All Things Must Pass

森羅万象 ~ 歩く印象派

父親達の星条旗 WAR LOAN(戦費)調達の広告塔となった若者達

2006年11月30日 04時58分50秒 | 読んだ本・おすすめ本・映画・TV評
ようやく観ることができた。
戦闘の最前線に立つのはいつの時代も若者達だ。
ベトナムもそうだったし、イラク戦争でもそれは変わりない。
今から61年前の硫黄島の戦いでも日米合わせて4万人近くの
死傷者が出ている。しかも、米国側の死傷者が日本を上回って
いる。その多くが海兵隊所属の若者達だ。(今、沖縄にいる
米軍の主力も海兵隊員だ。)
本土防衛をその任としない特異な「侵略専用」の軍隊。それが
米海兵隊だ。(空母や攻撃機、ヘリ部隊などを独自に保有し
機動力を誇る立体的な軍隊である。)

上陸後の凄まじい戦闘シーンは「プライベートライアン」の
オマハビーチの戦闘を想起させるが、映画の主題は戦闘そのも
のよりも冒頭の写真でアメリカ国旗を掲げようとしている若者
達(生き残った3人)の「その後」である。偶然、その場に居
合わせたことで、彼らの人生は翻弄されていく。

「ラジオがなかったらヒトラーの台頭はなかった。」と伊藤乾
は言っているが、世界規模の大戦は情報伝播技術の大規模な普
及と切り離して考えることはできない。
この1枚の写真が、長引く戦争に厭戦的だった当時の米国内の
空気を一掃し、海兵隊の名を不動のものにしてしまう・・・・。

帰国した「硫黄島の英雄」の彼らを待っていたのは、国中から
の賞賛の嵐と新たな「任務」であった。もちろん、大統領直々
(ルーズベルト)の陰謀である。

すなわち継戦に必要な140億ドルもの「戦費」の調達のため
の戦時国債購入を広く米国民に呼びかける歩く広告塔として、
「英雄」たちを米国中行脚させるというものだ。

 この先の展開は映画を見ていただくとして
今月の中旬に訪ねた沖縄の平和資料記念館にも硫黄島の戦いは
詳しく展示されていた。硫黄島の陥落により日本の絶対防衛圏
は崩れ次は沖縄上陸という空気は瞬く間に伝播し「沖縄戦」の
準備が始まって行く。

沖縄戦に関しては日米双方ともこの硫黄島の戦闘の経験から多
くの教訓を導き出したが、結果的にはそのことが民間人を多く
の戦闘に巻き込み、その挙句に自軍(日本軍)による島民の監
視や「処刑」が行なわれるという陰惨な結末をもたらすことにも
なる。(下の写真は壕に避難した沖縄の住民を監視する日本兵:
平和資料館の展示より)

なお本作は今回のアメリカ編に続き日本編(邦題は「硫黄島から
の手紙」)が12月9日から上映される。
こちらもぜひ観ようと思っている。

今イチだった「世界三大都市の心意気」 東京新聞フォーラムにて

2006年11月29日 23時16分19秒 | 歩く印象派
東京新聞の本社が品川から都心へ引っ越した記念のイベントの一つ。
経団連会館の14階にあるホールで開催されたのだが、個々のエピソード
には興味深いものがあったが全体としては五輪誘致推進が強調されるなど
行政の上から見下ろした論調が目立ち東京新聞らしさに欠けていた。
も少し人選がなんとかならなかったのだろうか?
何より、お題目の三大都市(ロンドン,ニューヨーク、東京)のそれぞれの
代表が来て話をするのかと思っていたら、全部日本人だったのは、なんだか
はぐらかされた感じだ。(三大都市の選定基準も最後までよくわからなかっ
たし。風呂敷を広げすぎたようだ。))
東京新聞も怪しくなってきたようだ。





大江戸ダイニング てんぷらのKOTOBUKI(押上) 初見参!

2006年11月28日 22時24分48秒 | グルメ
念願かなって、押上にある天ぷらのKOTOBUKIさんに
行くことができた。
オーナーのリッキーさんとおゆうさんとはPUSH@UPのLIVE
押上でPUSH@UPのライヴに酔いしれたをクリック。)
で初対面だったがリッキーさんのギターとおゆうさんのボ
ーカルによるDesperado (イーグルス)には思いっきし、
しびれた。
場所も、ROCK BOTTOMさんのすぐ近くだ。
ほぼ開店というジャスト時間に電撃訪問だ!
メニューはとってもリーズナブル。
天ぷら好きな私にとって嬉しいラインナップだ。

