らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

石山寺散策(1)

2017-07-31 | 趣味

一昨日の土曜日に現役時代の趣味の会である「歴史探訪同好会」のメンバー9名と、滋賀県大津市の石山寺を散策してきました。
集合場所はJR石山駅ですが、メンバーのは全員が泉州地区の人ということもあって、片道約2時間を要することから参加人員がいつもと比べて少なく9名どまりでした。
例の如く、今日から数回に分けてご紹介します。

「石山駅」
石山駅は紫式部ゆかりの古寺・石山寺に因んで駅名が名づけられた、琵琶湖線(東海道本線)の島式2面4線(熊取駅と同じ)の地上駅で新快速停車駅です。
東レを初めとする製造業の生産拠点を抱える企業城下町として発展し、地域輸送を担う京阪電車やバス路線との接続拠点ともなっており、大津駅を凌いで滋賀の県庁所在地・大津市最多の利用客数を誇っているということです。

・集合場所の石山駅改札口です。


「御霊(ごりょう)神社」
石山駅から暫く行くと「御霊神社」があります。
社伝によると、壬申の乱後、三年目の白鳳四年(664年)大友皇子の第二子興多王の指図により隠山に皇子の神霊を奉斎し大友宮または御霊宮と称した。
これが当社の創祀とされている。
その後、寿永三年(1184年)の木曽義仲と源範頼の戦斗・承久三年(1221年)の鳥羽上皇軍と北条時房軍の戦い、建武三年(1336年)の後醍醐天皇軍と足利尊氏軍の戦い、応仁の乱などたびたびの戦いの都度、社殿および社務所並びに旧記などは兵火に罹り、元禄年間(1668年~1704年)にも社殿を改築し竣工間もなく焼失しているので古い文書等の存するものなく創建鎮座など上代の詳細については不明である。
徳川時代には膳所藩よりも格別の崇敬があり神領田を賜わり現在城門が移設されている。又大友皇子がこの地で崩御された忌日が旧暦の七月二十三日であったのでこれは新暦の八月二十四日に当るのでこの日に青年会が中心となり千灯祭を斎行している。

・御霊神社の鳥居です。


「本殿」
御霊神社という名前の神社は、日本各地に存在しています。
その祭神・性格は様々で、御霊信仰に基づき、ある人物の御霊・怨霊を鎮めるために創建されたものだそうです。
当神社のご祭神は右大臣吉備真備公です。

・御霊神社の本殿です。


「瀬田川リバークルーズ」
観光案内によれば、
素晴らしい自然景観をかもしだす瀬田川の周辺には、近畿の命の水を支える「南郷洗堰」や「瀬田の唐橋」「石山寺」をはじめ、千二百年以上もの時を刻むお寺や神社などがあります。
あの広重が描いた「近江八景」のなかの「瀬田の夕照」や「石山の秋月」の舞台を、昔懐かしい「一番丸」から眺めるその景色は、まるでタイムスリップしたかのような感動を与えてくれます。
ぜひ「瀬田川リバークルーズ」で、心に残る瀬田川の船旅をお楽しみください。と宣伝しています。
( 旅客船・長さ 18.715m 幅4.600m・総トン数 38t・速力 10ノット・旅客定員 100名 )

・石山寺の山門傍に「瀬田川リバークルーズ」の乗船場があります。


・瀬田川の川上、琵琶湖の方を眺めた景色


「石山寺参道」
石山駅から30分ほど歩くと瀬田川沿いの石山寺参道があります。
石山寺まではあと僅かです。



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オシロイ花

2017-07-30 | 

春先に咲きみだれた花達が姿を消した畑に、夏の花らしいオシロイ花が咲いています。

オシロイバナ(白粉花、白粧花)はオシロイバナ科の多年草または一年草で、原産地は南アメリカ、日本には江戸時代始めごろに渡来しました。
この花には花びらがありません。
色づいて花びらのように見える部分は萼(がく)で、その下の基部にある萼のような緑色の部分は苞葉(ほうよう)と呼ばれています。

