脱あしたのジョー

MTオリーブフィットネスボクシングクラブのブログ

オリョプタ

2014-06-17 | Weblog
私は時々いじめを相談されることがある。
結論的に言えばいじめは話し合いで解決させることが一番ベターな方法だと考えている。
しかしそれはただまるくおさめるということではなく、被害者側に立って被害者が自分の口で言いたいことをはっきりと主張させることが大事だ、よく格闘技のジムでいじめられたらやりかえせ強くなって見返してやれという奴もいるが、しかしそれは間違っている。
やくざでもあるまいしやり返すことで誰が責任をとるのかわからないが、こういった発言は非常に無責任だと思う。
いじめはいかりや憎しみという感情をこえて解決しなければ、ただの報復だ、いじめはそのにくしみやいかりをこえたところに解決策はある。
その報復にならないためにも大人がしっかりと責任を持って指導していく必要があると思う。

昔の法でハンムラビ法典という法がある。その中に有名な言葉がある。
「目には目を歯には歯を」だ、しかしこの言葉を多くの人が「やられたらやりかえせ」という風に誤解していると思うが、よくこれは復讐の言葉として使われてきた。
しかしこれは実際はそうではない、同体報復法と言って、何かされたら感情的それを倍にしてかえしてやろうと思う気持ちを同じことをするだけで我慢しろという人間のそのいかりやにくしみを抑えることに意味がある。
従ってこの法の趣旨は復讐にあるのではなく、相手と同じことをするだけでゆるしなさいということである。
はじめて聖書を読んだ時おどろいたことがあった、それはこう書かれてあった「If any one strikes you on cheek,turn to him the other also」日本語では「右のほほをうたれたら左のほほをうて」と言う有名な言葉だ、この言葉を見てアホかと思った、俺だったらよけてうつぐらいに思っていた。
しかし後でひっかかったのでよくよく考えてみるとここで言っていることはそうではないということを理解した。確かに文字通りに読めばなぐられても徹底して抵抗するなという言葉にうけとれるが、しかしここで語られるのは無抵抗ではなくゆるしである、その伏線としてハンムラビ法では同じことをするだけでゆるしてやれと書いてあると言うことが語られているが、ここであえてたたかれても違うほほを出せと言ったのはいかりやにくしみというのは報復することでは解決できないそのことをこえたゆるしの中にあると言うことを言っているのだと思う。

これはある子供の話だ彼はバイレイシャルで文化の違いや考え方の違いからかいろいろためらいもあってうまくコミニケーションがとれなかったそうである。
なんとか人と友達になろうとしたが性格的なこともあるのだろうか何かが違うので上手くコミニケーションがとれない。
ある時そんな彼を見て不良グループが彼をからかった、そしてその中である子供がかれに絶対に言ってはいけないことを言ったらしく、そのことで彼は激怒しその行った奴をなぐりつけてさらににげる彼をどこまでも追いかけていって徹底的に痛めつけようとした、途中先生たちが入ってどエライことにはならなかったものの、あいつは○○人だからおこらせたら怖いとさらに教室で浮いた存在になったらしい。
彼はこの事以来不良グループにはいちもく置かれるようになったけれども、しかし彼が求めていたのはこういったことではない、ただ周りの人間と友達になり普通に話しかけたかったことただそれだけの話だ。
中にはこういう話をいじめられている人間に俺はいじめられていたけどもいじめかえしたなどと武勇伝のごとく話すバカがいるが、しかし決して暴力では何も解決しない、私の親しい友人で元暴走族で今は更生して少年院などを回って話をしている人間がいる。彼が非行にはしったのはいじめられていた時にそいつらをたたきのめしたことがきっかけになったと言っていたがまさにそうだ、暴力は連鎖しか生み出さない、いかりやにくしみは暴力では何も解決しない。
私は人間はそういう時徹底的に話し合うことで解決すると信じている。
なぜなら私は話し合うことは最終的にはゆるしというものをもらすものであり、このことによっていやされると信じているからだ。
現実の世界はどろどろしていてゆるしなどという言葉をつかうことさえ無意味に思えるようなことがあるが、しかしせめてその子供の世界だけでも暴力が支配することがない、ゆるしあえる世界というものを実現させていく責任が大人にはあると思う。









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