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もやもや日記

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『尼僧ヨアンナ』を観た

2005年05月10日 | 映像
《あらすじ》

17世紀のポーランド。辺境の尼僧院に、悪魔に取りつかれたと噂される美しい院長ヨアンナ(ルチーナ・ヴィンニツカ)がいた。教区司祭はヨアンナの魔性に狂ってしまい火刑に処せられた。そこへ調査と悪魔払いのため、司祭スリンが派遣される。ヨアンナに対面を果たしたスリンは、やがて彼女の中の悪魔を目の当たりにする。悪魔払いため、二人は屋根裏に閉じこもり、苦行を行うことにするが…。
ポーランドを代表する作家イワシキェウィッチの歴史的記述を元にした短編小説の映画化した作品。監督はポーランドの名匠イエジー・カワレロウィッチ。撮影は「灰とダイヤモンド」のイエジー・ヴォイチック。
1961年 カンヌ国際映画祭 審査員特別賞(イエジー・カワレロウィッチ)受賞作品


先月、シネフィル・イマジカで放送していた『尼僧ヨアンナ』を観ました。
原作はイヴァシュキェヴィッチの『尼僧ヨアンナ』(岩波文庫)。
映画の筋は原作にかなり忠実です。
音楽は、マウゴジャータという尼僧が酒場で歌って踊るところがあるだけで、あとはほとんど静寂。
眠くなるほど静かなのですが、映像が凄いので寝ている場合ではありませんでした。
冒頭から目が釘付けになります。
スリン神父が床に平伏して祈りを捧げるシーンが長々と続き、神父の真っ黒な僧衣が目に焼き付くようでした。
モノクロ映画である上に、尼僧院を舞台としているので、白と黒のコントラストが美しい。
尼僧は皆白い僧衣を纏っています。
その尼僧たちが悪魔に取り憑かれて、歌い踊るところはとっても怖い。
夜には怖くて観られません。
恐ろしいほど、完璧な映像なのでした。
同じ監督の『影』という作品は見逃してしまいました。
おお、私は何と愚かなのだ!
再放送熱望。