春と秋の大型連休の時に、余りにも行楽地が込み合って、料金が高くなるばかりか無駄が多くなる。分散化を図れば、旅館業界も混雑のピークが平準化されて、雇用も安定化する。都下言 うような名目で、「休暇分散ワーキングチーム」が立ち上げられた。座長は、辻元清美国交省副大臣である。この人こんなことをやるために政治家になったのだろうか。
日本は世界各国の中でも、特別の祝日が多い。しかしながら、有給休暇のしゅとくりつは極端に少ない。日本は年間平均で僅か、8.5日しか取得していない。フランスが25日、ドイツが30日である。
観光業界に過大な繁忙期とその逆のギャップを与えるのは、日本人特有の休暇への考え方である。まとまった休暇を取る風土を持たないのである。休暇を取ることへの不安があるので、お上が決めてくれた祝日を有り難く休むのである。それでも足らないからと、ハッピーマンデー訳の分からない法律などを作って、連休を取るのである。いや、取らしてもらっているのである。
ここまで来ると、祝日の意味がなくなってしまう。何のための休日なのか分からない。私の友人土は、1月15日に産まれた子供を「成人(ナルト)」と付けたが、いまではお笑いぐさになっている。動かせない、元旦や憲法記念日などはそのままであるが、ならば多くの祝日は日にちとしての意味はなくなっているのではないか。それでも建国記念の日などという、全く根拠のない記念日などは真っ先に動かせばいいのに、メンツがあるのか動かさないでいる。
今回の祝日法の改正案は、日本を数個にわけて順次休暇を取る(?祝日の意味はここでは存在しない)、お上の作成した大型連休を各地に用意すると言うことらしい。法案が唐突であり論議された風もない。夏休みや春休みなどこそ、大型連休でありその対策もないままで子どもたちへの配慮とそうした家族への対策がない。
それよりも、いずれ社民党が連立を離脱するであろうが、そのとたんに「こんなことやりとうありまへんでした」と、辻元座長は言うのに違いない。何かを思い違いしているとしか思えない政府の動きである。