そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

自民党は再生するか

2009-09-05 | 政治と金

北海道大学の山口二郎教授が、「日本政治の体制転換(上)(下)」という論文を、北海道新聞に2日にわたり(9月2日、3日)発表した。政権交代は山口氏のかねてからの持論である。自民党の敗北も民主党の大勝利の分析など、正鵠を得た論文であったと思われる。

この論文で最も気になったのが、2大政党、あるいは政権交代は必要とする山口氏の主張からすると、ここで自民党がどのような形にしても、立ち直らなければならないのである。一見矛盾するように見えても、自民党が胡散霧消するようであってはならないと私も思う。

山口氏は、自民党の再生に次の3つを挙げている。 ●右派ナショナリズム政党になる道 ●穏健改革路線を選択する ●小泉的新自由主義集団になる。おおむねこのような主張であった。今自民党は総裁選に混乱している。派閥の領袖を失い人が極端に減少して、かつての手法で選出はできなくなっている。この乗り切る方法も、一つの方向性を見ることができるだろう。注目したい。

自民党が選ぶ総裁で、上記の3つの選択が見て取れる。安倍晋三やその周辺が選出されるようだと、右派ナショナリズム政党色を濃くすることになる。国粋主義者たちは消えることはないが、支持者を失い、政党としての体を失くすことになるだろう。

中川秀直や小池百合子たちが総裁になると、新自由主義を懐に隠して、改革を主張する集団になるだろう。小泉改革に懲りた、国民は彼らを推すこともなくなるであろう。

最も現実的なのは、穏健な改革路線の選択であろう。この場合加藤紘一の出番になるだろう。中垣禎一などの旧宏池会のメンバーが中心になるだろう。しかしこのグループの主張や行動なら、民主党の旧自民党出身者たちと何ら変わることがない。政界再編が起きることが考えられる。

どの道を選択するにしても、当面は世代交代を待たなければ勢力の回復は見込めないだろう。旧態依然とした政党内のもめ事を繰り返す政党に、未来を見ることができないからである。やっと当選した森喜朗や落選した中川昭一やの敗北が理解できないような言動からは、自民党の再生は望むべきもない。来年の参議院選を乗り切らないと、30年は政権を取ることはないだろう。

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