All Things Must Pass

森羅万象 ~ 歩く印象派

一ヶ月ぶりの趣茶 (酒楽会前夜)

2007年06月11日 00時46分35秒 | 趣茶
久しぶりに趣茶を訪ねた。利根川から帰って来てから初めてだ。しかも翌日は自慢の酒を持ち寄っての酒楽会でもある。残念ながら今回参加できない私は私的に前夜祭と決め込むことにした。(上の写真は当日の予想?ラインナップ。左右を固めるのはY代氏提供、私は身代わりの酒『たまじまん』を供出させてもらった。)

最初の「鏡山」は上品な味わいですっきりとして飲みやすかった。

コチジャンで漬け込んだキュウリがピリリと旨い!ビールが欲しくなった。

お次ぎは福井の「早瀬浦」とほんのりピンクに染まった「お母さんのかくしざけ」。

「お母さんのかくしざけ」は毎年この時期だけの限定品だ。

「早瀬浦」も山田らしい上品な後味がいい。

そして今夜はあの特茶ならぬ「特サラ」をいただいた。野菜サラダもこうしてみると立派な酒肴である。今後、〆前に頼むことが増えそうだ。

趣茶酒楽会のお知らせ 今回は自慢の一本を持ち寄りの会なのだ。

2007年06月06日 20時02分04秒 | 趣茶
久々に酒の会が趣茶にて開催される。
Y形会長の発案で
今回は各自が自慢の酒を一本(四合瓶)持ち込むのがポイント。
どんな酒が楽しめるのかミステリー仕立てで興味深い。
自慢の酒の蘊蓄(うんちく)にも耳を傾けてみよう。

日時 6月9日(土)
時間 午後7時30分~
会費 4500円
お酒「純米吟醸四合瓶」一本持ち込み。
申し込みは 0284-21-4848まで。

       上の写真は昨秋の冷やおろしの会のときのもの。

山形市の羽前屋の蕎麦を堪能す♪

2007年04月21日 00時37分22秒 | 趣茶
趣茶酒楽会、2日目の昼食は山形市内にある「羽前屋」さんで蕎麦をいただいた。
この店に置いてあるお酒は「秀鳳」のみである。ご主人は大の「秀鳳」ファン。
じつはこの店、秀鳳さんのお薦めでもある。
12時を少し回ったところで店に到着。
丁寧に手入れの行き届いた花がお出迎え。(奥様がお世話をしているそうだ。)

頭上に掲げられていた「桂香叢寧間」だろうか?どんな意味なんだろう?

難しいことはさておき蕎麦が運ばれてきた。

羽前屋さん自慢の二枚看板「羽前もり」(1.5人前)と「かしわ汁」の組み合わせだ。
「かしわ汁」はコクがあってよく蕎麦にからむ。旨い!

酒楽会の面々、食べている間は静かである。

メニューを拝見。

メニューの中に「中華そば」と「チャーシューメン」があるではないか!
店主からのメッセージによれば「羽前屋は創業以来ずうっと中華そばも大事なメニューのひとつです。もりそばと小もりの中華という組み合わせもお勧めのひとつです。」だそうだ。
次回は「もりそばと小もりの中華」もいいかもしれない。
もっと詳しく知りたい人は
羽前屋ホームページをご覧ください。

※エピソード:なんと息子さんが私達の住むT県に赴任されていることを知った。
ぜひ一度、趣茶でお会いしたいものである。

今回はお土産までいただいてしまいました。ありがとうございました。
また、訪れたいと思います。

いばらとみよ(趣茶酒楽会山形旅行記)秀鳳編その4

2007年04月17日 23時39分14秒 | 趣茶

これがほんとの一番搾り!

いやはやうれしいこの一杯♪

上槽(圧搾機)の前で乾杯!

お次ぎは「火入れ」を見学。

お酒がお風呂に入っているように見える。

どれ、湯加減は?  50度!

