NHKの報道がおかしい。特にニュース9の大越キャスターは、安倍政権のお先棒を担ぐ発言を繰り返す。先ごろの公明党山口代表をスタジオに呼び、集団的自衛権容認への理解を示し発言の誘導をやっている。
その前には、高村副総裁に集団的自衛権が平和維持のための理解が浸透してませんよと、あからさまな御用聞きをやっていた。
閣議決定される日、新宿で集団的自衛権容認反対、武器輸出反対と叫んで、焼身自殺を図った人物がいた。焼身自殺は、これまで海外例ではあるが、大きく報道されてきたが、NHKは全く報道していない。このことは海外メディア、とりわけEU諸国の報道で知ったほどである。
幸い一命を取り留めたようではあるが、日本の報道はかなり鈍かった。場所が新宿で映像は沢山あったが報道は少ない。とりわけNHKはこの件に関する報道は一切やっていない。
大越キャスターは、籾井や百田や長谷川ら右翼を、安倍首相が送り付ける前からである。NHKのこうした姿勢は、公共放送としての姿勢や、放送法にも抵触する。
5月の安倍首相の集団的自衛権の記者会見後、報道と会食を行っている。顔ぶれは、朝日の曽我豪編集委員、読売の織田尚論説委員長、毎日の山田孝男編集委員と時事史郎解説委員、NHKの島田俊男解説委員、日本テレビの粕谷賢之報道局長である。
報道は政権・権力者の飼い犬に成り下がってしまった。
安倍首相は、こうして報道を巧みに政権運営に利用している。集団的自衛権容認の閣議決定の強行で支持率を下げた後には、北朝鮮の拉致問題を持ってきている。
これで、拉致問題の行く先がどうなろうとも、支持率の回復につながるであろう。集団的自衛権の閣議決定の山場を越えたら、関連法案の審議などチョロイと思っていのであろう。
秘密保護法を通した時にも、直後に北朝鮮との進展協議を発表している。今度は拉致問題の入り口が開かれる8月か9月のはじめである。安倍政権は何を打ち出すのであろうか。