くの人の祈りを集めることで、弾丸よけとなり、無事に帰還すること
が期待されたお守りです。
現在の「千羽鶴」は、この「千人針」の風習から生まれたようです。
原爆で被爆し、白血病に苦しむ2歳の少女が、名古屋の高校生からお見舞いの「折り鶴」をもらいました。
これをきっかけにして少女や入院患者が千羽の鶴を目標にして折り続け、病気の回復を願ったそうです。
残念ながらこの少女は白血病で、12歳の生涯を閉じました。
この話が有名となり、それ以降「千羽鶴」は病気回復を祈って贈られるようになり、更には願いをかなえるお守りとして現在まで続いているようです。
(一言メモ)
この少女の名前は佐々木禎子さんで、広島平和記念公園の「原爆の子」の像」の
モデルとなっています。
禎子さんが折った折鶴は1300羽以上とも」1500羽以上とも言われていますが、実
際の数は遺族が公表していないので不明です。
日本では印鑑は必需品ですね。
役所でも、銀行に行っても、また種々の契約を締結するときも、文書には必ず朱肉を使って印鑑を押します。
そこで印鑑について調べてみました。
印鑑の起源ははっきりしませんが、中国で始まったそうです。
中国で高級執政官が礼服着用に際し、腰に巻いた「綬」と呼ばれる組みひもに任免証の印をつけた「印綬」が印鑑の始まりと言われています。
その後「封泥の章(ふうでいのしるし)」等の経過をたどり発展し、金属や玉材に文字を刻印して使用するようになったそうです。
日本には1世紀前後に中国から伝わったと言われています。
大宝律令で印制が成文化され、「内印(天皇御じ)」、「外印(太政官印)」、「諸司印」、「諸国印」等が規定されました。
一般庶民では、鎌倉時代に筆の管尻に墨を塗って押す「筆印」を用いるようになり、
明治以降になって姓名を刻んだ朱印が一般化したそうです。
なぜ朱肉なのでしょうか?
日本では古くから、赤い色は太陽や燃える炎に通じることからおめでたい色と考えられ、魔除けの色としても使われてきました。
例えば、神社の朱塗り、赤い鳥居、達磨の色彩などがそれです。
印鑑の朱肉もめでたい色であると同時に、魔除けの意味を持たせているようです。
そのようなことから習慣として赤が一般的に使用されているだけのようです。
したがって朱肉でなければいけないとの決まりはありません。
黒や青、緑色でも良いのです。(でも朱肉以外の押印は拒否されるでしょうね)
お詫び
いつも当ブログを見ていただきありがとうございます。
誠に勝手ながら、24日から27日まで休ませていただきます。
28日から再度書き出す予定にしていますので、引き続き宜しくお願い致します。
子供の頃、両親や祖父母から「敷居や畳の縁を踏むな」とよく言われました。
敷居や畳の縁を踏むのは「親の顔を踏むようなものだ」と言われ、踏まないように注意していたことを覚えています。
(敷居を踏めば足先が痛くなるので、それで踏まないように気をつけていたのかも
わかりませんが------。)
現在は和室のない住宅が増えていることもあり、またこのようなことを教えてくれる年寄りとも同居しなくなったため、死後となりつつあるように思います。
何故「敷居や畳の縁」を踏んではいけないのでしょうか?
一説には境界という概念から言われるようになったようです。
「敷居」は部屋と部屋を区分けする境界であり、「畳」は「立って半畳、寝て一畳」と言われるように、一人の人間が暮らすための最小の空間とされ、畳の縁は空間を区分けする境界とも考えられました。
「境界」はあちら側でもこちら側でもない、あいまいで不安定、不気味で危険な場所とされ、さまざまなタブーが設けられました。
そして、そこを通過するときには儀礼が必要と考えられるようになったと言われています。
そのような考えの下で「敷居」は危険を守る神聖な場所とされ、その神聖な場所を足で踏んではいけないと言われるようになったようです。
身近な例では、橋の袂や、村はずれなどに、お地蔵様が祀られているのを見かけると思いますが、これも境界への恐れの表れであり、お地蔵様を祀ることでその恐れや危うさから逃れようとの信仰心からと言われています。
また一説には「敷居が高い」と言われるように「敷居」はその家の象徴なので、それを踏むことは家や家人を踏みつけることになること。
そして「畳の縁」はその家の格式を表しており「畳の縁」に家紋を入れることも多く、それを踏むことはご先祖様や家人の顔を踏むことになり大変失礼なことであること。
そのような認識から境界と考えられる「敷居」や「畳」の縁を「踏むな」と言われるようになったようです。
全くの迷信と一笑に付せばそれまでですが、今でも礼儀作法として守るべき仕来りではないでしょうか。
皆さんはどのようにお考えですか?
