ブルーベルだけど

君にはどうでもいいことばかりだね

想い出の空間

2015-12-12 15:10:54 | 日記
それは通学路にあった陽だまりのような場所。 M くんの母親はいつも一階の掃き出し窓でミシンを踏んでいた。

裏手には鉄製の大きな門扉があり、そこを入ると立派な木々が生い立つ、緑鬱蒼とした森が存在した。 M くんとはそこでよく遊んだが、サトウハチローの詞をのせた寂しげなピアノが NHK TV で流れる頃、M くんは引っ越していった。


母子寮? 森? ・・・ 時折気になり、地元に住んでいる身内に尋ねるものの、それらの存在など知らないと言う。 いつしか 「夢だったのかも」 などと思うようになった。


たまたま帰郷した際、回り道をしてみた。 あの場所周辺は Google ストリートビュー通りの市役所と駐車場。 「どうせ夢だったんだろう」 などと思いつつ駐車場奥に進むと、そこには大木が 2 本 !

1 本はあの日見たままの形状だ。 表端にある庶民的な戸建てとは不釣り合いな景色は、かつてそこに別世界があったことを主張している。 そう、この奥にも木々が連なっていた。


森は、恐らく広い庭か? 壁が見えないほど草木が茂った空間は、幼少の僕らにとって正に森そのものだったのだろう。

○つ○ま○よ○くん、今はどうしているのかな。


コメント
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