そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

やがて日本から食料が消える

2023-10-02 | 農業と食

一年前に、<ウクライナのような事は世界中どこでも起きる>と、本ブログで書いた。 これは食料問題の入口の意味なのであったが、多くの日本人は右翼の口車に乗せられ、ロシアに見立てた中国が攻めてくると騒ぎ立てている。アメリカから底知れない兵器を買うためのガサネタの流布である。
世界中のどこにでも起きるのは、食料問題である。一年前より更に事態は深刻になっている。日本の農業政策は、お金で農家の目先をごまかしながら今を繕っているに過ぎない。
日本は、食料の本質、農業の本来の在り方を無視したままで農政を進めてきた。鈴木宣弘氏による、下の表で最も深刻なのがお米である。コメを生産する人たちの多くは70才を越えている。いくら制度をいじったところで、生産者がいないし土地は放棄されたままである。限界集落の多くは消滅集落となっていくら金を出しても、米など作る人がいなくなるのである。
もっとも激変するのが鶏卵である。自給率が2%とという数字を鈴木先生が出している。卵が高いの安いのという以前にものが無くなる。ケーキは1000円以上になるかもしれない。
因みにこの表は、ウクライナ戦争後に示されたものではありません。鈴木先生は今日本で最も忙しい先生で、1昨年出版の「農業消滅}の中の一例に過ぎない。
農家サイドから見るとこのような状況でも有機農家や、放牧養鶏などは電気や水道代は高騰するが、農業としてはほとんど影響を受けていない。食料を農家の換金作物としてだけ見る、その後幾度かの農業基本法は改定されても、日本農政の本質は何ら変わるものではない。


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