・一つの株からいろいろな模様の花が咲いています。


花の大きさは径3cmほど、色は赤、ピンク、黄色、白などがあり、それらの色が混ざった絞りや染め分けのものもあります。
同じ株の中でもひとつひとつの花の模様がまちまちなのは、突然変異を起こしやすい遺伝子のせいだそうです。



名前の由来は、熟した黒いタネをつぶすと白粉(おしろい)のような”白い粉”が出てくることから、江戸時代の博物学者、貝原益軒が名付けたそうです。
7月から10月ごろ、真っ赤なトランペット形の花を咲かせます。
夕方から咲きだして翌朝の9時ごろには花を閉じるので、「ゆうげしょう(夕化粧)」とも呼ばれているようです。



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鯱(しゃちほこ)の目的

2017-07-29 | 趣味

鯱(しゃちほこ)と言えば、名古屋城の金の鯱が有名です。
名古屋城に限らず 他の多くの城にも鯱が飾られていますが 普通は瓦か石、せいぜい銅製ですが、天守に鯱を飾ったのは鯱が水を吹く魚という伝説に由来することからのようです。
つまり鯱は城の火除け、防災のまじないで飾られているのです。
 
鯱とは、姿は魚で頭は虎、尾ひれは常に空を向き、背中には幾重もの鋭いとげを持っているという想像上の動物ですが、火事の際には水を噴き出して火を消すという言い伝えがあり、建物の大棟の両端に取り付け、鬼瓦同様守り神とされました。
元は寺院や堂塔内にある厨子等を飾っていた鴟尾(しび)が原型で、織田信長が安土城天主の装飾に取り入り使用したことで普及したといわれています。
なお、一字でも鯱(しゃちほこ)と読み、鯱鉾とも書かれます。

「大阪城大棟の鯱瓦」
豊臣秀吉築城の大阪城の大天守には金色に輝く1対の鯱瓦が最上部に飾ってあったそうで、昭和6年(1931年)に推定復元されました。
平成8年に修復された現在のものは、青銅製の鋳物に金箔を貼り付けたもので、下の画像はその原寸大の複製です。
阿・吽一対の内、この画像は大棟南側の阿形(雄)で、高さ2.19m、前後幅1.10m、左右幅75㎝、重量400㎏、金箔3360枚(三度押し)だそうです。

・これは大阪城内に展示されている鯱瓦で、阿形(雄)の原寸大の複製です。(2014年10月撮影)


日本の城に鯱がついているのは、冒頭にも書いたように、火除け、防災のお守り神的存在からです。
日本家屋には防火の意味を込めて、水に関係の深いものを配することがよくあります。
例えば、瓦に「巴(ともえ)」の紋様がよく描かれますが、これは水の流れを象徴しています。
また竜・雲・雷文(らいもん)や、そのものずばり「水」と書かれることもあります。

今日は鯱(しゃちほこ)についてご紹介しました。
 
・大阪城大棟南側に飾ってある鯱・阿形(雄)で、展示されている鯱(複製)のオリジナルです。(2014年10月撮影)


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12歳の少女が振り込め詐欺の被害に

2017-07-28 | 消費者問題

振り込め詐欺の被害者は高齢者や中高年齢者とばかり思っていたら、何と12歳の少女が被害に遭っていました。
今日は地域のニュースから、この話題をご紹介します。

報道では、被害にあったのは和歌山県橋本市に住む12歳の少女です。
彼女は「短時間でお金を稼げる」とメールで誘われ、20万円をだまし取られるという振り込め詐欺の被害に遭ったのです。

報道によると、橋本市に住む中学1年の女子生徒のスマホに、今月22日、「男性の相談に乗ると短時間でお金を稼げる」という内容のメールが届きました。
メールのリンク先は出会い系サイトで、女子生徒は「まさと」と名乗る自称・会社経営の男とメールでやり取りし、男から「相談料2000万円を支払う」と連絡を受けました。
その後、別の人物から「金を振り込むため、個人情報のロックを解除する料金が必要」とのメールが届き、女子生徒は、24日、自宅から現金20万円を持ち出し、指定された口座に振り込みました。
警察は、特殊詐欺事件として調べているということです。

