33年前に帯広の主婦が殺害されて、子ども二人が北朝鮮に拉致されたこの犯人を指名 手配した。子どもたちは、いつものところから北朝鮮に送ったと、誰かが発言している。北朝鮮は非常に危険な犯罪国家だとする論調が新聞紙面を賑わし、テレビ報道も盛んである。
しかし、これは33年目の事件である。しかも殺人まであったと報道されている。その間、この国は何をしていたのだろうか。証言者は、いつものところから上陸していると発言しているし、迎えの船が約束のところに来なかったとか遅れたとか、まるで定期便のような話である。
これを聞いていると、日本の独立国家としての意味は何処にあるのかと思う。拉致事件は北朝鮮だけが悪いのだろうか?スパイか工作人かはしらないが、敵国に入ってやりたい放題にされていた事実の反省はないのだろうか?
北朝鮮を犯罪国家という前に、わが国がこうした連中がほとんど自由に出入りさせていたり、会社を作らせていた事実の反省はないのが不思議である。国家は国内ですら、国民を守ってはいなかったのである。
拉致被害者が、最大で1,000人を越えるとされるらしいが、33年もたって騒ぐ愚かしさ や、被害者家族の無念さの相当の部分はわが国に責任がある。
厚生省や外務省が20数年間に亘る、拉致被害者家族の陳情を足蹴にしてきた事実を忘れて、北朝鮮の犯罪性だけを際立たせるのはおかしい。わが国の報道も、北朝鮮同様に統制されているのだろうか?