日本原子力発電が再稼働を目指している敦賀原発2号機について、原子力規制委員会は原子炉直下に活断層があることを否定できず、原発の新規制基準に適合しないと結論付けた。よくやたっと褒めたいが、裁判所ではこんな話はいっぱいあって、権力に近くなればあの判断は何たったのだろうと、なりかねない。幾度経験したことか。上図を見ればわかるが、浦底断層は電力側も認めているが、それは外したというのであるが、こんな近くで1号基も2号基も外したというのだから、開いた口が塞がらない。
下図を見れば明確であるが、この辺りの地形をつくるほどの強烈な浦底断層であるが、1号基が作られた1970頃には、断層など全く考えなかったのであろう。正直に吐露できない。
日本原電は活断層ではないと主張してきたが、9年かかった検査の結果を認めるか、電力会社が政府自民党が認めるかが残されている。
然し原子力規制委員会は、2012年の規制委発足以来初の再活動を認めない見解を出したことになる。1号基は大阪万博に間に居合わせて作られ、45年で廃炉にしている。古いから廃炉にしたというより、低出力(35.7万kW )基であるから東北震災後廃炉にしたのだろう。
日本原電は2015年に追加調査して再稼働の審査を申請したが、その後に千カ所を超える書類の誤記や、地質データの無断書き換えなどが発覚している。
電力会社や政府自民党側は、何処からかこれは断層ではないという、科学者(もどき)を見つけてくるかもしれない。集団的自衛権行使容認は憲法の範囲内という、稀有な憲法学者を見つけてきたようなことをしかねない。
そうした意味からも、敦賀原発2号基の行方は注目に値する。