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森羅万象 ~ 歩く印象派

シー・シェパード高速船と調査捕鯨団の監視船が衝突

2010年01月06日 23時44分15秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)
調査捕鯨団の第2昭南丸と衝突するSSのアディ・ギル号=日本鯨類研究所提供

2010年1月6日21時0分朝日COM

 水産庁に入った連絡によると、日本時間6日午後0時半ごろ、南極海を航行している調査捕鯨船団の監視船第2昭南丸(712トン)と、米国の反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の小型高速船アディ・ギル号(26トン)が衝突。アディ号は船首が破損し、乗組員は仲間の船に救助された。船首部分がぶつかった昭南丸に大きな被害はなく、けが人はいない。

 捕鯨船団と、SSの船の衝突は、昨年11月から始まった今回の調査では初めて。農林水産省は「乗組員の命を脅かす極めて危険な行為で、許されるものではない」とSSの妨害行為を批判。アディ号の船籍国のニュージーランドと、寄港地のオーストラリアに対し、取り締まりなどの措置を行うよう外交ルートを通じて申し入れた。

 同庁によると、アディ号は同日午前3時ごろから、母船の日新丸(8044トン)の針路にロープを投げ入れるなどの妨害行為をしていた。放水などで接近を防いでいた昭南丸の針路を右から左に横切る際、アディ号が減速した後、急加速して近づいたため、避けられなかったという。

 衝突後、アディ号から救難信号は発信されず、乗組員は仲間の船から出されたゴムボートに乗り移った。アディ号は炭素繊維製で軽く、沈む様子はないという。

 アディ号は昨年12月から新たに妨害行為に加わった船で、全長24メートル、乗員は6人程度。時速約75キロが出る。活動拠点とされるオーストラリア・ホバートを出港し、調査捕鯨船団に緑色の光線を照射するなどの妨害行為を繰り返していた。

 捕鯨船団とSSの船は昨年2月にも衝突している。この時は第3勇新丸の後方に、SSの船がぶつかり、双方の船体が損傷した。08年3月には異臭を放つ液体入りの瓶などが日新丸に投げ込まれ、乗組員と海上保安官の計3人が目に液体が入るなどの軽傷を負っている。