股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

ちいさな独裁者

2019年11月06日 18時44分05秒 | 映画評論タ行
製作年:2017年
製作国:ドイツ/フランス/ポーランド
日本公開:2019年2月8日
監督:ロベルト・シュヴェンケ
出演:マックス・フーバッヒャー,ミラン・ペシェル,フレデリック・ラウ
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1945年4月。兵士の軍規違反が頻発するドイツで、部隊から逃げてきたヘロルト(マックス・フーバッヒャー)は、廃棄された車両の中で将校の軍服を見つける。それを身に着け大尉に成り済ました彼は、出会った兵士たちを次々と服従させて「へロルト親衛隊」のリーダーになる。彼の振る舞いはエスカレートし、やがて大量殺戮に向かっていく。
第2次世界大戦中の実話を映画化し、成り行きから権力を手に入れた若者の変貌を描いた衝撃作。『ダイバージェント』シリーズなどのロベルト・シュヴェンケがメガホンを取った。ナチス将校に成り済ます脱走兵に『まともな男』などのマックス・フーバッヒャーがふんするほか、『THE WAVE ウェイヴ』などのフレデリック・ラウ、ミラン・ペシェルらが出演。

部隊から逃げてきた男が、成り行きから権力を手に入れてエスカレートしていく姿を描いた実話。「これが実話!?」と驚くほど、1人の兵士が制服を着ただけで次々と服従させていく展開は恐怖しかなかったです。この時代、軍服1着で全員を服従させてしまうのだから、それほど権力の象徴とされていたのだろう。ヒトラーが絶対的象徴と崇められていた時代に、へロルトも反発心から狂気へと変わっていく姿は、戦争がいかに人間を恐ろしい怪物へと変えていく力があるかをまざまざと見せつけられます。収容所で平気でユダヤ人を殺せと指揮するようになるなんて…。狂気に満ちたへロルトも最後は自分自身でもコントロール出来なくなっていたのだろう。嘘に嘘を重ねていく姿は彼の精神的な強さと弱さが見えました。彼が処刑されたのが21歳。ということは未成年の若造にナチス将校に成りすますほどの度胸があったなんて凄い!騙したり、弱い部分に付け込もうとする人間はいつの時代もいるんですね…。なかなか面白い作品でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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