そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

お見事亀井静香

2009-12-10 | 政治と金

鳩山内閣で最も閣僚経験や議会運営に経験を積んでいるのが、国民新党の亀井静香である。この男の最近の言動は、お見事と言うほかない。モラトリアムに郵政法案に緊急経済支援と、鳩山内閣が優柔不断にズルズル問題を引きずっているのを傍目に、亀井静香は元気である。

090926 亀井静香はブレない。自民党総裁選挙委で自らが降りて小泉政権の立役者になったのに、その後の郵政民営化で切り落とされた怨念を、政権復帰で先ず遂げたのである。何をさて置いても、郵便局の株売却の凍結を通した。何よりも、閣内を通すことなく、郵政の幹部に3人もの官僚を独断で天下らせた。閣内で不満を抱くものも多い。鳩山に天下りを、天下りでないと言い通させたのである。

「まず財政ありきはおかしい」と言い続けている。亀井は積極財政論者なのである。菅副総理とかなりやり合ったようである。緊急経済対策として11兆円は必要と言い続け、7.1兆円で手を打つことなく、結局は7.2兆円にした。菅副総理は、郵政では良いようにやらせたと、恩義をぶつけても、百戦錬磨の亀井静香の方が上である。国民新党の存在を見せつけた結果になった。

死刑廃止議員連盟の会長でもあり、警視庁出身の元官僚である。99年に自民党の政調会長になって、小渕が急死した時に「森喜朗でいいのでないか」と、密室で森喜朗を首相にしたのも、亀井静香である。前回の総選挙では刺客にホリエモンを送られて、激怒して勝利した。運輸大臣時代にいくつかのダム建設を中止させた経歴もある。

要するに、良い子ちゃんだらけの鳩山内閣では、亀井静香だけが異質な存在なのである。今後これからどんな問題を引き起こすか、見てゆきたいものである。異質なこの男を切る度量は、鳩山内閣にはないように見える。当分カエルの置物のような風貌の亀井の意気軒高は続くものと思われる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鳩山ボッチャマは決断できずにいる

2009-12-09 | 政治と金

鳩山由紀夫は結局、大金持ちのオボッチャマでしかないようだ。決断できずに、八方美人の対応でそれぞれのところでとても良い子になっているだけのようである。政治資金規正とは、企業や業界の利権に通じる道を断つものであった。今回の事件はとても涙ぐましい、母からの愛を受けてのことであり、倫理的には問題はないだろうが、それにしてもこれほどの多額の金を知らなかった責任は重いと言わざるを得ない。

金融経済対策として、7.2兆円を打ち出した。財政規律か経済対策課の苦悩は解らなくもないが、税収を上回る、53.5兆円もの国債を発行することになった。事業仕分けで、3兆円少々を切ったばかりである。国民の受けも悪くはなかったが、ここで直接は3兆円程度とはいえ7兆円を超える経済対策とは驚きである。この中途半端な数字は、経済対策には足りないし財政規律の悪化を招くだけになると思われる。内容的にも、エコが強調されているが「コンクリートから人へ、そしてコンクリートへ」なっている。

事業仕分けについても。ノーベル賞受賞者に始まって、オリンピックメダリストや音楽家や落語家たちが、注文をつけに陳情を続けている。スパコンも復活したようである。現在の予算内容の無駄があると切ったはずである。余計なものがなくても、十分にやれることも少なからずあるはずである。これでは何のための事業仕分けだったか解らない。単なる政治ショーで終わるのではないか。

就任早々国連で1990年比25%のCO2削減も、多向こうには大いに受けたが、いまだに具体的な対策が見えてこない。自民党が行った、エコポイントを続ける程度のことしかいまだに見えてこない。

この内閣の象徴的な問題が、普天間基地問題である。公約も民主党議員全員小選挙区勝利も、すべてから見える民意は最低でも県外移転である。民主党内部の右寄りの議員や閣僚の顔をうかがうばかりである。自民党はどうやら、アメリカが海外移転を思う時に、辺野古移転を望んだようである。その尻拭いなどする必要などないが、鳩山首相は国外移転を模索しているかに見えるが、調整しているのではなく決断できずにいだけのようだ。

鳩山内閣を声高に悪口を言う人は少ないように見えるのも、人当たりの良さと持ち上げられて育ったオボッチャマのためかも知れないが、1国の政府がこれでいいのかと思わざるを得ない。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