驚きました!
中学1年生の女子生徒が振り込め詐欺の被害者となったのです。しかも、被害額は20万円もの大金です。
少女はこのお金をどのように工面したのでしょうね。
未だ、判断力の乏しい中学生がなぜ、親に相談しなかったのでしょうか?
残念です。

このような犯罪が成功すると、今後、振り込め詐欺の新たな手口として広まることが予想されます。
中・高生の皆さんや保護者の方、簡単に金儲けができるような上手い話はありません。
メールやラインなどの甘言には十分ご注意ください。

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喪中先へのお中元

2017-07-27 | 情報

暑中見舞いやお中元はお済みになりましたか?
念のため、暑中とは夏の暑い時期のことで、夏の土用の18日間を言います。
今年の場合は8月6日までが暑中の期間であり、この日まで暑中見舞いを出すことができます。
それを過ぎると残暑お見舞いとなるのでご注意ください。
また、お中元の贈り物は地方によって異なりますが、関西や中国、四国では7月15日から8月15日までに贈るようです。

この暑中見舞いやお中元ですが、先方や当方が喪中の場合、これらの贈答関係を控えるべきなのでしょうか?
それとも贈ってもよいものなのでしょうか? もし贈るとすれば、どのような配慮が必要なのでしょうか?
迷うところですよね。
折しもわが家は、今年、義兄が亡くなって喪に服している年なので、調べてみました。

「先方が喪中の場合」
結論から言うと、暑中見舞いや残暑見舞い、お中元は相手が喪中のときであっても送って問題ありません。
その理由は、暑中見舞いにしても残暑見舞いにしても、暑さ続くなか相手の体調を気遣って送る「お見舞い」なので、喪中の時期に送っても失礼には当たりません。
むしろ、大切なご家族を亡くされて気落ちしている方を慰めるような一文を添えて送ると喜ばれるのではないかということです。

喪中の相手に暑中見舞いや残暑見舞いを出す時の文例としては、
「文例」
「(故人のお名前・敬称)を偲ばれながら、心寂しい日々をお過ごしかとお察し申し上げます。暑さの続く毎日ではございますが、ご家族の皆さまの健やかで穏やかな時間の続きますよう祈念しております。どうぞご自愛くださいませ」
という風なものをベースとして、相手との関係に応じて内容を変更すると良いようです。

但し、忌中期間は避けた方がよいようです。
宗派や地域によって考え方は異なりますが、多くの場合、四十九日が終わるまでは忌中ということになっています。
この時期は法要なども続いて慌ただしく、また、忌明けまでは人との交流をできるだけ避けるべきであるという考え方をすることもあるので、暑中見舞いや残暑見舞いは四十九日が終わった後に送るようにした方が良いようです。

また、お中元も四十九日が終わった後に贈るようにします。
そして、紅白の水引は使用せず、白の奉書紙をかけるようにし、熨斗には「お中元」と書かず「暑中見舞い」「残暑見舞い」と書いて贈るようにしてください。

以上、相手が喪中の時のマナーですが、では反対に当方が喪中の時はどのようにすればよいのでしょうか?

「当方が喪中の時」
これも結論から言うと贈っても問題ありません。
喪中の時に、遠慮するべきなのはお祝い事なのです。
お中元は、年明けから中元までの、半年間の感謝の気持ちを伝えるものなので、お祝い事とは意味が違います。
また、夏の暑さに体調はいかがですか? などの季節の挨拶でもあるので、喪中の時でもお中元を贈っても問題ありません。

なので、贈る方・贈られる方・共に喪中の場合でも、お中元を贈ってもマナー違反とはなりません。
まだお済みでない方、まだ間に合いますよ。
暑中見舞いは8月6日までに、お中元は8月15日までは大丈夫です。