外国人の挨拶は握手や抱擁ですが、日本人は頭を下げてお辞儀をしますね。
何故なのでしょう。
そこで今日は挨拶としてのお辞儀と握手について考えてみたいと思います。
まず握手やお辞儀はどのような意味合いがあるのでしょうか?
握手は、右手を預けることによって相手に敵意がない事を示し、お辞儀も同様に、体の最も重要な部分である頭を下げることによって、敵意のない事を表しています。
このように握手もお辞儀も本質的には同じ意味合いを持っています。
では日本では握手ではなくてお辞儀になったのは何故でしょうか?
一つには、日本は高温多湿の国であり、特に夏場は汗で体中がべたべたします。
このような状態では自分自身はもとより、さほど親しくない間柄においてはなおさら、手や体を触れ合うのは不快感を抱くことになり、離れたままでできるお辞儀が挨拶になったと言われています。
もう一つは、弥生時代に農耕生活がが始まると「大人(たいじん:身分の高い人)」、「下戸(げこ:庶民)」といった身分関係が生まれ、下戸が大人と話すときはひざまずいて敬意を示す習慣が生まれました。
これが上下関係におけるお辞儀のルーツといわれています。
その後、7世紀にはひざまずいての礼(跪礼:きれい)を止め、中国式の「立礼」を行うように定められます。
このことにより朝廷内での挨拶は立ったまま頭を下げるように統一されます。
これが現在のお辞儀につながっている言われています。
このように日本人のお辞儀は、日本の気候や身分の上下と密接に関係があって生まれたようです。
一方、握手の場合は、どちらも対等な立場で手を握り合い、そして抱擁しています。
外国では飽くまで対等関係であり、日本では上下関係が重視されます。
以上のことから上下関係を重んじる日本人の挨拶は、お辞儀が礼儀として続けられてきたようです。
現在一部の若い人たちの間では「HUG]といって見知らぬ人同士が抱き合う行動をしているようですが、如何なものでしょうか。
今日(2月20日)は「交通事故死 0 を目指す日」ですが、ご存知でしたか?
毎年、国民の100人に1人が交通事故により死傷するという状況が続いています。
記録に残る昭和43年以降、毎日交通死亡事故が発生しているそうです。
このため政府は、交通安全に対する国民の更なる意識の向上を図り、国民一人一人が交通ルールを守り、交通マナーを実践する事によって、交通事故死傷者数の減少を確実にすることを目的として、新たな国民運動としての「交通事故死0を目指す日」が設けられました。
交通事故で大切な人を失い悲しい思いをしないために、そしてさせないために交通ルールを守って事故をなくしましょう。
今年度は今日と4月10日がその日と決められました。
この両日だけでなく、日頃からドライバー、歩行者の皆さん交通安全について考えようではありませんか。
なお、国民一人一人が実践すべきマナーとして、下記事項が示されています。
子供 歩道からの急な飛び出しをしない。
交差点では左右の安全確認をしっかりする。
高齢者 夜間歩くときは反射材を活用しましょう。
地域の手でお年寄りを交通事故から守りましょう。
シートベルト・チャイルドシート
全員がシーベルトを締めましょう。
幼児を膝に抱かず必ずにチャイルドシートを活用しましょう。
自転車 自転車もヘルメットを着用しましょう。
無灯火や二人乗りはやめましょう。
(一言メモ)
後部座席のシートベルト着用義務化が実施されます。
この着用義務化は平成19年6月20日公布の改正道路交通法により決定され、
1年以内に実施されることになっています。
雨水
今日は「雨水」です。
二十四節気の一つで、立春の次にくる節気です。
暦便覧では「陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となれば也」となっています。
即ち、雨水とは「暖かさに雪や氷が解け出し、蒸発し、雨水となって降り出す頃」の意味となります。
