酒造りの工程でまず最初に行うのが精米。
精米とは、日本酒の香味や色沢を劣化させるとされる成分(脂肪酸・蛋白質・灰分など)をとり除くため、それらを
多く含む米の表面 部分を削ること。その削り具合は精米歩合で瓶のラベルに表記される。たとえば精米歩合60%
というのは「玄米の40%を削り落とした。」という意味。
ところで、秀鳳では精米をいつからおこなっているのかというと10月からだという。
「精米はなるべく早く始めて、投げておくんですよ。」と語るのは秀鳳杜氏頭の深瀬英雄氏。
「投げる」?
いったいどういう意味なんだろう?
質問してみると深瀬氏は丁寧に教えてくれた。
「精米は10月頃から始めるんですが、精米直後の米はかなり熱くなるんです。」(米同士の摩擦で)
「米粒の表面も乾燥していますし、そのままでは使えません。」
「そこで、精米した米を空気に晒して水分を吸わせるんです。特殊な道具は使いません。ただ、放っておくだけです。
我々はそれを『投げる』って言うんですが。」
なるほど、投げるといっても米をどこかへ文字通り投げるのではなく。空気に晒して放置しておくことなのか。
ちなみに、一ヶ月くらいは投げておくのだそうだ。
山形産の「美山錦」。
日付印が18年9月26日となっている。
精米歩合(せいまいぶあい)。
良い酒ほど精米を高くするが、当然、歩留まりは悪くなる。価格も上がる訳だ。。
写真は「美山錦」を50%精米したもの。かなり丸みを帯びている。透明感がある。