計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

大気大循環のメカニズムに感動

2007年01月31日 | 気象情報の現場から
 先日ニューロ理論のアルゴリズムが一通り形になったので、しっかり検証を・・・と思っていた矢先、大規模現象のメカニズム解析に当たる事にもなりました。本格的な大気大循環モデルはさておき、簡単な循環の仕組みを表現する手法を検討しています。要するに回転条件下における熱対流挙動の解析です。

 本格的な大気大循環や傾圧不安定波、高気圧・低気圧を再現するためには気象力学の方程式系を解く必要がありますが、簡単なメカニズムの解析であれば基本的な方程式系でもできるのではないか?というものです。これまでは局地的な現象の解析だったので大規模な熱対流や回転系の影響を考えるよりも複雑な乱流の三次元的な挙動を解析する事が主眼でした。取り扱うスケールの違いで、こんなにも悩みどころが違うのか!?と言った状態です。

 この問題を検討していると大気大循環の三細胞構造の理由や水平風の鉛直シアーによる波動の形成など、いろいろな大規模現象に関する知識がつながって、より大気の巨大なダイナミクスへの理解を深めることができます。ちょっとでもパラメータのバランスが崩れると、全く違う挙動を示します。それだけに、地球の大気現象は何と絶妙なバランスで構成されているのか!と感じます。この関連については、本格的に気象力学の方程式によるアプローチも検討したい所です。

 来月の半ばには共同研究でお世話になっている大学の研究室の研究会に参加予定です。あ゛!・・・って事はそのプレゼン資料も作成しなければ・・・。

 と、その前に今度の日曜日は漢字検定の試験日なんですよね・・・f(^^;)。
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