監督/今敏
原作/筒井康隆
脚本/水上清資・今敏
キャラクター・デザイン/安藤雅司
音楽/平沢進
アニメ―ション制作/マッドハウス
声の出演/林原めぐみ・古谷徹・江守徹 他
《あらすじ》
精神医学研究所に勤める美しきセラピスト千葉敦子と天才科学者・時田浩作によって開発された“DCミニ”。患者の夢に入り込み、無意識の世界をモニターすることで治療を行う画期的な装置が、ある日突然何者かに盗まれる。その日を境に、一人、また一人と研究にかかわった人間の夢が犯され、何かが狂い始めていく―。
捜査に乗り出した千葉敦子にも魔の手が迫る。しかし彼女はもう一つ、別の顔をもっていた。他人の夢にシンクロして、共時体験することでトラウマを取り除く、通称“夢探偵パプリカ”。人格を破壊するほどの威力を持つ“DCミニ”を悪用する“夢のテロリスト”を阻止するために立ち上がったパプリカ。
果たして犯人は誰なのか?いったい何のために?
何者かによって操作された夢が現実と交錯した瞬間、物語は未だかつて見たこともない精神世界へ突入し、驚くべき結末を迎えることとなる―。
ついに観に行ってきました。まず印象的だったのは、やはり美しい画面と、それから音楽でしょうか。テーマ曲がとにかくとても印象的です。耳について離れません。あのピコピコ感! うっかり朝っぱらから、このテーマ曲を聴いてしまったら、もう観に行きたくて矢も盾もたまらなくなりました。そして、夜の上映を観終わって、寝るまでの間、ずっとエンドレスで頭の中をぐるぐるしていました。ああ~、やばい。
さて、私は結局、原作を読む前に映画のほうを観ることにしました。原作はやや難解であるという評判なので、いきなり映画を観ても、話が全く分からないのではないかと心配していましたが、100分足らずという短い時間の中にうまく詰め込んであったようなので非常に感心しました。
すでに原作をお読みになった同行のKさんによると、原作の雰囲気が視覚的に十分魅力あるものとして表現されていたようです。全体的な物語の流れも、無理なく簡潔で、未読の私にとっても分かりやすいものでした。
また、映像はサイコ・サスペンスらしく、不気味な迫力、その上に極彩色の美しさ。このあたりは、さすがという感じです。『千年女優』のときも凄かったし。忘れてましたが、『パーフェクト・ブルー』も絵の綺麗さに惹かれてうっかり観たら、すごく怖かったんだっけ……。あれもこの人の作品だったんだな。2面性のある美しい女性が主人公であることが多いようですね。
声の出演は、いずれも豪華キャストなのですが、その方々に混じって、筒井先生がしっかりと声のゲスト出演をされている(しかもなかなか良い役で)ところも素敵。私はこの人のそういうところが、なぜだかとても好きなのです。
というわけで、この映画は面白かったです。いつかもう1回観たいかも。
そして、さあ、原作も読むぞ! あの人とあの人のその後が知りたい。
でもって、映画のサントラとかも買っちゃいますよ。それくらいに、私にしては珍しく音楽の印象が強烈でした。
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