野田ドジョウ氏は内閣を改造した。大幅な入れ替えなのに、組閣とは言わず、「カイゾウ(怪造)」内閣といわれている。13日の金曜日と、お日柄も申し分ない。
さて、岡田を副首相に据え消費税増税ばかりが目に付くが、意外と細かいところに目を配っていることがわかる。
まず、参議院で問責決議された小沢派の一川、山岡を外し、反小沢を譲らない岡田を副総理にしたことで、鮮明な反小沢内閣になったといえる。反消費税、脱官僚、脱アメリカを主張する、小沢の影響は極端に少なくなったといえる。時あたかも、小沢裁判の真っ最中で、お日柄も良い。
蓮舫を外したのは、中国が「漢奸(裏切り漢人)」と呼んでいたことに配慮したと思われる。法務大臣には、死刑反対の岩国出身の平岡秀夫を外したのは、この一年以上死刑が執行されていないためといわれる。
田中直己、平野博文の入閣は、明らかに自民党とのパイプを意識したものといえる。田中を小沢派にする向きもあるが、真紀子氏との関係だけで、政治的な意味がない。
包囲された小沢派は今後どうするか見ものでもある。消費税反対、マニフェスト堅持の議員は脱党した。徒党を組む相手が少なくなってきた時に、小沢はこれまでは必ず、新党を立ち上げた。今回彼にそれほどの余力が残っているか疑問である。
当初、問責決議された二人だけの入れ替えと思われたが、まんまとこれに乗じて、消費税増税路線へと大きくシフトしたといえる内閣の顔ぶれである。