製作年 : 2009年
製作国 : 日本
2009年10月10日公開
監督 : 根岸吉太郎
原作 : 太宰治
出演 : 松たか子,浅野忠信,室井滋,伊武雅刀,広末涼子,妻夫木聡,堤真一,光石研
official site
戦後の東京で、才能がありながら放蕩三昧を続ける小説家・大谷を健気に支えて暮らす妻の佐知。貧しさを忍びつつ幼い息子を育てていたが、これまでに夫が踏み倒した酒代を肩代わりするため椿屋という飲み屋で働き始める。佐知は水を得た魚のように生き生きと店の中を飛び回り、若く美しい彼女を目当てに通う客で椿屋は繁盛する。そんな妻の姿を目にした大谷は、いつか自分は寝取られ男になるだろうと呟くのだった。
先に弱音を吐いて開き直ってしまうのは自己防衛の本能であり、ある意味計算尽くだ。そんな究極のダメ男である夫の不始末を常に受け止め、現実的に対処してゆく妻・佐知を演じ、かつてない色香を放つ松たか子が女のしなやかな強さを見せて美しい。2009年に生誕100年を迎えた作家・大宰治の「ヴィヨンの妻」「思ひ出」「灯篭」「姥捨」「きりぎりす」「桜桃」「二十世紀旗手」をもとに、ベテランの田中陽造が松をイメージして書き下ろした脚本は、セリフに息づく時代の匂いと文学的な美しさが光る。大宰を髣髴とさせる狡いが憎めない大谷役の浅野忠信も好演。第33回モントリオール世界映画祭で監督賞に輝いた秀作。
女というのは強い生き物。男というのは弱い生き物。しかし女はそんな男を、男はそんな女を必要とする生き物。観てる最中は「ふ~ん」って感じだけど観終わってから考えると奥が深い映画だと気付かされます。最低な男でも、最低な女でも、やっぱり好きな人は好きなんだってことだ。妻に「浮気するな」と言うくせに、自分が浮気してるっていうダメ夫。人妻に惚れてしまう青年。家庭があることを知りながら男を奪おうとする水商売の女。どのキャラクターも個性的で面白いです。そんな中で人情溢れる料理屋の夫婦がとっても良い味を出してくれてます誰かが悪いとかではなく、言っちゃえば時代が悪いのかもしれません。戦後の混乱期だからこそ、我慢しながらも本性を隠しながらも人を愛するっていう大変さが伝わってくる良い作品でした♪
この作品の評価・・・・77点
製作国 : 日本
2009年10月10日公開
監督 : 根岸吉太郎
原作 : 太宰治
出演 : 松たか子,浅野忠信,室井滋,伊武雅刀,広末涼子,妻夫木聡,堤真一,光石研
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戦後の東京で、才能がありながら放蕩三昧を続ける小説家・大谷を健気に支えて暮らす妻の佐知。貧しさを忍びつつ幼い息子を育てていたが、これまでに夫が踏み倒した酒代を肩代わりするため椿屋という飲み屋で働き始める。佐知は水を得た魚のように生き生きと店の中を飛び回り、若く美しい彼女を目当てに通う客で椿屋は繁盛する。そんな妻の姿を目にした大谷は、いつか自分は寝取られ男になるだろうと呟くのだった。
先に弱音を吐いて開き直ってしまうのは自己防衛の本能であり、ある意味計算尽くだ。そんな究極のダメ男である夫の不始末を常に受け止め、現実的に対処してゆく妻・佐知を演じ、かつてない色香を放つ松たか子が女のしなやかな強さを見せて美しい。2009年に生誕100年を迎えた作家・大宰治の「ヴィヨンの妻」「思ひ出」「灯篭」「姥捨」「きりぎりす」「桜桃」「二十世紀旗手」をもとに、ベテランの田中陽造が松をイメージして書き下ろした脚本は、セリフに息づく時代の匂いと文学的な美しさが光る。大宰を髣髴とさせる狡いが憎めない大谷役の浅野忠信も好演。第33回モントリオール世界映画祭で監督賞に輝いた秀作。
女というのは強い生き物。男というのは弱い生き物。しかし女はそんな男を、男はそんな女を必要とする生き物。観てる最中は「ふ~ん」って感じだけど観終わってから考えると奥が深い映画だと気付かされます。最低な男でも、最低な女でも、やっぱり好きな人は好きなんだってことだ。妻に「浮気するな」と言うくせに、自分が浮気してるっていうダメ夫。人妻に惚れてしまう青年。家庭があることを知りながら男を奪おうとする水商売の女。どのキャラクターも個性的で面白いです。そんな中で人情溢れる料理屋の夫婦がとっても良い味を出してくれてます誰かが悪いとかではなく、言っちゃえば時代が悪いのかもしれません。戦後の混乱期だからこそ、我慢しながらも本性を隠しながらも人を愛するっていう大変さが伝わってくる良い作品でした♪
この作品の評価・・・・77点