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『STAR TREK DEEP SPACE NINE』のこと

2009年02月09日 | 映像


《ストーリー》 Wikipedia より

時は24世紀、惑星ベイジョーは隣接するカーデシア連邦から独立を勝ち取り、惑星連邦の保護統治下に入った。惑星ベイジョーの衛星軌道上に浮かぶカーデシアの鉱石加工宇宙ステーション「テロック・ノール」は、ベイジョー臨時政府の依頼により惑星連邦とベイジョーとの共同管理となり、「ディープ・スペース・ナイン」(DS9) と改称された。このDS9に司令官として赴任してきたベンジャミン・シスコ中佐の指揮の下、DS9はさまざまな難事件や戦闘に巻き込まれてゆく。
特に、ベイジョー近傍の小惑星帯にガンマ宇宙域へ通じる恒常的なワームホール(ベイジョー・ワームホール)が発見されたことにより、辺境の防衛基地に過ぎなかったDS9が一躍、銀河系の十字路の中心に位置することになったところから、物語は大きく転がり始める。特にシリーズ後半で描かれる、ワームホールの向こう側から現れた勢力「ドミニオン」との全面戦争では、実写に匹敵するCGを駆使した、テレビドラマ史上最大の宇宙艦隊戦が見ものである。



数ある STAR TREK シリーズの中でも、私が最も好きなのは第3作の 『DEEP SPACE NINE』であります。初代の『宇宙大作戦』はまだあまりみたことがないので、なんとも言えません。映画版ならいくつか観たのですが、テンションが高く、明るい冒険ものといった感じで楽しめそうです。カークやスポックは有名ですよね。
次の『新スタートレック』はすごく面白いです。ピカード艦長はじめ魅力あるキャラクターが目白押しで、愉快な冒険ものから悲しい物語まで幅広く、どのエピソードをとってみても楽しいです。一番人気があるキャラクターはやはりアンドロイドのデータですかね。データがらみの話はどれもこれも面白いですよね。私はカウンセラーのトロイが一番好きですが(超絶美女だから)、いつも敵に捕まって拷問を受けてしまうピカード艦長もはずせません。Qという特異な存在が登場するのも新スタートレックが最初なんでしょうか。あ、いかん、久しぶりに観たくなってきた。「夢」の話とかすごく面白いんですよね。

さて、これらに続くのが第3作『STAR TREK DEEP SPACE NINE』(以下DS9)です。このシリーズは、とにかく第1話から恐ろしく暗い! 前作『新スタートレック』の艦長ピカードがいきなり憎まれての登場です。DS9というのは惑星連邦の基地の名称で、ここの司令官として赴任してきたのがシスコ中佐(のちに大佐)です。彼はかつて妻をピカードがらみの戦闘の巻き添えで失ったため、ピカードに対して思うところがあるんですね。このシスコ司令官という人の頑さ、生真面目さ、暗さ、などなどのとっつきにくい性格が、ひょっとしたらDS9へのとっつきにくさにそのまま反映されているのかもしれません。ほかに比べてDS9はあまり人気がないような気がします。しかし私はそこが好きなのですが。
ちなみにDS9においても、魅力的な登場人物はたくさんいます。私が一番好きなのは科学士官ジャッジア・ダックス(やはり超絶美女)、共生生物ダックスの8番目のホスト。7番目のホストであったクルゾンはシスコの友人だったので、シスコはいまだにジャッジアのことを「おやじさん」と呼ぶのですね。美女なのにかなり豪快おちゃめな性格でたまりません。それから、バー店主のクワークも外せませんね。金に汚いフェレンギ人でわりかし誰からも嫌われ疎まれていますが、基本的には他のキャラクターよりも数段いい奴なのが笑えます。ベイジョー人のキラ少佐もいいですね。ぶち切れて冷酷極まりない時のキラは輝いています。

