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森羅万象 ~ 歩く印象派

武器輸出3原則、北沢防衛相「そろそろ見直すべきだ」

2010年01月12日 17時30分43秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)
2010年1月12日13時31分朝日COM

 北沢俊美防衛相は12日、東京都内で開かれた日本防衛装備工業会主催の会合であいさつし、政府の「武器輸出3原則」について、「わが国とすれば、そろそろ基本的な考え方を見直していくべきだ」と述べ、今後、鳩山内閣として議論を始める考えを示した。

 原則すべての武器輸出を禁じている「武器輸出3原則」をめぐっては、産業界から「日本企業による他国との共同開発を可能にすべきだ」との意見が出ている。

 ただ、連立を組む社民党などから反発が出る可能性が高く、政権内で新たな火種となる恐れがある。

過激派シー・シェパード、豪でも反感高まる

2010年01月12日 02時52分25秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)
南極海で、「アディ・ギル号」(手前)に放水する「第2昭南丸」(シー・シェパード提供)=ロイター

 【シンガポール=岡崎哲】今月6日に発生した日本の調査捕鯨船団の監視船「第2昭南丸」と米国の反捕鯨団体シー・シェパードの小型高速船「アディ・ギル号」の衝突が、高速船の大破など過去最悪の被害となり、同団体に同情的だったオーストラリアで過激行動への反感が募っている。

 不満は、エスカレートする事態を止められない豪ラッド政権にも向かっている。

 「政治家と記者は(シー・シェパードの)活動家への支援をやめるべきだ」――。豪有力紙「オーストラリアン」は8日付の社説でこう訴えた。一連の抗議行動を「傲慢(ごうまん)で理屈に合わない」と切り捨て、シー・シェパードとの「決別」を宣言した。同紙のサイトで実施された読者投票で責任の所在を尋ねたところ、約64%が「シー・シェパード」と回答した。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙の社説もシー・シェパードの行為を「違法すれすれの極めて危険な遊び」と非難。日本側の「防衛的措置は合法」とした。

 捕鯨に批判的な世論が圧倒的な豪州で、反捕鯨団体への批判が出てきた背景には、今回の衝突がひとつ間違えば人命にかかわる事態となり、実力行使への反感が広がった事情がある。

 こうした風向きの変化にもかかわらず、ラッド政権は衝突後、「(捕鯨船団と抗議側の)双方に危険行為の自制を求める」と公式発言を繰り返すにとどまっている。野党などからは、「豪州から船を派遣して双方の動きを監視すべきだったのではないか」などと無策批判が一斉に上がった。

 そもそもラッド労働党は2007年の総選挙で、「日本の調査捕鯨の違法性を国際法廷で訴える」と公約、反捕鯨の環境団体「グリーン・ピース」の元理事ギャレット氏を環境相にすえた。だが、その後は「外交努力」をうたうだけで具体的行動は見送ってきた。

 政府内には、主要貿易相手国である日本との関係悪化への懸念に加え、国際司法裁判所などに持ち込んでも「勝てる保証はない」(ギラード副首相)との計算があるようだ。豪州の主張は、自国が南極大陸の一部に領有権を持ち、その沖合は「排他的経済水域」(EEZ)にあたるため、「この海域での日本の捕鯨は違法」という論拠だ。

 だが、領有権が確定していない南極でEEZを主張するには無理があり、「国際法廷で南極領有が否定されれば、かえって国益を損なう」との懸念がうかがえる。ラッド政権は年内にも行われる総選挙をにらみ、世論と国益確保のはざまでジレンマに陥っている。
(2010年1月10日21時42分 読売新聞)