股間の解放記

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キーパー ある兵士の奇跡

2020年10月17日 12時53分55秒 | 映画評論カ行

製作年:2018年
製作国:イギリス/ドイツ
日本公開:2020年10月23日
監督:マルクス・H・ローゼンミュラー
出演:デヴィッド・クロス,フレイア・メイヴァー,ジョン・ヘンショウ
映画『キーパー ある兵士の奇跡』公式サイト

1945年、戦地で捕虜となったナチスドイツの兵士バート・トラウトマン(デヴィッド・クロス)はイギリスの収容所に送られる。収容所内でサッカーをしていた際に地元チームからゴールキーパーとしてスカウトされ、試合で実績を残した彼は名門サッカークラブ「マンチェスター・シティFC」に入団。元敵兵に対する罵詈雑言を浴びながらもトラウトマンはゴールを守り抜き、やがて歴史ある大会でチームの優勝に貢献する。
第2次世界大戦後のイギリスで活躍したドイツ人ゴールキーパーの実話に基づく人間ドラマ。逆境の中、サッカーを通じてイギリス人に受け入れられた元ナチスドイツ兵の波瀾(はらん)万丈の人生を描く。監督は、ドイツのマルクス・H・ローゼンミュラー。『愛を読むひと』などのデヴィッド・クロスが主演を務め、『モダンライフ・イズ・ラビッシュ ~ロンドンの泣き虫ギタリスト~』などのフレイア・メイヴァー、『天使の分け前』などのジョン・ヘンショウらが共演する。

オンライン試写会にて鑑賞。第二次世界大戦後のイギリスのサッカーチームで活躍したドイツ人ゴールキーパーの半生を描いた物語。イギリス軍の捕虜となったドイツ兵のバートが、チームに認められて、そこからプレミアリーグで活躍するほどのスター選手に駆け上がっていく。これが実話だというから驚きです。敵国の兵士が目の前にいたら、皆で袋叩きにしてしまえという心理は理解できなくもない。しかし国同士の争いに、どちらが正しいか悪いかなんて無く、加害者も被害者も無い。自国にだって敵国にだって、お互いに何の罪もない多くの命を失ったのだから。戦争という大罪を一人で背負いながらも、サッカーを懸命にプレーして認めてもらおうとゴールを死守するバートの姿に感動しました。「憎むことは簡単だけど、許すことは難しい…」という言葉。起きてしまったことは変えられない。ならば憎むよりも許すことから新たな光が見えてくるのかもしれない。敵を仲間と思える人々の姿に勇気をもらいました。絶望の中でも諦めずに信じ続けたバートとマーガレットの夫婦の愛は本当に素晴らしかった。愛はどんなに遠く離れても繋がっていて、いつか必ず再会できる奇跡を2人が証明してくれました。
マーガレットの恋人だった男性が、バートに何かとんでもない復讐をするのではと不安でしたが何事もなく引いたのは意外でした。あれだけ誹謗中傷していたイギリスの国民たちが、バートを認めるまでの流れがあっさり描かれていて、そこはもっと丁寧に細かく描いてほしかったところ。映画なので多少の脚色はしてるのだろう。
戦争映画ではなく、人間ドラマと愛の深さを描いた良質な作品でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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