京呉服わき ごふくや日記

着物って楽しい!
呉服屋の女将の独り言?楽しいことや裏話、思うままに・・・

遺す・・、残す・・

2008-10-10 18:18:00 | ひとりごと
昨日の続き・・・なかなか気持ちが書ききれないのですが。

お母様の着物を着ないから処分したい・・・とおっしゃるお客様のご相談で
以前、半日かけてタンスの中を見せていただくことがありました。

お嬢様お二人とも「着ないから・・・」と。
しつけのついたままの着物や帯、
中には、お嬢様のために作っておかれたお着物もあり
見せていただきながら、やるせない気持ちになりました。

そのときは、とにかく全部いらないとおっしゃるのを
説得して、いつか着るチャンスがあるかもしれないからと
とりあえず着物一式を残してくださるように選んできました。


その何日か後、
テレビの番組の中で、あるタレントさんが亡くなられたお母様が
自分のために着物を用意してくださっていたことについて話されていました。
いつ、嫁に行くかも分からないのに、知らない間にちゃんと必要な着物を
揃えておいてくれた・・・と涙を流して感謝していらっしゃるのを見て
とても嬉しく思いました。

遺していかれた着物。
残していかれた着物。

不要と感じる方も今は多いかもしれません。

残して下さったお着物は、やっぱりその気持ちを大事にしたいと思う・・。
そして、
遺された着物について、考えてみました。
時にこんなにたくさん・・と悪者扱いされる着物ですが
たぶん、着物や帯、大好きでお求めになられたのではないでしょうか。
着物という形で残っているから、処分にどうしたら・・・ということに
なりますが、
それが故人の楽しみであったとするなら、
形でなく、美味しいものを食べたり、旅行に行ったりで楽しみ
お金を使っていらっしゃったのと同じように考えてもらえたらと思うのです。

よく皆さんから聞く言葉
「着物は捨てられないのよね・・・」
洋服やバック、古くなったら簡単に捨てられるのに・・

そう思うと、着物って特殊、不思議なものですね・・・。

なんだか、やっぱり書いていて何が言いたいのだか・・
自分でもまとまっていない・・・
すみません、思うままに書いてみました



コメント (5)
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