らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

食材虚偽表示

2013-11-12 | 時事

阪神阪急ホテルズに端を発した食材の虚偽表示問題は、有名ホテルや百貨店にテナントとして入っているレストランなどにも広がり、消費者への裏切りが連日明るみになっています。
先には、「ミシュランガイド」にも掲載されている近鉄系の旅館「奈良万葉若草の宿三笠」で、地鶏「大和肉鶏」の表示をしながらブラジル産鶏肉を使用するなど、多数の虚偽が発覚し、社長が引責地辞任を表明しています。

更に、老舗の高級ホテルである「ホテルオークラ」でも、「バナメイエビ」を「芝エビ」として提供していることが判明したのを始め、高島屋がフランスの有名ブランド「フォション」名で販売したおせち料理の虚偽表示を発表すると、三越伊勢丹、大丸松坂屋、近鉄などが続き、西日本高速道路会社のサービスエリアの飲食店でも「御当地料理」の虚偽が発覚しています。

昨日は「阪神阪急ホテルズ」とグループ会社が運営するホテル「リッツ・カールトン大阪」に対して立ち入り検査が入りましたが、その理由が景品表示法違反の優良誤認の疑いと言うことです。

これらの虚偽表示には下記の法律が適用されるようですが、厳密には難しかったり、違反しても表示の見直しを命じる「措置命令」程度の軽いもののようであり、それを知ってかどうかは分かりませんが、違反しているレストランやホテルは何年も前から平然と虚偽表示している実態が明らかになっています。

日本の食文化は、多様で豊富な旬の食材や食品、栄養バランスの取れた食事構成に加えて食事と年中行事や人生儀礼との密接な結びつきなどといった特徴を持っていることから、諸外国からも高い評価を受けています。
その和食が、12月上旬にも、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録される見込みになったことが、今月初めに報道されていましたが、今回の食材虚偽表示が大きな汚点となったことから、登録に影響を与えないか危惧されます。

(参考)
・虚偽表示の適用法律
1)景品表示法・・・この法律は実際のものより著しく良いと誤解させる表示を禁じているものです。
            違反すれば表示の見直しを命じる「措置命令」が行われ、従わなければ罰則があります。

2)JAS法の適用・・・主に容器包装されている小売食品に適切な表示を義務付ける法律です。
              違反と判断されれば個人は、2年以下の懲役または200万円以下の罰金が、法人の場合は1億円以下の罰金が科せられます。
             「奈良万葉若草の宿三笠」の場合は、高級珍味の「からすみ」と表示して代用品を入れたおせち料理を提供したことから、近畿農政局の立ち入り検査が
             入っています。

3)不正競争防止法・・・これは故意に産地などを偽装した場合に適用される法律です。
               罰則は5年以下の懲役か500万円以下の罰金ですが、但し、この法律は「商品」を対象にしていることから、料理が商品と解釈されない可能性もあり、
               適用は難しそうです。