厳しかった寒さも次第に緩み、雪原から上昇する水蒸気が上空で冷やされて春の雨を降らせる頃になったわけですが、それは暦の上のことで、今年の気候は依然として冬の寒さの真っ只中にあるようです。
文字通り「春は名のみの風の寒さや」といったところでしょうか。
しかし来週からは少し春らしく感じられるようになるとの予報が報じられています。
天文学的には太陽の黄経が330度の点を通過するときなので、昼間の時間が長くなてきます。
私の住んでいる大阪南部でも昼間の時間が随分長くなってきました。
春はすぐそこまで来ているようですね。
昔は、この頃から農耕の準備を始めると言われていました。
また、この日に雛人形を飾り付けると良縁に恵まれるとも言われています。
お嬢様のいるご家族の皆さん、本日雛人形を飾ってはみては如何でしょう。
昨日NHKテレビで、ほうれん草農家の特集を放映していました。
野菜は冬の寒さに当たると、それに耐えるために糖分を蓄えるそうです。
そため冬の野菜は甘みが増しておいしくなります。
早速、我が家のほうれん草を収穫に行きました。
テレビでは、ほうれん草の葉を横に広げず、上方向に育てていました。
これはえぐい味をおさえ、甘みを増すための栽培方法だと言っていました。
植えつけるときに2.5センチ間隔で植え付け、横広がりを抑えるそうです。
我が家でも次に植えるときには試して見たいと思います。
(一言メモ)
総合栄養野菜と言われるほうれん草には次のような栄養素があります。
鉄分、 貧血防止、疲労回復、虚弱体質の人によいとされます
βカロチン 抗酸化作用により活性酸素の働きを抑制し、がんの予防、肌の老化
を防ぎ、美容効果が期待できるとされます。
カリウム 体内のナトリウム(塩分)を排泄し、高血圧を防ぐ効果があると言わ
れます
食物繊維 便秘の改善、糖尿病の予防に効果があると言われています。
ビタミンB2、C 粘膜、免疫力の強化、風邪の予防に最適といわれています。
裁判員制度をご存知ですか?
この制度は来年(平成21年)5月までに始まります。
この制度は、国民が刑事裁判に参加することにより、裁判が身近でわかりやすいものとなり、司法に対する国民の信頼向上につながることを目的として、平成16年に法律ができました。
新聞、テレビでも報道されていますが、「自分は関係ないのでは」との思いから、よく理解されていないのが実情ではないでしょうか。
私もその1人なので少し調べてみました。
「裁判員制度」について、調べた事を簡単に書いてみたいと思います。
1.裁判員はどのようにして選ばれるのでしょうか?
裁判員の候補者は選挙権者(20歳以上の国民)の中から選ばれます。
一生のうちに裁判員に選ばれる確立は67人に1人と言われています。
2.選び方
・選挙権者の中から翌年の裁判員候補者を毎年抽選で選び、裁判所ごとに裁判
員候補者名簿を作ります。
・事件ごとにその名簿の中から抽選し、その事件の裁判員候補者を選びます。
・選ばれた候補者は裁判所からの連絡により、裁判所へ出向きます。
・裁判長から次のような質問を受けます。
被告人や被害者と関係がないか、不公平な裁判をする恐れがないか、辞退の
希望があればその理由などです。
・上記に該当すれば除外され、除外されなかった候補者から裁判員が選ばれま
す。
3.参加する裁判
裁判員として参加する裁判は地方裁判所で行われる刑事裁判です。
4.裁判員の役割
・裁判官と一緒に刑事事件の法廷に立ち会い、判決まで関与します。
通常は裁判官3名と裁判員3名の6名で行われるようです。
・証拠を調べたり、証人に質問などもできます。
・裁判官と一緒に有罪、無罪とか刑期などを評決をします。
・裁判長が判決を宣告すれば裁判員の役割が終了します。
4.対象となる事件
地方裁判所で行われる刑事裁判が対象です。
(殺人、強盗、障害致死、危険運転致死、誘拐などの事件です)
(控訴審や民事事件、少年審判などは対象外です。)
概略はお分かりいただけましたか?