店内には、やはりギターがディスプレイされている。
(おっ、マーチンもあるぞ。)

今回は「江戸前ミックス天ぷら御膳」を食してみた。
揚げ立てで熱々、衣はさくさくで最高!
残念だったのは私が午後1時からの経団連ホール(大手町)
に行く都合上、ゆっくりできなかったことだ。
(昼時の繁忙時に訪ねた訳だから、リッキーさんたちも
のんびり私の相手をしていられなかっただろうけど。)
美味しくいただいた。ご馳走様。

私は直接面識はないのだが、(suzuさんのお知り合いの)
こばさんの持参したジェームステーラーのアルバムをち
ょこっとだけ聴かせていただいたが、これはじっくり聴
きたかった!
また、近いうちに訪ねようと思う。
押上は、地下鉄が直通なのでアクセスが簡単で、意外と短時間
(といっても一時間は越えるが)で来ることができるのも魅力だ。

なんと来月24日はリッキーさんとおゆうさんのLIVEが聴けると
のこと。イーグルスがふんだんに聴けそうだ。(ROCK BOTTOM)
これも楽しみだ。

なぜかスペースシャトル? JAXAiにて (きく8号打ち上げらしい)

2006年11月27日 23時42分38秒 | 歩く印象派
ひょんなことでJ丸の内にあるJAXAの広報部(といっても出店の
ような施設)に行ってきた。
上記シャトルは「教材」用の土産だ。付属のミニドライバー1本
で簡単に組み上がってしまう。(塗装済みの半完成キットだ。)
けっこう大きい。

ところでJAXA というのは 宇宙航空研究開発機構(Japan Aerospace Exploration Agency)
といい、気象衛星ひまわりなどを打ち上げているところの総元締だ。
12月16日に種子島の打ち上げセンターから「きく8号」という
これまでで最も重い衛星を打ち上げるらしくカウントダウン表示が
HⅡbロケットの模型の横に掲示されていた。
当日の打ち上げ時にはこの会場でライブ中継もなされるという。

で、なんでここに来たのかって?
いやいや、実は逓信総合博物館で開催されている「小松崎茂展」
を見に来たのだが、なんと夕方4時で入館締め切り!(少し早過ぎはしないか?)ということで
あえなく敗退の憂き目にあってしまった。

思えば、RESANDO氏と行く約束だったのを反故にしたのが、こういう
結果になったのかもしれない。トホホホホ
かなり、心にダメージを抱きながら「OAZO」のMARUZENにたどり着き、
一息ついた場所の目の前がJAXAだった。
他にもユニークな「三浦折り」のレクチャーや宇宙用に開発された
カップヌードルなども展示されていてなかなか興味深いところである。

今週末、小松崎展の雪辱を期して再チャレンジする予定だが、こちら
ももう一度立ち寄ってみるつもりだ。

クボタ宇都宮工場見学

2006年11月25日 23時15分50秒 | 仕事

商工会の企業見学ツアーに参加して来た。
普段はなかなか目にすることの難しい大手企業の生産現場を直にこの眼で確か
めることができる貴重な機会である。
今回はクボタの宇都宮工場と日産栃木工場の2カ所を巡ってきた。

まずはクボタ宇都宮工場。
ここでは、田植機とコンバインの生産を行っている。
異なる業種の生産現場というは非常に興味深い。

生産技術課長さんより当工場の概要・沿革について説明を受ける。

田植機というのは読んで字のごとく田植え(苗を田んぼに植えること)を
する機械のことである。
コンバインは実った稲を刈り取って脱穀まで行ってしまう機械のこと。
であるからして下記のように田植えのシーズン前には主として田植機を作り
稲刈りの時期を前にはコンバインの生産がピークに達することになる。
つまり、忙しいときお盆休みも返上するくらい極端に忙しくなる反面、田植
えも稲刈りもないシーズン(私たちが訪問した10月11月期)には、生産は
激減し月のうち出勤日が14日となってしまうのだそうだ。
ちなみに現在は週のうち金土日月と休んで火水木の3日間が出勤日となっている。

他方、稲作民族は日本だけではない。アジアの諸国でも稲は作られ田んぼがある。
それらの国にも田植機とコンバインを輸出しているのだが、これがなかなか担当者
泣かせらしい。

例えば韓国。
「圃場条件が厳しい」というのは、日本では考えられないが、田んぼの中に石がごろ
ごろしていたりするような状況である。
「メンテナンスをしない」つまり、清掃や給油といった保守点検の類いは全く期待で
きない。使えば使いっぱなし。しかるに「品質を見る目は厳しい。」当然クレームは多い。
そういう過酷な状況にも耐えうる機械を作り送ることで鍛えられるのだと云う。
車軸やリムなどを日本より太くする、ギヤを厚くするなど耐久性を強化した韓国向け仕様
の製品が今作られている。