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学歴と疾患発症リスクの関係

2017-07-26 | 時事

昨日の読売新聞に、高学歴ほど循環器疾患生涯リスクが低いと言う興味深い記事が載っていたのでご紹介します。
記事は、生涯で心筋梗塞や脳卒中になるリスクは収入に関係なく、高学歴の人ほど低いという調査結果が記されていました。

それによると、米国の約1万4000人を20年以上追跡した大規模調査を、ミネソタ大学の久保田康彦・客員研究員(公衆衛生学)が分析したところ、収入よりも学歴が健康格差を生む可能性が浮かんだということです。

調査では、45〜64歳の男女1万3948人を学歴や収入でグループ分けし、45〜85歳までに心筋梗塞、心不全、脳卒中といった循環器疾患を発症するリスクを算出したそうです。

・その結果はこのグラフの通りです。


学歴別にみると、最終学歴が高いほど循環器疾患の発症リスクは下がり、大学院卒が最も低くなっています。
また、高校中退者の発症リスクは50・5%と2人に1人となっているのに対し、高卒の場合は41・7%と約10ポイント低くなっており、高校教育を終えたか終えないかが健康格差の分かれ目となることが窺われたということです。

更に、高校以上を卒業しているかどうかと収入の高低による発症リスクを比べると、高卒以上で低収入のほうが、高卒未満で高収入よりもリスクが低かったそうです。
学歴が健康に与える影響については触れられていませんが、「今後そのメカニズムの解明が必要になるだろう」と結んでいました。

この大規模調査では、見事に高学歴ほど循環器疾患生涯発症リスクが低くなっていますが、もし、この結果の通り、学歴と健康との因果関係が明らかになるのであれば、年々高騰する医療費削減のためにも、 大学など高等教育の授業料を無償化し、希望する人全員が大学に進学ができるようにすべきでしょう。
無償化の財源は、循環器疾患生涯発症リスクが低くなることによって浮いた医療費で賄えるのではないでしょうか?

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ちんこのまじない

2017-07-25 | 地元紹介

大阪のMBS毎日放送の番組に「ちちんぷいぷい」があります。
月曜から金曜までの午後2時から6時まで放送している情報エンターテイメントの番組で、1999年の放送開始から18年にもなる長寿番組です。

「ちちんぷいぷい」というおまじないのような番組名を考えたのは、元毎日放送のアナウンサー、角淳一さんだそうです。
主婦層向けの情報番組を担当することになった角さんは、1996年に脳梗塞を患ったことから不安を感じていたそうです。
そこで、「『ちちんぷいぷい』というおまじないをかけないとやっていられない」という意味を込めて「ちちんぷいぷい」と命名し、「このタイトル以外では新番組(の総合司会)を受けない」と言明したということです。

「ちちんぷいぷい」
「ちちんぷいぷい」とは、広辞苑によれば、幼児が体を痛くした時、なでさすって、すかしなだめるのにいう語。ちちんぷいぷい御代(ごよ)のおん宝。一説に「知仁武勇(ちじんぶゆう)御代(ごよ)の御宝」と言う。と説明しています。

辞書が示すように、「ちちんぷいぷい」は古くは「ちちんぷいぷい御世のおん宝」と唱えたおまじないの略で、幼児が転んだり、ぶつけたりして体を痛めた時に、痛む所をさすりながら、すかしなだめること。また、そのときに唱える言葉です。
一説にはその語源は「知仁武勇御代の御宝」(ちじんぶゆう ごよのおたから)で、 三代将軍徳川家光の乳母・春日局が子をあやす為に「知仁武勇は御代の御宝」(知力と武力に長けた貴方は徳川家の宝なのですから、どうか泣かないで下さい)と残したことに由来すると言われています。

「ちんこのまじない」
この「ちちんぷいぷい」と同じように使われる言葉が関西弁では『ちんこのまじない』と言うのだそうです。
ネットを観ていて、おかしな言い回しだったので取り上げることにしました。
『ちんこのまじない』の使用例としては、「おぉよしよし。ちんこのまじない、ちんこのまじない。もう痛たないやろ。」などと言うのだそうです。