「火入れ」の済んだ雄町


貯蔵は冷蔵庫。入り口のドアの前。

中の様子。

毎年、一つずつ冷蔵庫は増えている。

出荷を待つ秀鳳の酒達。

事務所の壁には地元山形や宮城エリアの地図が貼ってある。
いつも関東の地図を見慣れている私たちには理解するのにすこし時間がかかる。頭の固さが取れてよい。

下の写真は近くの清流に住む「いばらとみよ」という絶滅危惧種の淡水魚で清らかな川の流れに巣をつくる。しかも雄が巣を作り雌がその中に卵を生むという他の魚にない習性なのだ。秀鳳の純米吟醸「いばらとみよ」は清流清酒の名をとる。  

              (産卵に入る雌を見守る雄)
いばらとみよという魚を巡っては
仲間はずれのトンゲンツを参照されるとよろしい。(トンゲンツとはいばらとみよの別名。)

酒造好適米「出羽の里」を味わう。(趣茶酒楽会山形旅行記)秀鳳編その3

2007年04月12日 12時26分06秒 | 趣茶

日本酒に使用される米は酒米(さかまい)と呼ばれる。
専門用語では酒造好適米となる。
そのへんについては「遠州の酒、静岡県の酒」の中にある
酒造好適米についてに詳しく書かれていて非常に参考になるのでクリックしてみて下さい。

酒造好適米の主な生産地作付け面積ベスト5は
1、五百万石 5868ヘクタール
2、山田錦 5721ヘクタール
3、美山錦 1815ヘクタール
4、雄町 560ヘクタール
5、八反錦1号 462ヘクタール

山形を代表する酒米としては「出羽燦々(さんさん)」がある。「美山錦」を母とし、「青系酒97号」(のちの「華吹雪」)を父として、1985年に山形県農業試験場庄内支場で人工交配された。1991年に「山形酒49号」の系統名が付けられ、1997年に「出羽燦々」として登録された。この米が登場するまでのエピソードをご紹介しよう。

以下は酒文化研究所からの引用(抜粋)
DEWA33プロジェクト
山形県は、純米酒や吟醸酒への取り組みが早くからおこなわれ、県外への清酒の「輸出」に対する意欲は現在も高い。最近では、北陸と並んで吟醸酒や純米酒の比率の高い県であるが、県外での存在感がいまひとつ大きくない。灘・伏見、そして新潟・秋田など、日本酒産地としての評価やイメージの高い地域に比べると、その点は弱さにつながる。そこで「山形という産地を強く訴えられるオリジナリティを確立させていきたい」という蔵元側のニーズにも応えたのが、DEWA33プロジェクトである。

山形県農業試験場が、一九八五年に美山錦と華吹雪を交配させてから一一年の歳月をかけて、県産のオリジナル酒造好適米「出羽燦々(さんさん)」を開発した。
 これが県の奨励品種の酒造好適米に指定されたのが一九九五年のことだ。そして商品化されたのは翌一九九六年である。米の名前を前面に出した統一銘柄を打ち出し、県内の蔵元がこぞって製品化し、毎年、地元と東京でイベントを実施して少しずつ名称を浸透させていった。

栽培した農家の声も紹介されている。
「出羽燦々は、県農業試験場が開発しただけあり作りやすい品種である。それ以前に作付けしていた美山錦と比較して、倒伏しにくく、心白発現が平均的におこなわれて、個体差、年格差が出にくいので、品質的にも揃ったものができるのがよい」(金山町農協)
 出羽燦々は、当然ながら全量が契約栽培でおこなわれているが、他の酒造好適米に比べると、栽培地域をさほど選ばない。県内では平地から低山間地まで育成が可能で、背丈が山田錦や美山錦ほど高くならず、一般の飯米用と変わらない。これで栽培農家の募集のハードルは低くなる。このプロジェクトを組合で進めている和田多聞氏(和田酒造社長)の言葉を借りれば「酒の販売量さえ増やしていければ、出羽燦々の作付け面積の拡大はいくらでも可能」ということらしい。


