製作年:2018年
製作国:アメリカ
日本公開:2020年9月4日
監督:ジョナ・ヒル
出演:サニー・スリッチ,キャサリン・ウォーターストン,ルーカス・ヘッジズ
Mid90s - Official Site - 9.4 Roadshow
1990年代のロサンゼルスで、13歳のスティーヴィー(サニー・スリッチ)は母親のダブニー(キャサリン・ウォーターストン)と兄のイアン(ルーカス・ヘッジズ)と暮らしていた。体格差のある兄にかなわないスティーヴィーは、大きくなったら見返そうと考えていた。そして街のスケートボードショップで知り合った少年たちの自由でかっこいい姿に憧れを抱く。
『マネーボール』などの俳優ジョナ・ヒルが初監督を務め、自身の経験を基につづる青春ドラマ。1990年代のロサンゼルスで、少年がスケートボードを通して仲間たちと出会い成長していく。主人公の少年を『ルイスと不思議の時計』などのサニー・スリッチが演じるほか、キャサリン・ウォーターストン、ルーカス・ヘッジズらが共演。音楽をナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーがアッティカス・ロスと共同で手掛け、ニルヴァーナ、ピクシーズなど1990年代のヒット曲が物語を彩る。
「ムーンライト」「レディ・バード」「ミッド・サマー」など、ここ数年で話題作を次々と送り出している映画制作・配給会社の「A24」作品。自分の居場所が無いと孤独を感じる少年スティーヴィーがスケートボードを通して仲間たちと出会い成長していく物語。13歳という思春期、反抗期の中で日々生活しているスティーヴィー。兄とは殴り合いの喧嘩をするほど。そんな彼にとってスケートボードで知り合った仲間たちだけが唯一心を許せた。立ち入り禁止の場所に入ったり、煙草を吸ってみたり、女の子とパーティでイチャイチャしてみたり…初めてだらけの経験を知ったかぶりして背伸びするスティーヴィーの姿がなんとも可愛いかったです。子供の頃のどこにもぶつけられないモヤモヤした気持ちだったり、情緒不安定な気持ちだったり、強がってしまう気持ち。歳上の先輩を見て「かっこいい!」と憧れちゃう気持ち。そして仲良しの友達が、他の友達と仲良くしている姿を見て嫉妬してしまう気持ち。お気に入りのTシャツを友達の血を止めるために使われちゃう気持ち(笑)誰もが一度は経験したことがあるシーンばかりでした。不器用で後先考えないで、目の前のことに一生懸命に真っすぐに突っ込んでいっちゃうのが子供なんだよな。スティーヴィーの気持ちに共感する場面が多かったです。不良と呼ばれる子達だって根は真面目なんだよね(笑)色んなことを経験して失敗して人間って成長していくし、大人になってから「あの頃はバカやってたなぁ」って思えるならそれで良いじゃないか。大人になるってこういうこと。でもスティーヴィーは少々やり過ぎな気がしますが…(笑)ストーリーを楽しむというよりは、映像や音楽を感じながら楽しむような映画かもしれません。
90年代独特のカルチャーも感じられて、映画全体を包み込む雰囲気が良かったです。キラキラした青春映画ですが、葛藤も描かれていて人間ドラマとしても楽しめました。主演のサニー・スリッチくんの笑顔がたまらなく可愛かった♪でもサニーくん、俳優だけじゃなくてプロのスケートボーダーだったのかい!
この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)