股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

ザ・ホエール

2023年03月30日 10時58分17秒 | 映画評論サ行

製作年:2022年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年4月7日
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演:ブレンダン・フレイザー,ホン・チャウ,セイディー・シンク

映画『ザ・ホエール』オフィシャルサイト

本年度アカデミー賞R3部門ノミネート! 異色の室内劇×壮絶な心震わすヒューマン・ドラマ ブレンダン・フレイザー主演 × ダーレン・アロノフスキー監督/原題:The Whale

映画『ザ・ホエール』オフィシャルサイト

 


同性の恋人アランに先立たれてから過食状態になり、極度の肥満体となった40代の男チャーリー(ブレンダン・フレイザー)。看護師である妹のリズに支えられながら、オンライン授業でエッセーを指導する講師として生計を立てていた。そんな中、心不全となり死期が近いことを悟った彼は、8年前にアランと暮らすために家庭を捨てて以来、疎遠になっていた娘エリーに会おうと決意する。彼女との関係を修復しようとするチャーリーだったが、エリーは学校生活や家庭にさまざまな問題を抱えていた。
『ブラック・スワン』などのダーレン・アロノフスキー監督が、劇作家サミュエル・D・ハンターによる舞台劇を映画化。同性の恋人と暮らすために家族を捨てた男が自らの死期を悟り、疎遠になっていた娘との絆を取り戻そうと試みる。体重270キロを超える主人公を『ハムナプトラ』シリーズなどのブレンダン・フレイザーが演じ、『ELI/イーライ』などのセイディー・シンク、『ダウンサイズ』などのホン・チャウのほか、タイ・シンプキンス、サマンサ・モートンらが共演。

キノフィルムズの試写会にて鑑賞。「ハムナプトラ」シリーズのブレンダン・フレイザーが巨漢の男性を演じ、本年度アカデミー賞では見事に主演男優賞とメイク・ヘアスタイリング賞を受賞した本作。体重270キロの特殊メイクは凄い!恋人と暮らすために家族を捨てた男が自身の死期を悟り、疎遠になっていた娘との絆を取り戻そうとするお話。
2時間の上映時間の中で映されるのは主人公のチャーリーの家の中のみ。最期の5日間を彼がどう過ごすのか…。一見するとチャーリーは自分勝手な人間のように見えてしまう。けれどチャーリーも誰かを傷付けたいと思って生きてきたわけではない。チャーリー自身も苦悩であったり傷付きながら生きてきた。最期も5日間ですら、悩み苦しまなければならない彼の姿が切なかったです。でも最後に少しだけその巨漢が軽くなった気がして、彼は神に救われたのだと感じました。
正直に生きることも、嘘をついて生きることも、結局はどちらも生きづらいのかもしれない。誰も傷付けずに生きることなんて出来ないのかもしれない。どんなに酷いことをしてもされても、それでも大切な人を想う気持ちだけが変わらない。チャーリーと娘エリーの今の関係性を見て、そう思いました。エリーもずっと辛かっただろうな…
この作品は文学的な部分や、宗教的な部分も多少含まれているので、個人的には全てを理解するまでには至らなかったのが残念。小説「白鯨」を読んだ人であれば、この映画をもっと奥深くまで楽しめるでしょう。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
コメント
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