この『ちんこのまじない』の謂れは、鎮宅霊神という中国の神から来ているそうです。
家を新築して移転するときに、居住安全や厄除けのために鎮宅霊符(ちんたくれいふ)という護符をその神様から受け、その鎮宅がチンコとなって、護符を受けるかわりにその名をとなえて指で撫でたのだそうです。(大阪ことば事典 講談社学術文庫より)
鎮宅がなぜ「チンコ」になったのかは謎です。
ちょっと恥ずかしいような言葉のおまじないですが、笑いが本場の大阪だから生まれたおまじないなのかもしれません。

「鎮宅の由来」
なお、鎮宅とは、家宅の災禍を祓い消し鎮めるとの義で、次のような由来となっています。
風水・宅相に精通していた漢の孝文帝が、あるとき孔農県に行幸したとき、滅茶苦茶凶相の地に、立派な邸宅のあるのを怪しみ、その主人をよんで尋ねました。
すると、その主人曰く、その昔、災禍打ち続き、ど貧民となり、不幸のどん底にあったとき、いずこともなく書生二人が現れ、七十二霊符を伝授され、十年にして大富豪となり、二十年にして子孫栄え、三十年にして天子までが訪ねて来るであろうと預言し、忽然と消えたという。
ここに孝文帝はこの霊符の法を深く信仰し、天下に伝えたと言われています。

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「不肖」の使い方に注意

2017-07-24 | 雑学

謙虚、謙遜が美徳とされる日本では、謙遜のつもりで使った言葉が誰かを巻き込んでしまうことがあるので注意が必要です。
例えば「不肖(ふしょう)」と言う言葉ですが、自分を謙遜して使ったつもりが、自分を指名した人をさげすますことがあるのです。

不肖(ふしょう)」という言葉は、「不肖、田中太郎、一生懸命務めさせていただきます」という風に「私のような未熟な人間ではありますが」という謙遜のニュアンスで用いられると思います。
しかし、この言葉は使い方を誤るとその控え目な意味合いが消えてしまうことがあります。
今日は「不肖(ふしょう)」の本来の意味について調べました。

「不肖」とは、広辞苑によれば、 ①(似ていない意)父に似ないで愚かなこと。また、師に似ず劣っていること。
                    ②愚かなこと。取るに足りないこと。
                    ③運の悪いこと。惨めなこと。
                    ④自分の謙遜。
と説明しています。

辞書が示すように「不肖」の本来の意味は、①の親や師匠の才能を受け継がず愚かな子(弟子)であるという意味なのです。
また、自分自身のことを言う場合のみ④の自分の謙遜の意味として「未熟である」という用い方もします。
従って、例えば、親が「不肖(ふしょう)の息子ですがよろしくお願い申し上げます」という表現を使用すると、とても違和感があります。

というのは、先ず、不肖という言葉は自分自身を控えめに表現するときに用いるわけですから、その意味にはならないこと。
次に、「親である私の才能を継ぐことなく、このような子ではありますが」という自画自賛になってしまうことです。
但し、親が自身の才能を自負しているのであれば誤りとは言えませんが・・・。

このように自分の子や弟子を控えめに表現する場合には「不肖」という言葉を用いず、男性の場合は「愚息(ぐそく)」、女性の場合は「行き届かない娘ですが」とか「不束(ふつつか)な娘ではありますが」といった言い回しが用いられるのが一般的です。

ただし、「行き届かない」「不束な」という表現自体も、「女性は身辺周囲の方への気配りができて当然」という前提で用いられている言葉なので、状況によっては女性蔑視の差別になってしまう可能性もあるので、この言葉の使用にも注意が必要です。

