昨日の11月28日は「太平洋記念日」でした。
「太平洋記念日」とは、1520年にポルトガルの探検家マゼランが南米大陸最南端の海峡を命からがらに通過し、無事に太平洋に出たことに因んで作られた記念日です。
この海峡は後に「マゼラン海峡」と呼ばれることになります。
「太平洋の名称の由来」
マゼランが海峡を通過して出た時の太平洋は天候がよく穏やかでした。
そして、快適な航海が続いたことに感激し、この海を平和で穏やかな大洋ということから、ラテン語で「Mare Pacificum」(穏やかな海、太平の海)と名付けました。
英語では「Pacific Ocean」ですが、「Pacific」には、穏やかな、静かな、おとなしいなどの意味もあります。
海上の平穏さに因んで「Pacific Ocean」とつけられた英語を日本語に訳すとき、「太平」が使われて「太平洋」になったということです。
「大西洋の名称の由来」
一方、「大西洋」は英語で『Atlantic Ocean』です。
この名称はギリシャ神話の巨人の神様、『アトラス』からで「アトラスの海」又は伝説上の王国『アトランティス』から「アトランティスの海」が語源とされています。
17世紀、イタリア人の宣教師、マテオ・リッチが現在の中国を訪れた際、漢字による世界地図を作りました。
ところが『Atlantic Ocean』を漢字で表すのが、とても難しかったそうです。
さらに「アトラスの海」や「アトランティスの海」という意味は中国の人たちに分かりづらいこともあって、「ヨーロッパ大陸の西にある大きな海」という意味で「大西洋」と表したということです。
太平洋と大西洋の「たい」、読み方は同じ「たい」でも、太平洋は「穏やかな」という意味から「太」が使われ、大西洋は「大きい」という意味から「大」が使われているのですね。
由来を知っておけば漢字を間違えることはなさそうです。