前置きが長くなりましたが、DS9です。私は第4シーズンあたりまでは、昔契約していたCSのスーパーチャンネルで放送されていた当時、なぜか第4シーズンまでを繰り返し繰り返し何度もやっていたので(本国での進行具合の関係もあってか、それ以上進まなかった!)3回ずつくらい観たと思います。そのせいでなおさら愛着が深まったのかもしれません。そして、ようやく第5シーズンに突入しましたが、シーズンは7までで終わりなので、愛するすべての物語においてその終わりに耐えられない私は、第6シーズンのはじめの方で中断しました。だって、終わってしまうなんて悲しすぎますもの!(それと、ほかにも観たくない理由はありました。K氏がぽろっとネタバレしやがったものですから…記憶が消えるまで観たくなかった)

しかし、いつまでもそんなことも言ってられないので、私は最近ようやく第6シーズンから再開しました。DS9のストーリーについては一言ではとても申せませんが、見どころは惑星連邦とドミニオンとの壮絶な宇宙戦争の描写でしょうか。ワームホールが近くに見つかったために一躍注目された辺境ベイジョー、それを支配しようとする隣接カーデシア連邦、独立を果たしたベイジョーを保護する惑星連邦、ワームホールの向こう側ガンマ宇宙域からあらわれたドミニオンという巨大勢力、など多くの種族や勢力が複雑に関係し合って、果ては全面戦争に発展します。
何が面白いと言って、ここでは「なぜ人は争い、憎み続けなければならないのか、正義とは、悪とは何か」というテーマについて、ひたすら深く、深く考えようとされているのです。製作スタッフの真剣さには打たれます。もちろん、そういう深刻なストーリーの合間には、胸が躍るような冒険や、不思議で奇妙、あるいはユーモラスな物語も多く盛り込まれています。名エピソードはたくさんあります。「父と子」とか「あの頂を目指せ」とか(レンタル屋さんで見かけたDS9傑作集にも入ってました)。


私はついに第6シーズンの「ワルツ」というエピソードまで辿り着きました。このエピソードには、色々と考えされられる点が多くあります。前述したように「なぜ人は争い、憎み続けなければならないのか、正義とは、悪とは何か」ということを強く訴えてきます。
このエピソードの登場人物は主にふたり。シスコ司令官とカーデシアのガル・デュカット。シスコはDS9の司令官、デュカットはテロック・ノール(現DS9のカーデシア時代の名称)の司令官、と同じ基地の責任者という因縁の関係です。

以下、詳しい状況説明なしで「ワルツ」について私が思ったことをとりあえずメモ書きしようと思いますが、DS9もいよいよ佳境にさしかかってきたなと感じます。

反目しあうシスコとデュカットですが、私はデュカットという引き裂かれた心を持つ人物が気の毒でならない。同時に、デュカットの過ちを決して許さず、さらに糾弾し、完全悪と認定するシスコの頑さには違和感を覚えます。デュカットは色々あったので打ちのめされて心を病んでいるのに、それでも本心からベイジョーを滅ぼすことを願っていると言えるのでしょうか。彼は本当にシスコの言うような「悪」なんだろうか。これまではデュカットの意外に優しく脆い面を描いてきたシリーズも、やはり最終的には善悪の二元論で片付けられようとしているのだろうか。そんな不安がよぎります。

しかし、まだエピソードは続きます。どんな結末を迎えるのか、たぶん私の予想どおりにはならないと思います。シスコは頑なではありますが、いつも心の底では悩んでいます。第5シーズンと第6シーズンを跨いで繰り広げられた惑星連邦とドミニオンとの戦いの途中、シスコのもとへ父親から通信が入るのですが、そこで父親がシスコに「でも、お前の言う通りなら、宇宙は広大で、誰も争わずに平和に暮らしていけるだけの広さがあるんじゃないのかい?」と訊きます。それに対してシスコは「………私にもよく分からないんだ」と答えるのでした。だから私はこの人に期待せずにはいられません。


続きが気になる。けど、全部観てしまうのはやっぱり寂しいんだなあ。
それにしても、DVD BOX が欲しい。宝くじに当たったら、とずっと前から思ってるんですけど、当たらないんだな、これが………。