大阪の渡船場巡り、2回目の今日は船町渡船場と木津川渡船場をご紹介します。
神明神社に隣接する鶴町中央公園で昼食をとった後、約1㎞ほど先の船町渡船場を目指しました。
「船町渡船場」
船町渡船は、大正区鶴町1丁目と同区船町1丁目を結ぶ、幅75mの木津川運河に運航している大阪最短の渡船で、1日平均200人弱が利用しています。
平日の朝夕は1時間に5往復が運航されていますが、嘗ては、運河が狭いこともあって、昭和20年代後半から30年代にかけては、対岸まで船を連ね、その上に板を敷いて人や自転車が通行していたそうです。
まるで漫画に出てくるような光景だったのですね。
「大阪府咲洲庁舎」
右側の超高層ビルは船上から眺めた大阪府咲洲(さきしま)庁舎です。
この庁舎の総事業費は1,193億円、高さ256.0m、地上55階・地下3階建ての超高層ビルで、愛称は「さきしまコスモタワー」です。
旧名称は、大阪ワールドトレードセンタービルディング(略称「WTC」)でしたが、2010年(平成22年)6月1日に大阪府に譲渡され、現在の名称となりました。
建物の高さ256.0mは「あべのハルカス(300m)」、横浜ランドマークタワー(296.3m)、りんくうゲートタワービル(256.1m)に次いで日本第4位の高層ビルです。
なお、このビルには次のようなエピソードがあります。
大阪ワールドトレードセンタービルディング(旧名称)の着工時には地上252mで計画されていたのですが、同時期に大阪府が建設したりんくうゲートタワービルの高さが256mであったことなどから、高さを4m増やしてりんくうゲートタワービルと同じ256mとしたのです。
しかし、りんくうゲートタワービルの高さが厳密には256.1mとなったことから、僅差での4位となっているということです。
僅か10cmの差で4位となったのですね。
悔しいですね。
「木津川渡船場」
木津川渡船は木津川を渡す渡船で、大正区船町1丁目と住之江区平林北1丁目の岸壁間238メートルを結んでいます。
昭和30年12月から昭和49年までは、134トンの「松丸」というカーフェリーが運航していて、乗用車から大型トラックまで運搬していました。
しかし、上流部に千本松大橋が開通したことから昭和49年にカーフェリーは廃止され、人と自転車のみを運ぶ渡船となりました。
平成30年度現在、1日平均約159人が利用しています。
なお、左に見える橋は「新木津川大橋」です。
「あべのハルカス」
木津川渡船上から眺める風景で、中央奥には天王寺駅の横に建つ「あべのハルカス(300m)」の超高層ビルが見えます。
あべのハルカスは平成22年(2010年)に着工され、4年後の平成26年3月7日に全面開業しました。
2019年現在、日本で最も高いビルであり、日本初のスーパートール(300㍍以上の超高層建築物)です。
なお、「あべのハルカス」については、2014年(平成26年)3月17日から4回にわたって弊ブログでご紹介しているのでご参照ください。
「新木津川大橋」
新木津川大橋は、大正区船町1丁目と住之江区柴谷2丁目の間の木津川に架かるアーチ橋です。
中央部の橋長は495m、中央部のスパン(支点間の距離)は305m、総延長は2.4km、幅員は11.25m、アーチ橋としては完成当時日本最長で、また世界でも14位の規模を誇っていました。
しかし、現在、国内では広島空港大橋がアーチ支間380mで最長となっており、当大橋は2番目の長さとなっています。
なお、世界では中国の盧浦大橋(Lupu Bridge)がアーチ支間 550mで最長であり、次いでアメリカのNew River Gorge Bridge がアーチ支間 518mとなっています。
「大阪護国神社」
大阪護国神社のこの鳥居の高さは10.3㍍、柱回り3.3㍍で大阪府内最大の鳥居です。
境内の広さは約1万坪だそうです。
案内板によれば、この神社は皇室の御崇拝が極めて厚く、天皇皇后両陛下を始め各宮殿下のご参拝も多く賜っており、年間を通じて全国から多くの参拝者が訪れているということです。
「本殿」
大阪護國神社は、大阪府住之江区にあって大阪府出身ならびに縁故の殉国の英霊10万5千余柱を祀っています。
創建は昭和15年5月で、仁徳天皇と明治時代以降の大阪府出身の戦没者を祭神としています。
春・秋には大祭があるほか、毎年、盆三日間は域内に3千個のちょうちんを灯し、祭神の霊を慰めているそうです。