黒い牛乳

2009-12-08 | 政治と金

Photo 黒い牛乳と言うとてもおどろおどろした名前の本である。「黒い牛乳」冬幻舎刊740円。著者の中洞正氏は、岩手県で山地酪農を営み、自ら製品化して販売している酪農家である。昨年は「幸せな牛からおいしい牛乳」コモンズ社刊、という本も出版している。

内容的には、前書とかなり重なるが酪農に直接かかわりのない人にはこちらをお勧めしたい。現在の日本の牛乳は、生産過程を販売過程で大きな問題を抱えている。中洞氏はこれらを解決するために二つのことを行った。一つは農協との決別である。もう一つは自らが加工販売所を作り販売することである。

日本の乳牛は大量の輸入穀物を食べさせられている。これ自体が問題ではあるが、中洞氏は山地を切り拓いて牧草地にした。牧草は一般的なオチャードやチモシーではなく、岩手の山に元々ある野シバと呼ばれるものである。しかも何も手を加えなければ、勝手に野シバになってしまう。日本の殆どが山地である。今はかなりの面積が放置されている。中洞氏はその活用にとの提言も行っている。

日本の牛乳の殆どが、超高温殺菌である。しかも元々大きな粒子の脂肪球を切り刻んでホモゲナイズしたものである。著者はこの牛乳を焦げ臭い「黒い牛乳」と呼ぶのである。中洞氏の販売するは低温殺菌牛乳で、ホモゲナイズしていない。

超高温殺菌は、120~135度Cで1~3秒で処理する。誠に手早い方法で、大量に処理できる。これに対して、低温殺菌は、63~65度Cで30分間処理する方法である。真に手間がかかる。農家から直接牛乳をもらうことが少なくない。僅かに温めた牛乳は香も味も最高である。こうした牛乳を消費者に届けたいと、中洞氏は思ったのである。

また著者の牛はほとんど牛舎がなく、搾乳時に自分で帰ってくるだけの手間である。牛は自然の状態にとても近いと言える。自然に任せておけば何もすることがないと、著者は言う。

中洞氏のような飼養形態だと、沢山牛乳を出荷してくれないし、餌を買ってくれないし、設備投資もしてはくれないし、牛は病気にならないので獣医師もいらないし、いわゆる周辺産業にとってはお金儲けにならない。しかし、これこそ本当の酪農だと思うのであるが、農協も業者もお勧めになれないこうした小規模の酪農家が減りつつある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北朝鮮がデノミ

2009-12-07 | 朝鮮半島

北朝鮮が突如としてデノミを断行した。ほとんど予測されていなかった。7年前に刷った紙幣の090530ようだと言われている。100対1のデノミで、いっきに新しい紙幣にするとのことである。国民は唖然とするばかりであ る。

交換も10万ウォンを上限しするそうだ。一般国民は銀行に30~300万ウォンしか預けることができない。今回交換できる10万ウォンは平均的な家族が、3月暮らせる金額だそうである。残りは、国民はせっせとタンス貯金するしかないのである。それも上限を設けられ交換できなくなってしまった。

要するに、世界最貧国家が国民のなけなしの金を吐き出させようとしているのである。さすがに住民側の騒乱も一部起きて軍が治安に出動していると、韓国誌は伝えている。一応は、経済安定のための政策であろうが、これでは国民が離反するばかりである。

ここ数年で、自由経済体制が次第に広がり始めていたが、町の市場では古いウォンは投げ捨てられているとのことである。独裁国家の恐ろしさを垣間見た気がする。

いっそのこと、この政権が崩壊した方がいいと思うが、結局は国家の暴力で不満分子は抑えられ締め出されることになるのだろう。金正日体制は、社会主義体制とはおよそ無縁の後継を巡って混乱している。デノミの混乱は新しい動きを北朝鮮にもたらすであろうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

普天間基地移転を決断できない鳩山

2009-12-05 | 政治と金

09110801 沖縄の普天間基地の移転を巡って、与党が混迷を極めている。鳩山首相は自らが決断すると発言していたが、年内はとても無理のようである。岡田外相は、沖縄に何度も出向き県内移転を模索するが、県民には受け入れられない。第一公約違反だと突っ込まれ返答に窮している。当然のことである。小選挙区全区で勝利した理由を民主党は受け止めなければならない。