また、会議やパーティ等で紹介されたとき、或いは指名されたときも「不肖」は用いないようにした方がよいようです。
例えば、披露宴やパーティーの司会者として指名された方が、冒頭、「司会は不肖、私、山田が務めます」という表現を用いることがあります。
この場合、「不肖」という言葉は自分自身の未熟さを伝える場合には用いることができるので、この表現は誤りではありません。
ただ、このような場面で自分自身の謙遜のつもりで不肖を用いると、「こんな未熟な人間を司会者に指名するような人もどうかしてますよね」と解釈されて、司会者に自分を指名した人までもさげすめてしまうことになってしまうのです。

謙遜も度が過ぎると周囲の人の価値を相対的に押し下げてしまうことになります
謙虚が美徳であるとされる日本ではへりくだることは必要ですが、謙遜のつもりで使った言葉が誰かを巻き込んでしまっていないかどうかを意識する習慣は身につけておいた方が良いのかもしれません。

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「7」と「4」の読み方

2017-07-23 | 雑学

ネットを見ていて、日頃、何とも感じないような読み方の違いの記事が目についたのでご紹介します。
それは、1から10までを読んだ時と、10から1までを読んだ時の「7」と「4」の読み方が違うと言うものです。

数字の読み方は昇順では、1から10までは殆どの方が、「いち、に、さん、し、ご、ろく、しち、はち、きゅう、じゅう」と読むと思います。
では反対に10から1までの降順ではどうでしょうか? 「じゅう、きゅう、はち、なな、ろく、ご、よん、さん、に、いち」と読みませんか?

この「7」と「4」は何故、昇順と降順で読み方が変わるのでしょうか?

まず、数字の読み方には、音読みと訓読みがあり、更に音読みには「呉音」と漢音」があります。
・音読み(呉音): イチ、ニ、サン、シ、ゴ、ロク、シチ、ハチ、ク、ジュウ
・音読み(漢音): イツ、ジ、サン、シ、ゴ、リク、シツ、ハツ、キュウ、シュウ
・訓読み(和語): ひと、ふた、み、よ/よん、いつ、む、なな、や、ここの、とお

これで分かるように、昇順では、呉音読みとなっていますが、降順では「7」と「4」「が訓読みになって「なな」、「よん」と読んでいます。
数字の音読みには「呉音」と「漢音」があって、定着したのは古い時代に入ってきた「呉音」のほうなのだそうです。
ただし、「9」だけは、漢音の「キュウ」がよく使われるのは、「ク」が「苦」に通じるからで、「4」も訓読みの「よん」が多く使われるのは、「シ」が「死」に通じるからのようです。
そして「7」の訓読みが多いのは、「シチ」が「シ」と耳に紛らわしいことが原因のようだということです。

そして、日本語は言葉の発音が心地よいかどうかにとても敏感な言語だそうです。
そのため、前後の音とのつながりの関係で、心地よい音を共通認識の元に使い分けているということであり、昇順と降順の読み方の違いもこの辺にありそうです。

但し、音読み、訓読み、どの読み方で読んで間違いではないのでご安心ください。

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「土用三郎」占い

2017-07-22 | 季節

7月19日に土用入りして昨日が3日目でした。
大阪の天気は午前中の曇り空から昼前には太陽も顔を出して、暑い真夏の天候となりましたが、昔から、この日の天候で豊作・凶作を占う風習があったそうです。

「土用三郎」という名称をお聞きになった事はありませんか?
土用三郎とは、土用入りから3日目のことを指して言う擬人名です。
そして、この日が快晴ならば土用の期間中晴れが多くなって豊作、降雨ならば土用の期間中多雨となって凶作と言い伝えられてきたそうです。

農家では他にも「彼岸太郎に八専次郎、土用三郎に寒四郎」と命名して、「彼岸の1日目」、「八専の2日目」、「土用の3日目」、「大寒の4日目」が晴れならば、これらの期間中は晴れが多く、雨ならば雨が多いと占って豊・凶占いをしていたと言うことです。

そこで、「土用三郎」さんに占ってもらった今年の大阪の米の豊・凶占いは、午前中は曇り空だったものの、午後からは快晴になったことから、作況指数は平年を上回るのではないかと思われます。

秋の収穫期に、この豊・凶占いの予想が当たればいいですが・・・。

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