温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

壱岐 湯本温泉郷 平山旅館

2024年06月14日 | 長崎県

(2023年3月訪問)
前回に引き続き壱岐の湯本温泉郷を湯めぐりします。今回は日本秘湯を守る会の提灯宿である「平山旅館」を訪ねて日帰り入浴させていただきます。さすが立派な旅館だけあって、純和風のお宿はとっても綺麗ですし、スタッフの方の対応も実に丁寧。日帰り入浴をお願いするこちらまで、つい恭しくなってしまいました。


スタッフの方がお風呂まで案内してくださいました。
帳場向かいの階段で下のフロアへ降り、中庭をのぞむ通路を進むと左側に浴場があります。更衣室はまずまずの広さでお手入れが行き届いており、綺麗で気持ち良く使えます。


内湯は正面と左手の二手に分かれており、更衣室からお風呂に入って正面の空間には、洗い場と(目測で)おおよそ1.2m✕2.4mの浴槽が設置されているほか・・・


浴槽上に神話の絵が飾られています。神功皇后が当地の温泉を自らの子である応神天皇の産湯に使ったという言い伝えが残っているらしく、おそらくはその様子を描いたものと思われます。神々が宿る島らしい装飾と言えましょう。


一方、左手にはログハウス調の浴場があり、前者より若干大きめの浴槽が設置されています。
訪問時、前者(正面)の浴槽はやや熱く、(後者)左手の浴槽は入りやすい湯加減でした。ま、これは偶々そのような状況だったに過ぎないかと思われます。なお正面、左側、両方にシャワーがあります。


正面の浴室の奥には表へ出るドアがあり、出てみますとそこには露天岩風呂が赤いお湯を湛えていました。露天風呂は外気に触れて冷却される機会が内湯よりも多いためか、湯面ライン上の岩には析出の赤い庇が形成されていました。お湯の濃さがビジュアル的に伝わってきます。なお露天の周りは塀と植栽に囲まれているため景色はあまり期待できませんが、内湯のみの施設が多い当地で露天風呂は貴重ですから、これでも十分楽しめるかと思います。


個人的には露天風呂手前にある蒸し風呂が秀逸。一見すると小さなサウナのような構造をしているのですが、奥の方に人が入れない温泉槽があって、そこへ温泉が落とされており、槽から絶えず湯気が上がっているのです。いかにも塩分が濃い当地の温泉らしく、温泉の湯気で満たされた室内には潮の香りが漂っており、そんな香りを嗅ぎながら湯気に蒸されていると、体中の肌がモッチモチ、そしてプルプルになりました。素晴らしい!

当地の他のお湯と同様に、塩分が強くて苦汁感も含まれ、底が全く見えないほど赤みや緑色を帯びた黄金色に濃く濁っています。
ません。ミネラル分が多いため石鹸の泡立ちはあまり良くありませんが、塩気が強いお湯なので温浴効果が強く、寒い日でも長い時間ポカポカとし続けます。

今回は入浴のみでしたが、次回訪問する機会があれば是非とも宿泊してゆっくり過ごしてみたいものです。


ナトリウム-塩化物温泉 66.5℃ pH6.79 湧出量測定せず(自噴) 溶存物質16.41g/kg 成分総計16.53g/kg
Na+:5335mg(81.32mval%), Mg++:240.1mg, Ca++:495.0mg(8.65mval%), Fe:4.0mg,
Cl-:8744mg(91.63mval%), SO4--:638.3mg, HCO3-:560.2mg,
H2SiO3:68.3mg, CO2:128.4mg,
(平成27年7月22日)

長崎県壱岐市勝本町立石西触77
0920-43-0016
ホームページ

日帰り入浴8:00~21:00(最終受付20:30)  繁忙期などは日帰り入浴不可の場合あり
800円
シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★★

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