ところが、どうやらキャンベル次官が辺野古で決まっていると問い詰められて、またまた結論の先送りをやってしまっている。新聞各紙もガム移転を検討し始めたと報じたり、アメリカの失望感を伝えたり、首相が国外移転を指示したのでないかとかで、民主党をつつきまわす格好の材料になっている。

13年も放置してきた自民党の尻拭いである。たった3カ月で結論を出せないのも当然であろう。少なくとも自民党と公明党には発言権はない。日米合意に沿えない理由は数え切れなくある。

与党内の社民党にも国民新党にも配慮しなければならないし、県内移転を模索する多分次期党首になるであろう岡田克也に泥をかぶせたくはない。鳩山の苦悩はこの辺りにあるだろう。

ここまで来たのであるから鳩山首相は、すっぱりと国外移転を打ち出すべきである。これが政権交代であると、象徴的な出来事になるであろう。内外に政権交代を見せつけるいいチャンスである。この混迷期間が、国外移転の布石であるなら大いに評価したいと思う。沖縄県民の気持ちに沿うとはそうしたことである。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

弟に救われた首相

2009-12-04 | 政治と金

それにしてもため息が出るような金額である。一月1500万円もらえるとはねぇ。鳩山兄弟が母親からもらっていた。兄の由紀夫が首相として大問題になっていたが、弟の邦夫もほぼ同額も 091204_2らっていたようである。家族内のことであり、違法性はとにかく事件性もないとのことで捜査はこれにて1件落着のようである。

さて審議拒否までして、(実態は郵政問題で造反者が出ないための欠席であったが)資金疑惑を追及すると息巻いていた自民党であったが、急にしぼんでしまった。自民党の弟も同じように、母親から資金提供を受けていたのを知らなかったのである。追及のしようがなくなってしまった。吐いた唾が戻ってくる。

今回の邦夫も資金提供を受けていたことで、由紀夫の側はほっと胸をなでおろしていることであろう。下手をすると鳩山政権の命取りになりかねない問題であったが、好評だった事業仕分けのこともあり、これで収束した。追及する人がいなくなったのである。

官房機密費問題でも似たようなことが起きている。つまり、与野党とも不味くなったりしたことが起きると、誰も追及できないのである。唯一共産党だけが追求できる立場にあるのであるが、それはどこかおかしくないだろうか。

恵まれた環境で育ったからと平然と口にするが、これほど金に無頓着だったとは驚きでもある。事務方もその辺りは鷹揚だったのであろうか。兄弟そろってこんな大金なのに知らなかったようである。イタリア首相も大金持ちであるが、国民はあれだけの資産があれば悪いことはしないだろうと見ている。金銭問題は確かにないが、失言や女性問題が後を絶たない。大金持ちの彼らに庶民のことが解るだろうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

環境税の導入を

2009-12-03 | 政治と金

閣僚の何人かが環境税の導入を口にするようになった。一方で、鳩山首相は来年度から廃止が決まっている、ガソリンなどの暫定税率の廃止と並行論議をやるのは誤解を招くなどと、引いたような発言をしている。

目的税はその目的を明確にせず、官僚や政治家や土建業などに良いように利用されてきた55。埋蔵金などと称されて、誰も手がつけられない状況になっていた。暫定税率はその良い例である。道路を作ることが目的の、「暫定的な」税のはずでである。高速道路も無料が前提だったが、次の道路建設へと目的化され続けてきた。すでに不要と思われる道路 は枚挙にいとまがない。時代の転換期を過ぎてなお暫定的であり続けるのは、利権が美味しい連中がいるからである。

環境税はこれとは全く異なる目的税である。時代が大きく転換した以上、廃止しながら新設するような論議に与すべきではない。全く異なるものを論議することは、並行論議ではない。

時代は環境へ大きく負荷をかけ続けてきた人類へ、大きな転換を求めている。環境税を明確な目的税として、環境に負荷がかかる商品や活動への課税は当然である。経済成長ができないなどとは、仔細な問題である。鳩山首相は、25%削減を打ち出したではないか。

何か注文をつけられるとすぐに訂正してしまう、ポピュリズムに堕した民主党政権は新たな論議を提案する度量がないかに見える。今は、環境税はいくらにするかの論議ではなく、何に使うかを論議すべき時なのである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

