そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

東電旧経営陣禁固刑という微罪、しかし現場の職員は事故を予想していた

2018-12-27 | 原発と再生可能エネルギー

東京電力福島第一原発事故の責任者として、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電旧経営陣三人の論告求刑公判は26日、東京地裁で開かれ、勝俣恒久元会長、武黒一郎元副社長、武藤栄元副社長の被告三人にそれぞれ禁錮五年を求刑した。業務上過失致死傷罪の法定刑は5年の禁錮の上限を地裁に求めたのである。
禁固は執行猶予のようなものである。原発事故が引き起こした被害は極めて甚大である。地域や国家に甚大な被害を及ぼし、あらゆる産業を廃業に追い込み、絶望的な放射能汚染を広範囲に広げ、あらゆる人、産業、環境、生物から未来を奪った原発事故の責任者としては、余りにも微罪としか言えない。
量刑は再発防止のため、抑止作用があるものではならない。これではこれほど甚大な被害を引き起こす事故でも、たった5年の禁固刑に、そんな抑止作用があるとは思えない。
地震や津波は天災である。原発事故は人災である。人災である以上責任者が存在しなければならない。ところがこの経営陣のトップは、不可避であっただの、十分な対応はしていただの、予測困難であったなどとの言い逃ればかりを繰り返す。放蕩にそうだったのか?
3人の発言は真っ赤な嘘である
当時の双葉町長井戸川克隆氏は、当時を静かに振り返って、以下のように述べている。
「実は、後で分かったことですが、11日の夜9時すぎには、東電の社員も家族もだれ一人双葉町に残っていなかった。いち早く社宅を出て、役場にいた社員も黙って消え去りました。そういう会社ですよ、東電は。現在、どこかで何食わぬ顔をして生きているんでしょうけど、ひどい話ですッ。」
と述べている。終戦前に満州から責任者の家族が帰国して難を逃れていたことを彷彿とさせる。この中には岸信介の家族もいた。

東電は、現場の職員は原発事故を予測し、事故後の取り返しのつかない状況も予測していたのである。なのに、職員は自己保全、責任者は言い逃れを繰り返す。
なのに、原発再稼働に走る安倍晋三である。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港