横浜市長選挙が混迷している。泡沫まで入れて8人もの候補者が乱立している。この選挙は、政権の座に就いてから主要な選挙は全敗中の菅義偉にとって、自らの命運にとって最も重要な選挙でもある。
事実上自民党の小此木八郎と立憲民主の山中竹春の一騎打ちである。
無責任ながら、この汚れた選挙の見方を第三者として見てられないので、思いのまま予測してみる。
菅義偉は自身の師である、元衆議院議員の小此木彦三郎の三男の小此木八郎をこれまで思う存分可愛がって厚遇うしてきた。この男が敗北しては、総裁選と衆議院選挙を控えた菅にとっては、元もこもなくなる。国家公安委員会委員長、内閣府特命担当大臣を蹴飛ばしてまでの立候補である。小此木はカジノ反対を打ち出している。
カジノについては白紙を貫いていた林文子現職が、突如としてカジノ誘致に走った。暴走といって良い。あらゆる調査でも、7割近い横浜市民が反対している。その後の市民への対応などでも、何一つとしてカジノ受け入れられたものはない。今回もカジノ誘致を掲げているが、この女が市長に再選することはない。
山中竹春であるが、選挙目前に誹謗中傷であろうパワハラ問題が急浮上している。よくある話であるが、実態は不明である。共産党などの支援で、初戦は有利に進めていたと思われるが、大衆受けする名のある田中康夫の立候補で情勢は大きく変わった。
田中康夫は善戦するであろうが、当選圏内は難しいだろう。しかしポピュリストとして、彼は若い人の浮動票と山中竹春を食うことになる。
この選挙は。狐と狸の化かし合いである。小此木八郎の唐突と思える立候補には大きな裏取引があるだろう。国家戦略の中枢とまで主張していた、官房長官時代の菅義偉が簡単にカジノを放棄するわけがない。いくら腹心の部下であってもである。
小此木八郎は選挙戦に苦しくなって、林文子陣営と裏取引をし、ごっそり票を分けてもらい、小此木八郎が当選することになる。
小此木八郎は、市民の熱が冷め安心したころを見計らって、自民党政権の強力な支援の下、カジノ誘致を打ち出すことになる。そうしたシナリオがなければ、小此木八郎の立候補も菅義偉の支援もあるわけがない。汚い自民党の選挙戦略である。
横浜市長選挙は、望むところではないが小此木八郎が当選するであろう。