思いやり予算の全額削除しては

2009-12-02 | 政治と金

いくつかの問題点はあるものの、民主党政権になりアメリカではオバマが大統領になって確実091201 の世界は変わってきている。その象徴的な出来事が昨日の、東京地検の元アメリカ局長吉野文六氏の、日米密約存在の証言である。

数年前にアメリカから密約公文書がいくつか公開されているが、それでも自民党政権ではこれを否定し続けていた。政権交代し、岡田外相が就任早々日米の密約の存在の捜査を指示した。そして長年に及ぶ、元毎日新聞記者の西山氏の執念である。こうしたことを背景に吉野氏は証言したのである。

歴史を歪曲してはならない。事実を公表しなければならないと彼は思ったそうである。国家の嘘が明らかになった。沖縄返還に日本はアメリカに巨額のお金をアメリカに渡したのである。その名目内容を、吉野氏はNHKのインタビューで証言している。例えば、核兵器の移動に数百億円を計上したが、実質的な経費はゼロであった。これは野党が追及しにくい内容にしだけのことであるとのことだった。

現行の地位協定も思いやり予算もこの延長上にある。イラクのアメリカに対する立場よりさらにりアメリカにへりくだった日本の地位協定など論外である。何よりも、思いやり予算と言われる福利厚生費であるが、2000億円以上を長年計上している。

ひょっとすると、アメリカはこの思いやり予算が欲しくて日本に駐留しているのではないだろうかと思われる金額である。ほとんどの基地内の人件費と住宅料をみてもらえるのは有難い話である。アメリカが世界中の駐留地に支払ってもらっている金額は、4000億円足らずである。日本一国で6割もの金額を負担しているのである。

先日450ほどの事業仕分け作業が終わったところである。思いやり予算などは、この密約の延長上にあるものである。返還後数年して急に増額された時に、金丸信が追及されて思いやりといった程度の内容のものである。このさい全額削除を含も検討対象にするべきでないか。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

破局へ向かうかオバマ

2009-12-01 | イスラエル

せっかくノーベル平和賞をも貰ったのに、オバマはアフガニスタンへ大量の兵士を送ることを決 めた。3万人以上の増派は、民生部門への肩入れも行うようであるが、タリバンの全土的な復権と、カルザイ大統領の不人気のアフガン増派は、結局は徒労に終わるであろう。

Obama_afghan_syrategy091201オバマは選挙期間中から、イラク撤退とアフガン増兵を掲げていた。アフガン国民は、アメリカ兵もISAF軍(国連軍・実質EU軍)も区別するわけではなく、攻撃を加えている。外国兵への無差別攻撃で、80年代ソ連が手ひどい敗北を味わっている。彼らは外国兵が、何をやってくれるかを見ているのではない。タリバンはもうすでに政府機関内にも浸透していると言われている。

タリバンは兵士を雇用する資金調達を、麻薬と隣国のパキスタンから恒常的に受けている。彼らの目的は鮮明で士気も高い。これに比べて、アメリカ兵もISAF兵も厭戦的になっていると言われている。戦争の目的も判然としないばかりか勝利の見通しも薄いからである。

米議会調査局によると、アフガン派兵戦士の1年間の経費は100万ドルを超えるそうである。ほぼ1億円である。3万人以上を増派すると400億ドルの経費がかかることになる。すでにアフガン増派反対が40%台になっているアメリカが、その負担増を容認するであろうか。

アフガンへの深入りは、パキスタンとも対峙することになる。政局が不安定な核保有国パキスタンを取り込みたたいオバマは何処かで手を打たなければらなくなる。オバマの増派をパキスタンは表向きと異なり、歓迎はしていない。

増派後のオバマのとるべき道は二つしかない。一つは撤退へのスケジュールの表明である。いわゆる出口戦略として、期限を設けることである。もう一つは、カルザイではなくタリバンと話し合うことである。穏健なタリバンを選ぶことはできない。本気でタリバンと交渉することである。連立でも何でも構わないから、タリバンをとりこまなければアフガンは収拾がつかなくなる。

ブッシュの遺産を引き継いだ同情はあるものの、今回の増派はノーベル平和賞受賞したばかりの人物のやるべきことではない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港