計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

相次ぐ寒波と山形県の降雪

2021年12月27日 | 山形県の局地気象
 いよいよ雪のシーズンも本格的になってきました。今回は先の週末(12月25日~26日)のその前の週末(12月18日~19日)の山形県における降雪事例を取り上げてみたいと思います。

 12月18日は冬型の気圧配置が強まり「山雪型」のパターン、19日は日本海上に小低気圧が現れる「里雪型」のパターンとなりました。酒田上空1kmの風を見ると「山雪型」では強い西北西の季節風となる一方、「里雪型」では季節風が弱く対照的な傾向が明らかでした。

 山形県内の各日の降雪量の分布を見ると、18日は上空の風が強く「C字型」、19日は上空の風が弱く「I字型」の特徴が現れていました。なお、「I字型」「C字型」については過去の記事を御参考下さい。




 12月25日~27日にかけて、日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)は近畿地方に向かって延びた一方、山形県はその北側に入り「山雪型」の特徴が現れました。なお、日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)については、こちらの過去記事を御参考下さい。

 さて、酒田上空1kmの風を見ると、25日の日中は北寄りの風がやや弱く、その後26日の朝にかけて西北西の風が強まりました。米沢では25日18時迄の12時間降雪は0cmでしたが、その後の12時間で31cmの降雪となりました。

 はじめは(少し時計回りに回転した)「I字型」となりましたが、次第に西北西の強い季節風に遷移して「C字型」の降雪分布に変化しました。




 まだ、本格的な冬は始まったばかりです。

(p.s.)
 このブログは「2005年12月27日」に開設されました。本日をもって「16周年」を迎えることとなりました。明日からは17年目に突入します。
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