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らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

熊取探訪(その5)「降井家書院」

2009-02-27 | 地元紹介

熊取探訪(その5)は、国の重要文化財に指定されている「降井家書院」をご紹介します。

降井家は江戸時代に岸和田藩の庄屋を務めた旧家で、天保6年(1835年)の屋敷図(降井家所蔵)によると、かつては2500坪の敷地に台所、広間、書院、土蔵、厩等の邸宅を揃え、射場・馬場も備えていました。

この書院は江戸時代初期の建築と考えられ、数奇屋風(注1)を多分に加味した書院造りです。
江戸時代豪族の生活の一端を窺うに足りる書院造り(注2)の好例として非常に重要なものとされており、今は滑らかな苔の覆う庭にしっとりとした趣を残してたたずんでいます。

・降井家書院です。  (熊取町HPより)
降井家書院















降井家書院は、年1回公開されますが、現在も所有者が居住されており、所有者の意向により撮影が出来ません。
資料によれば、建物は8帖の上段の間と12帖の次の間で、その三方に屋敷の入側があって、更にその外側と背面に縁側があります。
上段の間は、床・棚・書院を備え、次の間との境に、彫抜き欄間をはめ、内法長押(うちのりなげし)、天井長押を設け、次の間は12帖で面皮柱用い、入り側との間の鴨居上の窓を竹格子とするなど、数奇屋風を多分に加味した造りとなっているようです。

(注)
 1.「数奇屋造り」
   面皮材・皮付き材を用いたり、色付けを施したりした瀟洒(しょうしゃ)な茶室風の建物です。
 2.「書院造り」
   室町末期から起り、江戸初期に完成した住宅建築の様式です。
   接客空間が独立し、主座敷を上段とし、床・棚・付書院・帳台構を設け、外回りには雨戸を用いた和風住宅です。