温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

湯川内温泉 かじか荘(その2 浴場(小))

2013年06月21日 | 鹿児島県
前回記事の続編です。

 
今回は湯川内温泉「かじか荘」のもうひとつの浴場を取り上げます。大きな浴場の裏手に伸びる階段を上がって、谷頭の奥へと向かいます。その途中にあるのはプールの残骸。最近は使われていないのでしょうか。



湯屋は周囲の緑に身を潜めているかのように、ひっそりと佇んでいます。



大きな浴場と異なり、こちらは脱衣室と浴室がセパレートされています。日が暮れるとカジカガエルの合掌に包まれました。


 
浴室は至ってシンプルで、2~3人入ればいっぱいになってしまうこぢんまりとした浴槽がひとつあるだけ。湯船のお湯は38.0℃。いつまでも長湯できちゃう不感温度帯なんですね。


 
底から気泡とともに絶え間なく噴き上がってくる足元湧出の温泉は、神々しいまでの透明感で入浴客を魅了してくれます。あまりの美しさについ我を忘れてしばらく見惚れてしまいました。
大きな浴場同様にこちらの湯船も胸ぐらいの深さがありますが、槽の両側で沈んでいる岩に腰掛けると、ちょうど良い深さで座湯状態になります。底に立った時に足の裏に伝わる玉砂利の感覚も気持ちよく、座って良し立って良し、いろんなスタイルで湯浴みを楽しみました。



槽の隅っこには飲泉用の噴き上げ口があり、柄杓に汲んで飲んでみますと、何らの抵抗なくスゥーッと入ってゆく滑らかな喉越しとともに、芳醇なタマゴ味とタマゴ香が私を魅惑の世界へと誘ってくれました。


 
湯船に体を沈めると瞬く間に全身を包んでくれる無数の気泡にも、言葉が出ないほど感動。気泡に関してはこの小さな浴場の方が強く(多く)付着するようです。このお湯は自然が生み出した奇跡の天然ローション。ツルツルスベスベの極上な浴感と、全身をふんわり包んでくれる優しい感触には、誰しもが陶酔することでしょう。宿泊者は24時間入り放題でしたので、私は寝る間も惜しんで、一晩中、この素晴らしいお湯を独り占めし続けました。


湯川内1号
アルカリ性単純温泉 38.4℃ pH9.6 溶存物質0.170g/kg 成分総計0.170g/kg
Na+:39.2mg(91.53mval%),
SO4--:12.5mg(15.08mval%), HCO3-:27.5mg(26.09mval%), CO3--:24.0mg(46.33mval%),
H2SiO3:57.5mg, H2S:0.5mg,

湯川内2号
アルカリ性単純温泉 36.3℃ pH9.4 溶存物質0.159g/kg 成分総計0.159g/kg
Na+:36.4mg(90.29mval%),
SO4--:16.1mg(19.54mval%), HCO3-:18.0mg(16.67mval%), CO3--:26.5mg(50.57mval%), HS-:0.2mg(0.57mval%),
H2SiO3:52.2mg,

鹿児島県出水市武本2060
0996-62-1535

日帰り入浴7:00~21:00
300円
ドライヤー有料、他の備品類なし

私の好み:★★★
コメント (12)
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