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まらずもう物知り帳(4) まらずもうの決まり手

2009-12-12 11:28:55 | まらずもう物知り帳
【まらずもう物知り帳(4) まらずもうの決まり手】

 入門希望の方から、「大相撲のような決まり手はあるのか?」というご質問をいただきました。そこで、今回は決まり手についてです。
「押し出し」「寄り切り」など、大相撲の決まり手は、俗に「四十八手」と言われますが、48種類ぴったり決まっているわけではなく、時代によっても違います。(現在は82手あります。)そもそも現在の大相撲の決まり手は、昭和30(1955)年、日本相撲協会によって初めて整理され、それが何度かの修正を経て現在に至っていますが、このように公式見解が定まったのは画期的なことで、その昭和30年以前はそれこそ人それぞれ、事実上無数の決まり手がありました。ただ、一般には「投げ技」「掛け技」「反り技」「捻り技」に分類されるといわれており、それぞれ12手、×4で48手になるのだ、というような俗説が流布していました。
 まらずもうの決まり手に関しては、まだ決まった見解はありません。鎌倉時代の有職故実など、古記録をひも解いてみますと、大相撲同様「反り技」はみられるようですが、「投げ技」はなく、その代わりに「立ち技」「固め技」などがあったようです。現代となっては具体的にどのような技だったのか、はっきりとはわからないのですが、古記録には

<反り技>
居反り【いぞり】
撞木反り【しゅもくぞり】
襷反り【たすきぞり】
先反り【さきぞり】
海老反り【えびぞり】
干反り【ひぞり】
鳥居反り【とりいぞり】

<立ち技>
一本立ち【いっぽんだち】
竿立ち【さおだち】
逆立ち【さかだち】
鯱立ち【しゃちほこだち】
摑まり立ち【つかまりだち】
中立ち【なかだち】
仁王立ち【におうだち】
棒立ち【ぼうだち】
帆柱立ち【ほばしらだち】、

<固め技>
蠍固め【さそりがため】
海老固め【えびがため】
地固め【じがため】
底固め【そこがため】
床固め【とこがため】

などの技名が見られます。「仁王立ち」などは大技中の大技だったようですが、ざんねんながら伝承者はおらず、これらの技に関しては今後の研究を待たねばなりません。今後まらずもう普及の暁には、決まり手を整備したいと考えていますが、現時点では、決まり手は特に定めずに、勝敗のみを本場所の記録としてつけています。最大の理由は現代まらずもうにおいて、決まり手の研究・整備が不完全な状態だからですが、もう一つの理由としては、まらずもう普及のためには、あまり難しい条件をつけないほうがよいだろうとの判断があります。勝敗を報告してくれさえすれば参加できる、という競技として、しばらくの間は普及に努めていきますが、まらずもうは自己申告・自己責任の自由な競技ですので、決まり手を考えて決まり手つきで結果を報告してくれる力士も大歓迎です。


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入門希望、お問い合わせは日本まらずもう協会事務局
 
  ohnomatsu@mail.goo.ne.jp

まで。


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