ら族の歳時記

「道が分かれていても人は幸せになる道を選ぶ能力がある。」
能力を信じ、心の安らぎの場を求めて、一歩一歩。

無題

2012-06-30 21:58:56 | 身体のこと

 6月30日付で仕事を辞めました。

 

 

さて。。

障害を持ちながら仕事をするってことについて書きます。

私が今の会社に入るとき、就職氷河期になっていました。

「透析は求人が少ない。

 仕事がきつい、通院ができないという以外の

 理由では辞めないでくれ。

 もし辞めても次の仕事は紹介できないと思う」

ということを職安の障害者雇用の担当者に言われました。

 

当時は透析=長く生きられないというイメージもあり、

その前のバブリーで、人手不足で、

新卒の健常者は面接を受けに行くと交通費がもらえると

いくつもいくつもこづかい稼ぎに面接を受けに行った時代でも、

同じ大学の先輩は、大学に来る障害者の求人票に

透析患者可というのは一つもなく、

リクルート社の障害者相談室へいっても求人はありませんでした。

 

ずっとそのように刷り込まれてきました。

次の仕事はないと。。。

 

だから、今の会社に入る時も

お給料のことも職種も全然考慮する余裕もなかったです。

ただ、通院のための早退と夏期の長袖の制服の着用だけを

条件と出しただけです。

 

 

今の会社では正社員ではありませんでした。

「給料が少なかったり、ボーナスが少なかったりするのは

障害者を守るためだ。

社員のように異動があったら困るだろう」

というのが会社の考え方でした。

 

社員は同期という相談相手もいるし、

定期的な教育がある。

私たち障害者はそういうものはありません。

孤独です。

 

いろいろなことがあって今までも辞めたいと

思ったことは何度でも。

けれど次の仕事は紹介できない

という職安の言葉が刷り込まれて

ずっと頑張ってきました。

 

 

各部署としては、

仕事がさばけないけれど正社員を雇えないから

(正社員は給与で、障害者は雑給、

派遣は派遣費用で、雑給、派遣費用は人件費にならないらしい。

人件費に対する利益を評価する

(税法的にも取り決めがあるかもしれない)ため、

要員(正社員)削減を勧める。

だから正社員を雇わず(雇えず)、

雇用調整の意味だけでなく派遣を使う。

この評価方法を改めないと、

低賃金で働く派遣問題はなくならない)

期間契約の障害者や派遣をいれて、正社員の仕事を与える。

それもいつの間にか、総合職の仕事をさせる。

 

障害者ってなんなんでしょう?

社員より劣っていないといけないようです。

総合職の社員並みに仕事しても

一般職より「仕事をしていない」と評価される。

障害者にできるはずがないと。

 

そして、役割が重すぎるといえば

「だれだって役割以上の仕事をしている」といわれ、

仕事の量が多いといえば

「だれだって多い」といわれ、

現状をわかってもらえない。

 

 

精神的に体力的に限界が来ました。

帰宅しても疲れ果ててぼんやりしているか

ゲームをしてストレス発散。

週末は一日中寝ている。

疲れ果てていても寝ても疲れが取れていない朝。

精神的にいっぱいで、仕事中も些細なことでキレたり、泣けてきたり。

 

「異動したい」といえば、

「なにができてなにができないか

診断書を書いてもらえ。

でないと異動先に説明できない」と言われた。

そういう次元じゃない、

過労死という言葉があるでしょう。

そうなる前に替わりたいだけ。

 

仕事を辞めるといえば

「仕事をしていることが透析をするにあたって

負荷になったということか」といわれた。

 

それはありません!!!!!!!!!!!!

透析医療がわかっていない。

透析は透析、過労は過労です。

 

もう限界でした。

だから仕事を辞めることにしました。

貧乏と過労死をどちらをとるか。

貧乏を選択します。

もし生活に困ったら生活保護を受ければいいから。

障害者だから受けやすいでしょう。

 

 

私が実力がなかったから仕事がこなせなかったか、

障害があって時間がなかったから仕事がこなせなかったか、

それはすぐにわかることでしょう。

そのことにより、今は健康上の理由でとなっている退職の理由も

そのうちに本当の理由が社内のみんながわかるでしょう。

 

 

退職のきっかけは不本意だったけれど、

でも、人間らしい生活ができるようになると思えば

良いターニングポイントになったと思う。

 

 

今はネット社会。

たくさん障害者の転職サイトがある。

昔は職安がたより。

もっと早く転職サイトを見ていたら、

もっと若いうちに転職を決意していたら

(あの「次は紹介できないよ」の刷り込みがなかったら)

フリーの時間は寝ているだけの

私の人生は変わったと思う。

 

 

絶対、退職したことを後悔しない人生を歩んでいきます。

 

コメント
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