そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

与党とは何?野党とは何?

2010-08-01 | 政治と金

国会は衆参でねじれ状態である。これは民主主義が機能しているば、極めて正常なことなのである。異常であるのは、参議院が本来の良識の府として機能していないことと、同じ意味になるが政党色が前面に出るため党議拘束が強いということである。

ねじれがあるために、政党色を前面に出すだけではやって行けない。政党の利益ばかりを考えることでは何もできなくなる。当然対話や妥協が生じる。政策協定や野合が起きる。日本は長年、政権与党が単一で50年以上過ごしてきた。このことが政権の安定となる半面、民主主義が醸成されてこなかった結果となっている。ねじれを行き詰りと捉える風潮を、マスコミが煽っている。

こうしたねじれは日本中に存在する。日本の都道府県で、民主党が多数を占めるのは、岩手県と三重県だけである。地方議会は町村まで含め圧倒的に自民党が強い。選挙で直接選ばれた首長は、民主党系の人が少なくない。そのため地方の県議会は、首長と議会のねじれが常態のところが少なくない。

地方の首長は、議会の承認を受けなければ何もできない。対立構造をなくすために首長は色々と対策を練る。大阪府知事の橋下徹、名古屋市長の河村たかし、鹿児島県阿久根市長の竹原信一である。それぞれが独自の議会対策を練っている。

橋下知事は、地方政党「大阪維新党」を立ち上げて、各市町村や府議会への同調者を集めようとしている。タレント上がりのポット出の知事にとっては、出馬当時は自民公明の指示は得られたものの、今ではどこ吹く風の発言行動である。基盤が何もない。彼の議会対策は当然の行動であろう。

河村市長も地域政党を立ち上げようとしているが、彼の主眼は住民会議である。住民会議委員を半ば公募させて、地域の声を集めて議員の足元を揺さぶろうというのである。試験的な試みであるが、住民会議が政党色を持たない常態でいつまでいることができるか、疑問である。議員定数減と報酬の削減がこれで達成できるかも疑問である。しかし、彼なりの議会対策である。

竹原信一は最も直接的で解り易い。議会を開催すると面倒であるからと市長独断採決を繰り返している。問題は地方自治法違反行為といえることである。首にした職員や配置転換の違法性も無視している。鹿児島県知事の韓国も無視している。これで言い訳はないが、この男なりの考えなのだろう。しかし、こうした行為から必ず正常な民主的な対応策が。住民の中から生まれてくるものである。

日本中ねじれ状態の議会運営、政治環境にある。与党や野党と枠に嵌めることから行動するのは間違いである。ねじれから新たな対話を基調とする、民主体制が生まれるものと期待するべきである。徒に重要法案が停滞するなどと煽るマスコミに問題がある。


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