そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

カルロス・ゴーン犯罪は明かに森友加計学園問題の犯罪性より低い

2019-01-08 | 森友・加計問題

カルロス・ゴーンが拘留後初めて落ち込んだ頬で意見陳述を述べた。ゴーンの言葉は明快である。「私は誠実に行動し合法的に日産を支えた。日産のために尽くした。」と述べている。どのような罪も犯していないと胸を張った。
今回のゴーン逮捕の理由のほとんどは、一般の中小企業のワンマン社長なら平気でやっていることばかりである。金額が低く社会的な影響が少ないから誰も問わない。
自らの投資での損失を一時的に、会社の金で埋め合わせて損害を与えている訳でもない。補填を依頼したサウジアラビアの富豪の友人の証言を検察はとっていない。そもそも退職金を積み立てることは一般の会社ではよくあることである。金額が高く目につくので隠したのが、犯罪ならもっと法正義を示す場面があるはずである。
ゴーンの逮捕劇は、フランスルノーとの合併を忌み嫌った日本の国策捜査である。国が最大の株主であるルノーが実質日産を吸収するのでは、日本の代表的企業のメンツがつぶれてしまう。ゴーンは無罪になる可能性がかなり高い。

ゴーンの犯罪性は地価が高い工場を数個閉鎖して、7万人とも10万人ともいえる労働者の首を切ったことの方が高い。閉鎖された工場の地方は大打撃をこうむった。工場をいくつかを売却したので経営が好転したに過ぎない。その後の新たな取り組みも効率的にできたのは、企業としての社会的責任を放棄したためによるといって良い。
松下幸之助が、時代が違うと言えばそれまでであるが、「会社が苦しくなったといっても、従業員を首にするようなことはしない」と言った姿勢と対峙する、ゴーンの辣腕ぶりである。
法に触れるかどうかは別にして、ゴーンが犯した罪は企業のトップとしての矜持を放棄したことの方が、今回の些末な事件性も薄い事件より大きい。
企業の持つ社会的責任や、従業員の社会生活や福祉など全く考慮することなく、切って捨てたのである。それで経営が良くなったのは私のせいだというのであれば、その方が罪が重いというものである。法には触れないが。経営者としての人間性のない存在の方が大きい。
検察はかつては、法を守るためなら国が潰れてもいいというような気概があったものである、無数の証拠が次々出てきても、森友。加計学園には触れもしない。それどころか犯罪性がないと却下する。ゴーンの国策捜査の裏返しである。国策不捜査というべき内容である。政権への忖度か命令かは解らないが、日本の司法は独立性を放棄したといえる。

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