そして「出羽の里」である。

「出羽の里」は「出羽燦々」と、滋賀県を中心に栽培している「吟吹雪」の交配品種で、非常に蛋白が少なく、60%精白でも50%精白に近い酒質を得られる。アミノ酸が少なくクリアーな味わいが特徴。

出羽の里(山形酒86号)の系譜出羽の里の系譜
 
出羽の里は、米の心拍が大きいのが特徴で高精米をしなくとも良いお酒が出来る点がなんといっても素晴らしいところだ。

秀鳳の出羽の里は、原酒をおもわせない軽快で滑らかな飲み口と吟香を楽しめる。山形の新しい酒造好適米出羽の里の特徴を存分に引き出した逸品といえる。今回の趣茶のメンバー全員絶賛であった。

三遊亭あし歌さんは「スタンド使い」だった?

2007年04月06日 18時22分23秒 | 趣茶
拙ブログにコメントを入れていただいた三遊亭あし歌さん(三遊亭圓歌一門:プロフィルはこちらをクリック。)と
趣茶でお会いした。愛嬌のある表情、清々しいヘアスタイル、若くエネルギッシュな青年噺家である。あし歌さんは趣茶常連のKちゃんと同級生で大の仲良しである。
あし歌さんが趣茶に現れたのは11時近く。近くのT市での仕事を終え、その二次会、三次会を抜けて出てのこと。(お疲れさまです。)
(あし歌さんに会いたがっていたFLATさんは翌日の人間ドックのために残念ながらに去ってしまっていたが。)

突然ではあるが、あし歌さんもJOJOの荒木飛呂彦ファンであった。
例の効果音「ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・・・・・」やスタンド(幽幻波)の話などで盛り上がったのはいうまでもない。

四谷三丁目の「ギャレー美船」であし歌さんの『明烏』が聴けるという。
これは皆でぜひ応援に行きたいものである。
現在、、趣茶女将(ママ)、Flatさんが参加を表明している。

日時】04月15日(日)
【名称】明日はあし歌の風が吹く
【会場】ギャレー美舟
【開場】15時00分
【開演】15時30分
【出演】三遊亭あし歌
【演目】『明烏』
【出演】『宮戸川』
【助演】三遊亭歌五
【木戸】1,000円

なお6月から約一ヶ月の間、米国カリフォルニア州で落語行脚をおこなうそうだ。今後のご活躍に大いに期待したい。(詳しくは武者修行の旅を参照ください。)

趣茶マスター進氏提供のデュラム小麦100%生地でパスタ3品

2007年04月02日 18時20分04秒 | 趣茶
なかなかまとめるのが難しいと言われるデュラム小麦100%のセモリナ生地を趣茶マスター進氏からいただいた。既にこねてあるのが嬉しい。
久しぶりに生パスタを味わえる絶好のチャンスとばかり小躍りした。
とはいえ、寝かした生地をうまく伸ばして、うまく切れるだろうか?

うどん・ソバ用の麺打ち台と麺棒を取り出して、さっそく作業にかかる。

なんとなく平べったく伸ばしたように見える・・・・が 

もう一度麺棒に絡めてから、手を前後しながら綴れ折りに載せる。

切ってみたのだが、ところどころ厚すぎて“ほうとううどん”状態になってしまった。(もしくは札幌ラーメンの太麺状態か)

まだ半分ほど生地は残してあるが、“ほうとううどん”で最初のパスタにトライした。

イカと海老とアスパラのクリーム仕立てとした。
ニンニクをスライスしてをオリーブオイルで軽くいためて取り出す。
イカ(輪切り)と海老を投入。
続いてグリーンアスパラも投入。
白ワインを半カップほど注ぎ入れ、塩・コショーで味付け。
生クリーム半カップを加えて出来上がり。
盛り付ける際にバジルとパセリをエイヤッとちぎって載せた。
ちょうど昼飯となる。麺の太さが不均等なのは致し方ないが
生麺の風味が十分出ていて旨かった。