ラインオフした製品を念入りに検査するクボタの職員。

季節商品としての田植機,コンバインを工場で作ることの大変さがわかった。
販路を海外に求めてもそれぞれの稲作事情に見合う形の製品でないと受け入
れてもらえない。米作を巡る状況は農業機械メーカーにとっても厳しいものが
ある。


紅葉狩りに行って来た♪ (6)高山飛騨の里の紅葉

2006年11月24日 23時52分39秒 | 旅行(山行以外)
紅葉狩り最終回。
高山付近の民家を集めて展示している飛騨の里というところへ立ち寄った。
世界遺産となった白川郷よりは規模は小さいが、かえって素朴で静かな
散策を楽しめた。紅葉がちょうど見頃だったのも嬉しい。

あちこちで愛好家達が絵筆をふるっていた。

私もいろんなアングルでカッシャを繰り返す。

カッシャ。(なんか平凡だな。)

むむっ。「杣小屋」って何?

何やら、板木がたくさん積んであるぞ。

これもカッシャだ。

杣とは、杉、桧などを伐採する職人のことだ。
杣の小屋も保存されていた。この奥には炭焼き小屋もあった。

合掌造りの一棟に入ってみた。
さっきの板木は屋根に使うようだ。

鐘もあった。(たぶん観光用だがあの写真を思い出した。→あの写真
記事は
こちらをクリック。

散策する皆さん。背後を振り向かれた方がよいのでは・・・・。
というか、すでにりっぱに「前景」を演じきっておりますよ。カッシャ!なのだ。

いやはや、紅葉の美しさを充分に堪能させていただいた。
大満足の紅葉狩りだった。


紅葉狩りに行って来た♪ (5)高山の朝市

2006年11月23日 23時52分50秒 | 旅行(山行以外)
昨年に続き2度目の高山朝市。
その集客力は抜群である。立派に観光立国しているのは見事。
特に「古い町並み」は、のんびりと歩くだけでも気持ちが豊かになる。
しかし、こんなに人を集めちゃっていいの?

竹製の犬矢来にも風情が感じられる。

「越後の縮緬問屋」?

OQ氏はここでしばらく佇んでいたに違いない。

こんな風に。

SOUP BOWLか。なるほど。

宮川に架かる中橋。唐様の欄干があって見栄えのする橋だ。

看板の前でしばし、小休止。

「看板娘」たちも小休止で仲良く向こう岸を眺めていた。

別院近くにはこんな立派な石垣があった。なにやら急ぐ姿はOQ氏。

ハイカラな建物は高山市立図書館である。もっとゆっくりして行きたくなった。


紅葉狩りに行って来た♪ (4)平湯館に泊まる

2006年11月22日 23時39分17秒 | 旅行(山行以外)
宿泊先の平湯館は大正12年創業。奥飛騨で最も古い老舗旅館だ。

笠ケ岳を望む日本庭園も紅葉が見頃だ。

ロビーから眺めるのも趣がある。

案内された部屋は庭園の真上だった。

しかし!OQ氏は「お酒狩り」の方が忙しいようだ。

夕食まで時間があるので、付近を散策してみた。
源泉をまさに湯水のごとく、惜しげもなく使った温泉たまご屋を見つけた。

こんなふうに豪快に流しっぱなしで茹でてているのは初めてだ。
部屋で飲んだくれている者どもに買って行くことにした。

平湯館はちょっとした美術館か宝物館みたく、通路の一角には山車の模型が
おいてあったりする。象牙とか鷹の剥製などもあったが、そのあたりは私の
趣味ではない。

部屋のお茶の急須には高山植物の駒草があしらわれていた。これは気に入った。

また、驚いたのが下の案内書きである。
およそ中国とは正反対のサービスにびっくり仰天。
かの国では、即座に損害金額の要求をされるのが落ちだ。

さて、ようやく夕食の時間となった。
あとから、料理が運ばれてくるため下の写真はちょいと寂しい。

イワナの唐揚げ。

おそばはおいしかった。

ご飯もしっかり食べた。夕食ではあまりお酒を飲まなかった。
(というか食事まで時間があったため、部屋で出来上がってしまった者が多かったようだ。)

翌朝も快晴。

バイキングでない朝飯は落ち着きがあってよい。

腹ごしらえが済んで、いよいよ高山へ出発だ。(高山編へ続く。)

