京呉服わき ごふくや日記

着物って楽しい!
呉服屋の女将の独り言?楽しいことや裏話、思うままに・・・

Around50

2008-04-26 14:27:18 | ひとりごと
最近「Around 40」というテレビドラマが始まりましたね。
「Around40」というタイトルが、なんとなく心に響きました。

女性に限らず人生の節目ってありますが
特に女性は仕事のほかにも結婚、妊娠、子育てなどが
人生に大きくかかわってくることも多いですね。

そして年齢によって思うことも少しずつ変化してきます。
ドラマでは「アラウンド40」だけど・・・
いま、まさに私は「アラウンド50」

最近「50」を目前にして考えること多し・・・。

それは、この年齢にして当たり前の常識や教養のようなものをしっかり
身に付けられているか・・・ということ。

たとえば私の場合、それが・・
お祝いの正しい渡し方 で、あったり
正しいお焼香の仕方 であったり
正しいおだしの取り方 であったり

どれも割といい加減に?みようみまね?適当に?
やり過ごしているような気がして、一度キチンと押えておきたいな~
などと思うようになってきたのです

そうそう、キレイな日本語も・・
「ら抜き言葉」はもちろん、若い人と同じような言葉使いはちょっと恥ずかしい。
「メアド、教えて」「スタバでお茶していかない?」
最近までそう違和感を感じることなく聞いていたけれど
「メールのアドレス教えてください」「スターバックスで休みましょうか」
の方が、しっくりくると感じる。
こういうことが、年をとるということなのか・・・


さて、話を本題に戻しましょう・・

この世代になってくると、急に着物にも目が(気持ち)が向くように
なる方も多いように思います。
とりあえず子供から手が離れ、すこーし自分の時間ができてきて
「着付でも習ってみようかな~」と。
そこで、私と同じような気持ちで、着物のことくらい少し知っておかなければ・・・
と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。


日本人として・・・とか、娘に対して母が着物の畳み方もしらないようでは・・
と思うのは当然のことで、こんな風に考えて
少しでも着物に関心を持っていただけたらうれしい事です。

また、そんなことを感じかけたときがチャンスかもしれません。
どうか「和」の世界にも目を向けてください。

いつも、同世代以上のお客様に私がお話することですが
「アラウンド50」ともなれば、若いときに比べて
いやでも身体の線は崩れてきますよね
去年の夏までノースリーブを着て平気で露出していた二の腕・・
ちょっと気になってきたりして(笑)
ソコソコ年齢が上がってくるとお洋服も、あまり安物は着られないような・・
ちょっと素材のいいものでないとごまかしのきかないお年頃?

そんなことを感じるようになったら
まさに『着物年齢』

きっとしっとりと着物が着こなせる年齢なのです

崩れはじめた?体型もほどよく隠してくれ・・
何を着ていこうか迷うような時にも、紬であろうが小紋であろうが
着物というだけで、適度な「キチンと感」があって好印象。

年齢を重ねなければできないおしゃれが待ってます。

「アラウンド50」の同世代の皆様、ぜひ、一緒に楽しもうではありませんか!!




写真はまたまた本題とは関係なく
夏の帯揚・・「動物シリーズ!」

帯揚のような小物でさえ、透ける夏物、美しいです













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シンプル イズ ベスト

2008-04-24 13:02:48 | ひとりごと
以前から私は、シンプルなものが好きなのですが
最近年齢のせいもあるのか
シンプルな、無駄のないもの に心惹かれます

着物に限らず、食べるもの、着るもの、家具や器など身の回りのもの・・・
すべてに飽きのこないものって、シンプルで基本的に長い間変わらないもののように
思います。

先日、振袖のお着付けをさせて頂きました。
お客様がお越しになって、突然
「友人のお母さんが着付をしているところがみたいというのですが、見せていただけますか?」
とおっしゃり、
『お着付けを習っていらっしゃって参考になさりたいのかな~?』
と、一瞬どういうことか分からずびっくりしたのですが
お客様のフィアンセがアメリカの方でそのご両親と来日されているとのこと、
それでお母様がご覧になりたいという事で、そういうことならぜひ・・・
ご覧いただきました。

着付けを始め、お尻の上にタオルで補正をしたときでした。
「あのタオルはどうして入れたんですか?」
という質問。
「身体のへこんでいる部分を、まっすぐにした方が帯が安定して、着崩れないのです。
立体的な洋服と違って、平面でできている着物を立体的な身体にキレイに着せるためです」
というような説明をしたら納得なさってました。
(もちろんお客様の通訳つき・・・こんなとき英語ができれば・・とつくづく思うのですが)