来年以降、ある日突然あなたの所に、裁判所から裁判員の候補者としての連絡が届くかもわかりませんよ。
その時はあなたも法律家です。
頑張ってください。
いま食の安全が脅かされています。
新聞テレビでは毎日のように中国からの毒入り冷凍餃子事件が報道されています。
昨年は消費期限の改ざん、偽装牛肉、産地偽装などの事件が多発し、消費者を欺いた不埒な業者が摘発されました。
その前には「雪印」の事件がありました。
何年たっても同様な事件が発生しています。
食の安全に対して国はどのような対策を講じてくれるのでしょうか?
そして私たち消費者はどのようにして安全な食品を選べばよいのでしょうか?
現時点で私たち消費者ができることは、食品表示にもっと関心を持つ事ではないでしょうか。
食品を購入するときには原産国、輸出国などを確認し、そして自分の判断で安全と思える食品を購入することが必要だと思います。
ただし製造業者が正しく表示していることが前提になりますが----。
そこで今日は「食品表示基準」について簡単に見てみましょう。
食品表示にかかわる法律は「JAS法」、「食品衛生法」、「健康増進法」、「不当景品法及び不当表示防止法」、「計量法」などがあります。
表示事項や表示方法については、「加工食品品質表示基準」、「生鮮食品品質表示基準」、「遺伝子組み換えに関する基準」などによって細かく定められています。
それらによりますと、次のような項目について表示することになっています。
1.名称 製品名
2.原材料名
原材料に占める重量の割合の多い物から順に記載する。
5%未満はその他とすることができる。
3内容量 数量、グラム量、など
4.賞味期限または消費期限
賞味期限は定められた方法により保存した場合において、すべての品質の
保持が十分可能と認められる期限
消費期限は定められた方法により保存した場合において、腐敗、変敗その他
の品質劣化に伴い安全性を欠く恐れのないと認められる期限
5.保存方法 冷蔵、常温など
6.原料原産地名
主な原材料でその割合が50%以上のものについて、国産の場合は「国産」、
輸入の場合は「原産国名」を記載する
7.製造業者などの氏名または名称および住所
東京都品川区○○町1-2-3
×× 株式会社
このような表示はよく見ますよね。
私は原産国だけは確認するようにしています。
しかし原産国は書いてない場合がありますね。
上記の「6」に該当すれば原産国名は書かなくてよい場合があります。
また主要な材料を国産で50%以上使用すれば、他の材料が中国のものでも国産と表示する事になります。
このような場合は消費者はその食材すべてが国産と判断してしまいます。
そこで、これからはすべての原材料名とその原産地国を表示して欲しいと思います。
今回の毒入り冷凍食品は原産地基準に該当せず、材料個々の表示は勿論、その原産国も表示されていなかったのではないでしょうか。
中国からの輸入食品は前々から残留農薬、使用禁止農薬などが問題となっています。
食品に限らず、おもちゃ等も人体に害のある化学物質が使用されて、アメリカやヨーロッパの各地で回収騒ぎが起きています。
中国食品のすべてが不安とは言えませんが、今回の件で不安を覚えた人は私を含め、確実に多くなったのではないでしょうか。
以前「食料安全保障」が国会で論議されたことがあります。
言うまでもなく「食料自給率」のことです。
2006年時点でわが国の食料自給率は39%に落ち込んでいます。
今こそ政府はこの現状を深刻に受け止めていただき、少なくとも欧米諸国並みに自給率を向上させるよう政策転換を願いたいものです。
そして国内産の安全な食品を国民に提供して欲しいと思います。