半透明記録

もやもや日記

北京五輪 柔道

2008年08月16日 | もやもや日記

金曜日で、全ての階級の試合が終了しました。
今回の柔道競技は、男子はなんとも残念でしたね。鈴木桂治までもが完敗だし…。この人が負けたショックのあまり、私は腰を傷めてしまった。どういうことかと言うと、鈴木が敗者復活でも一本を取られた失意のうちに私は買い物へ行き、重い荷物を担いだまま暗がりで足を踏み外したはずみで腰をやられてしまったのでした。え、まあ、鈴木桂治は関係ないですけどね、ええ直接はね、でも精神的には打撃があってそれがね……。しかし、そんな私の悔しさなんか比較にならないくらいに本人の悔しさは大きいでしょうね。負けずにがんばってほしいものです!

男子は、私のお気に入りの小野選手もあっさり負けてしまったし(この日も私は荒れた)、泉選手も負けました(具合が悪そうでしたけど)。そろそろ全体的な勢力図が変わりつつあるのかもしれません。日本男子はもはやさほど強くないのかも。外国勢にもすごくうまい選手が沢山いましたね~。

そんな中、内柴選手と石井選手はよく踏んばりました。特に石井選手は私は全日本選手権から期待していたので、さすがの結果に大喜びです。彼の精神力はすごい! とても頭がいいし! 全日本では「技ではとても及ばない」井上康生などの強豪選手に対し、とにかくポイントをかせぐというやり方で勝利した石井選手でした。そんなふうにしか勝てないことの悔しさから号泣していた彼の姿は印象的でした。その勝ち方から篠原さんにクソミソに言われていた彼ですが、しかし私は石井選手のように十分な実力があり、また常に客観的に状況を判断できる冷静さを持った選手は価値があると思いますね。これからが期待される選手です。めでたい! そして、篠原さんも絶賛していたように、北京五輪での彼の闘い方は完璧でした。強い!


一方、女子はなかなかの健闘だったと思います。特に、谷本選手と塚田選手の試合ぶりには泣きました。どちらもアテネ以来ずっと私の好きな選手です。谷本さんは、切れのある華麗な技をみせてくれました。感動~、これぞ柔道です! すばらしい~~!

塚田さんは、私はほんとうにこの人のファンです。いつもニコニコ明るくて、努力を惜しまない実にイイ子なんですよ。前回のアテネの時も立派に金を獲得したにもかかわらず、その勝利について「動きがのろい」「あれで勝ちと言えるのか」というような心ない批判をする人もいて私を怒らせたものですが、今回の彼女の動きの速いことと言ったら……! 誰にも文句を言わせない見事な柔道でしたね。もうそれだけで、試合中から私は泣いちゃいましたよ。
さらに、今回決勝で当たった中国のトウブン選手に、これまでどうしても勝てなかった塚田さんは努力をしてきました。その努力の成果を、決勝の大舞台できっちりと発揮しました。これだけでも泣ける(もうすでに泣いているが)! しかし、相手の技をしのいでしのいでしのぎまくって塚田選手の優勢にあったあと十数秒というところで無念の逆転一本負け。ギャーーーッッ…………!!!

残念です。塚田さんもがっくりと肩を落とし悔し涙をぽろぽろとこぼしました。解説の阿武さんも泣きます。私もさらに泣きます。おいおいおい
しかし、相手のトウブン選手はあの局面でよく投げましたよね。底力を感じます。立派でした。素晴らしいです。柔道って面白いなあ。


最後に、印象的だった言葉をひとつ。鈴木が負けた後、アナウンサーが「やはりオリンピックという場にはなにか魔物がいるんですかねー」と言うのに対して、解説の篠原さんがおっしゃった言葉。
「いえ、それは嘘です。魔物なんていません。ただ強い奴が勝つ。それだけです。」

うーむ。深い。篠原さんが言うだけに一層心に沁みる一言でした。
今回は、男子解説の篠原さんはいちいち面白かったです。特に優れた技を持たず、ひたすらレスリング調の足取り合戦になる試合のときには終始無言。「こういう試合は嫌いです」と明言。面白く、正直でまっすぐな男らしい人なんですよねー。

女子解説の山口さんも良かったです。豊富で的確な情報を提供してくださり、そして極めて公平なご意見をお持ちで、外国のいろいろな選手についても、ずいぶんと親近感を持つことができました。なんという立派な解説!
阿武さんも素敵です。選手時代からのファンです。物腰が柔らかく落ち着いていて、優しさが滲み出ていてるんですよねー。好きです。


というわけで、今回もやっぱり面白かった柔道。私はやっぱり柔道が好きだなー。みなさん本当にお疲れ様でした!


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