昨日私は小規模宅老所「蒲生の家」に実習に行っていました。大阪市宅老所・グループ連絡会で今回10回シリーズで講座をしています。その一環として実習があり、蒲生の家の施設長瀬川さんの話に共感し参加を決めたのです。蒲生の家では一切その日のこなすべき日課はありません。あくまでも一人一人の気分や体調によりそっておられます。私の行った日もことさら対応の仕方をあれこれいわれずに、後の説明でAさんは家で何かトラブルがあったのかな?今日は早く来られたと話されただけでした。外に出るのが好きな人には、タイミングを計って声を掛け一緒に散歩や買い物にごく自然に誘われます。皆さん自宅にいるような雰囲気でゆったり、のんびりです。追い立てられるものは何もありません。この環境でお一人々が認知症など大層なかかわりでなく自然に受け止め係わる人たちに守られている様子。このかかわりが、一般にできればもっと生きやすい支えあう地域ができるでしょう。一人一人を大切にと声高に言う施設の多い中で実際にお年寄りの心に寄り添う介護は経営や収益からも遠いのも悲しいことです。真剣に係わるほど介護職の皆さんの熱意だけに頼っている現実が今回の介護保険の見直しで見えてきます。どうかこのような「家」が街、町にでき安心して老いることができる条件が整えられるよう願います。