らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

満を持す

2013-11-17 | 雑学

『満を持す』と言う成句があります。
意味は【準備を十分にして機会を待つ】ですが、この由来をご存知でしょうか?

実は、これは弓に関する言葉なのです。
「満」には【いっぱいになる】という意味があり、「持す」は【保つ】ということなので、弓をいっぱいにひいて保つことを『満を持す』と言います。
つまり、いつでも矢を放てる状態を保つところから転じて、準備を十分にして機会を待つという意味でも使われるようになったのです。

中国の『史記』にこの「満を持す」の言葉の記載があります。
紀元前494年、越の王・勾践(こうせん)は、呉の国に大敗し兵を引き連れて会稽山(かいけいざん)に逃げ込みましたが、呉軍に包囲されます。
そのとき、勾践が信頼のおける臣下・范蠡(はん‐れい)に意見を求めると、范蠡は「満を持するものには天の助けがあります」と答え、そして、「今は、ことばを低く、礼を厚くして許しを請おう」と進言したそうです。

勾践はそれに従って降伏し、呉王のもとに下りました。
その後、20年以上じっと耐えたのち、満を持して再び立ち上がり、呉を滅ぼしたということです。