お次はこれに牡蠣を加えてみた。少し柔らかめに仕上げて美味。夕飯となった。

翌朝はカニを載せて朝飯とした。これは2度目の麺打ちで細く切れたので最初に比べ食べやすかった。

感想:ふだん、いとも簡単にパスタを提供してくれる進マスターの偉大さをしみじみ感じた。生地のご提供に深く感謝します。なお3人で3回食べられたことから、生地は9人前はあったことも驚き。
また、NOBさんのパスタ創りを参考にさせて戴いたのだが、これもまたまったく足元にも及ばないことを痛感。あらためてNOBさんの素晴らしさを認識。

それでも機会があったら今度はトマトベースの味付けに挑戦してみたいと考えています。

「酒米は精米したあと投げておく」?(趣茶酒楽会山形旅行記)秀鳳編その2

2007年03月31日 12時27分53秒 | 趣茶

酒造りの工程でまず最初に行うのが精米。
精米とは、日本酒の香味や色沢を劣化させるとされる成分(脂肪酸・蛋白質・灰分など)をとり除くため、それらを
多く含む米の表面 部分を削ること。その削り具合は精米歩合で瓶のラベルに表記される。たとえば精米歩合60%
というのは「玄米の40%を削り落とした。」という意味。
ところで、秀鳳では精米をいつからおこなっているのかというと10月からだという。
「精米はなるべく早く始めて、投げておくんですよ。」と語るのは秀鳳杜氏頭の深瀬英雄氏。

「投げる」?
いったいどういう意味なんだろう?

質問してみると深瀬氏は丁寧に教えてくれた。
「精米は10月頃から始めるんですが、精米直後の米はかなり熱くなるんです。」(米同士の摩擦で)
「米粒の表面も乾燥していますし、そのままでは使えません。」
「そこで、精米した米を空気に晒して水分を吸わせるんです。特殊な道具は使いません。ただ、放っておくだけです。
我々はそれを『投げる』って言うんですが。」

なるほど、投げるといっても米をどこかへ文字通り投げるのではなく。空気に晒して放置しておくことなのか。
ちなみに、一ヶ月くらいは投げておくのだそうだ。

山形産の「美山錦」。
日付印が18年9月26日となっている。

精米歩合(せいまいぶあい)。 
良い酒ほど精米を高くするが、当然、歩留まりは悪くなる。価格も上がる訳だ。。

写真は「美山錦」を50%精米したもの。かなり丸みを帯びている。透明感がある。

もろみの味は格別♪(趣茶酒楽会山形旅行記)秀鳳編その1

2007年03月27日 18時43分11秒 | 趣茶
趣茶酒楽会の方々と山形の酒蔵「秀鳳酒造場」を訪ねてきた。一行は総勢11名。
趣茶女将&マスター進氏それに金谷酒店の若旦那も同行という豪華な顔ぶれだ。

秀鳳は明治24年創業、現在は5代目。
「秀鳳」という名は“心和やか”にというも意味がこめられているそうだ。落ち着いた雰囲気の優しい酒造りを目指している。
2005年には全国酒類コンクールで見事第1位(純米酒と古酒の2冠=ダブルタイトル)に輝いている。
到着は予定より1時間遅れて午後3時となった。(安全運転だった。)

煙突が聳えるが、現在は使われていない。
さっそく酒蔵を案内してもらう。蔵の中は甘い麹の香が漂い、深呼吸すると酔ってしまいそうな感覚に陥る。

覗くとプツプツと泡立つのが見える。

もろみをすくってもらう。

そろりそろりと杯を受け取る。嬉しくて身震いする。

コンクール第1位の栄冠に輝いた38歳の若き杜氏相田勝之氏にもお目にかかれた。


自信作が並ぶ。

(その2へ続く)