ヤマイモ掘り掘り♪ 秋のオ・寒菜園を味わう(後編)料理篇

2006年11月21日 19時11分29秒 | FROM オ・寒氏の菜園
山芋掘りに打ち興じている間に、オ・寒さんは一人、料理の
仕込みに没頭していた。下の写真が本日の食材。
野菜は全てオ・寒菜園で採取されたものばかり。
いよいよ「山芋パーティ」が始まる。

おーっ!なんといきなり「砂肝」が登場。

赤々とした備長炭が時折「パチッ」とはぜる音が心地よい。

金谷酒店お薦めのボージョレヌーボーの赤で乾杯だ。

タイミングよくホカホカと湯気の立ち上る一品が出てきた。
面取りした大根とフシミアマナガ唐辛子を炊いたものだ。

続いて、キネカツギ(杵担ぎ)と呼ばれる、掘り立ての里芋を
ゆでたお皿が運ばれてきた。これも熱々で湯気がやさしく包む。
醤油をかけていただくのだが、これが実に旨い。NOBさんではないが
オ・寒さんは酒飲みの肴の出し方が絶妙だ。なによりタイミングを外
さないところが素晴らしい。

これも実はあまり公開したくない料理だが、牛蒡である。
牛蒡をただ塩茹でしただけのものだが、その食感は普通食べている
「木の根っこ」とははるかに縁遠い。掘り立ての牛蒡がこれほどま
でに美味いものだとは・・・。目からウロコとはこのことだ。

あっという間に空になったヌーボーの後は「真澄」の大吟醸。
これは有名な「7号酵母」を使ったもの。

青物だ。春菊のおひたしに鰹節をまぶしたものだが、春菊も
ほんの少し前に畑から採取したものだから、香も葉の柔らか
さも格段に違う。

酒飲みの心をくすぐるオ・寒氏が出してきたのは「松前漬け」。
ニンジン以外の汁気を排し「硬派」な歯ごたえがオ・寒流。

意表をついたのが「島らっきょう」ならぬオ・寒らっきょう。
泡盛が欲しくなってくる。

そして、ついに待ちに待った山芋が登場!
これはすりおろしたヤマイモの素揚げである。
衣などはなし。とても上品な味わいだ。

三杯酢で〆た菊のおひたし。秋の風情が漂う。

オ・寒さんが、またまた秘蔵のアイテムを繰り出す。
鰊の糠漬け?とな。

うむ、なかなかいける味だ、糠鰊。

おお、これは!!Lady Eさんがロンドンから空輸してくれた
ISLE OF JURAが、ついに解禁を迎えることとなった。
これは心していただかなかければ。

静かに、静かにグラスに注ぐのはオ・寒さんの手。
色はやや濃いゴールド。
清涼感のある麦芽香。
味わいはライトで非常に飲みやすい!
Ladyさんに深く深く感謝

そして、ついに本命登場。
掘り立てのヤマイモのすりおろしだ。
惜しげもなくふんだんにまぶしてあるのは四万十川の川海苔。
いい香だ。食欲をそそられる。

これはもうご飯しかない。

春菊を卵でとじたお吸い物がこれまた旨い。

これだけの料理を提供しながら、感謝と反省を忘れないオ・寒さん。
あんたは偉い!(で、誰に反省を捧げているの?)

ヤマイモ掘り掘り♪ 秋のオ・寒菜園より(前編)

2006年11月20日 22時33分25秒 | FROM オ・寒氏の菜園
ちょいと曇り気味の日曜日だが、山芋掘りには好都合。
オ・寒菜園に集まりしはNOBさんご夫婦、R師、そして私。
さて、山芋掘りなのだが、肝心のイモは?

どうやらこのようになっているらしい。

なるほど!これなら掘る手間が半分で済むぞ。
これぞオ・寒式! さすがである。しかも5年モノだ。
まずはコンポストを外すのだ。

うーむ。さあて、芋はちゃんと育っているのであろうか?

そろり、そーっと。芋は折れやすいのだ。

とはいえ、掘らねば芋には辿り着けぬ。R師の意気込みが感じられる。

掘ること10分ほどで芋発見!

間違いない!なかなか形(かた)がいいぞ。

「まるで考古学の遺跡発掘みたいだ。」とNOBさん。
たしかに、丁寧さが要求される作業だ。甲斐あって、無傷の芋が姿を現す。

一時間後、ついに「完全体」を掘り出すことができた。

いやはや、こんなに沢山掘り出しました。

オ・寒さんもこれにはびっくり。
  さあ、いよいよ次回(後編)は料理編だ! 続く。