そんな質問を受けて、着付けながらふと考えました
着付けをするとき、腰紐にゴムのベルト、コーリンベルトをお持ちだったので使ったのですが、
『あ~、外国の方の前ではこういう便利グッズを一切使わないで、
シンプルに紐と伊達締めで着付けたほうがよかったかな~』
見せてはいけないものをみせたような気がしました。
キレイな振袖の下の内情・・


そもそも、昔は便利な着付けグッズなどなくホントにシンプルに着物を着ていました。
それが、着付教室で「キレイな」着付を習うようになり
教科書どおりの雑誌のモデルさんのように着る!ためにいろいろな道具も考案され
ました。

実は私も、自分でいろんな道具を見たり使ったりした結果
ふだん、ウエストベルトとコーリンベルトを愛用しており、偉そうなことはいえません

が、なるべく着物はシンプルに着たいと思います。

以前に読んだ群ようこさんの本に、襦袢のことで同じようなことを書いていらっしゃいました。
簡単に着られるつけ衿についている衣紋抜きや紐、いっぱいいろんなものがついて「大リーグ養成ギブス」のようで、着物を着てしまえば外からは見えないのだけど、脱いだときにかっこ悪く情けない感じがする、誰に見せるわけではないけれど・・・見えない部分も見苦しくないようにしておきたい
というようなことを。
(私も同感!大きくうなずいてしまいました)
また、やっぱり作家さんだったと思うのですが、着物を脱いだときに
金具やら補正の綿やらパットなど、いろんなものが身体からポロポロ出てくると
興醒めしてしまう・・とも。



デパートでデモンストレーションして補正用品や便利な下着、用具を紹介していて
ちょっと聞いていると、それがあれば「私にもキレイに簡単に着られる」と
ついつい買いたくなってしまう気持ちもよくわかります


でも、私は基本的に
「余分なもの」は使わないでシンプルに着物は着たいと思うのです。
やっぱりそれが自然で美しい気がするのです。

(デパートで買った便利グッズ、皆さん使いこなしていらっしゃいますか?

補正も必要最小限、足りないところを補うくらいにしたい。
痩せたお嬢さんが振袖の着付をしてもらったときにバスタオルを巻かれた
と時々お聞きします。
バスタオルを巻くほど補正をすれば、その方の本当の身体つきはなくなって
しまうのではないかと思うのです

着付教室では帯結びも「改良枕」と呼ばれる器具を使うことを勧めるところも
ありますが、私は好きになれません。
背中に手がどうしても回らないといわれるとつらいし
きっと愛用なさっている方もいらっしゃると思いますが
私は背中にあの器具を背負いたくない・・・

着物もシンプルに着るのがやっぱり美しいと思うのですが・・・


今日はちょっと書きたいこと脱線してしまったかも・・
「シンプルに・・・」
に関してはもっと書きたいことがいっぱいあって
また今度


写真は話題に関係なく
今年お勧めの浴衣「松煙染の絹紅梅」です
とっても素敵です








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夏の着物もいいものです

2008-04-20 13:38:57 | わきごのみ
今日から「夏のきもの展」を開催しています


いつも着物のおしゃれをたのしんでいらっしゃっても
「夏は暑いから着物は着ない」
と宣言される方も残念ながらいらっしゃいますが。


先日の着物の楽しさって??
の続きになるかもしれませんが
夏には夏の着物の魅力があって・・・これがなかなかのもの(笑)

なんと言っても、生地の美しさに惹かれます。
薄く透ける生地の美しさ、繊細さ、袷の着物にはないものです。
お客様の中には、夏物の生地が好き とおっしゃる方もあるくらい・・・
あまり夏の着物をごらんになられたことがなければ、一度手にとってご覧ください。


夏の着物を敬遠される最大の理由は、やっぱり暑いということ。
否定はいたしません
確かに、真夏、ノースリーブや風の通るワンピースを着て過ごしていれば
何枚も重ねた上に、帯まで巻くのですから。


以前、何かでこんなことを読んだことがあります。
「夏の日、着物を涼しげにきた女性が歩いてくるのをみて涼しさを感じた。」
おしゃれをするっていう事は、自分だけでなく回りの人まで楽しませるのですね。


テレビのお中元のコマーシャルのシーンのように
真夏の暑い日、白い日傘を差して
着物をキリッと、かつ涼やかに着こなしす女性。
かっこいいな~と思います。
私のあこがれの姿でもあります・・


実際は暑くても、ここは見栄をはってでも涼しげな顔で・・がポイント。
10センチくらいのピンヒールをはいて、颯爽と背筋と膝を伸ばして歩くのと
同じ?かも

先日書いたいわゆる「面倒なこと」も楽しむ余裕に加え
おしゃれには多少のガマンも必要なのかもしれません。

でも、夏の着物、着てみると意外に暑くはないと思います。
洗えるからと言って化学繊維の着物は、暑いですが、
絹や麻など自然素材は、冬は暖かく夏は涼しい 
と、とてもエライのです。

まして、どこへいっても冷房でガンガンに冷えていたりすると
ちょうど着物でいい感じです。


食わず嫌いならず、夏にも着物、ぜひ着てみてください。

入りやすいところで、浴衣の上級編
絹紅梅、綿紅梅、綿麻、縮など、夏の着物の雰囲気を味わえて
それほど気を張らなくて着られて、お値段もソコソコ・・・
夏きものの入門としておすすめしています。

本格的な夏までは、しばらくありますが、
着物の夏は、もう始まっています。
一人でも多くの皆さんに魅力を伝えたいと思っています。

どうぞ、お越しくださいませ









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着物のたのしさって・・・?なんでしょうね

2008-04-17 13:52:30 | ひとりごと
先日、少しご年配のお客様がお着物のシミ抜きを持ってこられました。

そのとき、お話をしていて冗談とも本気ともとれるこんな事をおっしゃってました。
「着物は着たいけど、着ると汚れるしね~。汚れたらお金かかるしね~」
なんとも返事のしようのない言葉・・・。ちょっと悲しい・・・
(洋服だって、汚れるのは一緒じゃないのかな・・・
確かに・・・

そこで、時々?よく?聞くこんな声・・・。

①「自分で着られないから、美容室で着付けてもらうと高くつく」
②「半衿をつけたり、準備がたいへん」
③「着ると後始末がめんどう」
④「着物はたんすのこやしになっている」
⑤「高かったからもったいなくて、気軽に着られない」
           などなど
呉服屋にしてみればマイナス思考で、落ち込むような意見ばかり・・・


着物の、楽しさって・・・

明日は、何着ようかしら・・・とコーディネートを考え
汚れていたら、(苦手な?)針を持って真新しい半衿に付け替え
時間を気にしながら、汗をかきかき着付をし・・
帰ってきたら、ハンガーにかけ汚れの点検・・・
「あっ、しまった・・・こんなところに食べこぼし、しみ抜き出さなきゃ!!」

こんな誰にも経験のあるような ぜーんぶのことをひっくるめて
着物って楽しむものではないでしょうか・・・

確かに、慣れないと面倒でたいへんかもしれません。

でも(声を大にして言いたい)

だからこそ、着物って楽しいのです。
もしかしたら、そういうことを全部楽しめる人じゃないと
着物は好きにはなれないのかもしれませんが。


たいへんで面倒だけど・・・
みんなが着られない着物が自分で着られて・・・
「あら、素敵ね・・」と視線を感じたり、声を掛けられたり・・・
こだわって合わせてみた、チラリと見える長襦袢の色柄や
季節の帯などに誰かが気がついてくれたりしたら・・・
ふ・ふ・ふ・ですよね。

たとえ「誰か」が気づいてくれなくても、自分自身が気分よくおしゃれできるのは
とても楽しいことですよね。


さて、前述のお客様の声。
「わき」ではこんなふうに考えています。

①だから、ぜひ自分で着ましょう
②半衿つけながら、何を合わせようかしらと考える、その時間こそが至福の時・・なのです。
③慣れれば、OK。
 着物の手入れができるなど、いまどき自慢できること。
 いい女、カッコいい女かもしれません。
④いいえ、それは「たんすの宝」です
⑤着ない方がよっぽどもったいない・・
 どんどん着て「モト」をとりましょう

皆さんは、どうお考えになりますか?



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撮影会!?風景

2008-04-14 15:37:48 | 仕事
うかうか?しているうちに
いつのまにか桜は葉桜になってしまいました

・・・と、またうかうかしていると、次の催しの準備が待っていて・・
昨日から、またまた休日返上で案内状つくりです

今月は少し早めに「夏物」をご紹介します。
今年の夏を楽しんでいただくための着物や帯、
年が明けた頃から、少しずつ見て、仕入れたり注文をしておいたものです。

夏物は生産が少なく、気に入った物は早めに見ておかないと
いいものがなくなってしまいます。

今まで大事に大事に、暖めておきましたから
お気に入りのかわいい品物達、どうぞ、見てやってください


暑いからと夏の着物は、皆さんに敬遠されがちなのですが、
夏物には独特の魅力があります。

そんな魅力を少しでも伝えたいと
イメージを膨らませていただくためにコーディネートをし
写真をとりました。

もちろんプロのように設備や機材が揃っているわけではありませんので
写真撮るのもかなりの苦労・・・
「あ~でもない、こ~でもない」と騒ぎながら(笑)
見せられたものではありませんが、
今回特別に?お見せしましょう~

「定休日」といいながら、今日もお店で仕事してます







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