All Things Must Pass

森羅万象 ~ 歩く印象派

<黄柳野高>学生寮に喫煙室 県条例違反容疑で捜索 愛知

2008年11月30日 22時02分19秒 | 私の目の前での喫煙はお断り
11月30日16時48分配信 毎日新聞

 愛知県新城市の私立黄柳野(つげの)高校が学生寮に喫煙室を設置したとして、県警少年課が県青少年保護育成条例違反(喫煙場所の提供)容疑で同校を家宅捜索していたことが分かった。同校は「禁煙指導室であり、喫煙室ではない」としているが、生徒の喫煙を黙認していた。県警は教職員らから事情聴取し、容疑が固まり次第、書類送検する。

 家宅捜索は29日に行われ、県警は灰皿などを押収した。

 同校によると、喫煙室は「禁煙指導室」との呼称で07年4月、4棟ある男子寮に1室ずつ設置された。同校では同年1月、女子寮で、たばこが原因とみられるぼやが発生。「隠れて山林でたばこを吸って山火事になったら周囲に迷惑をかける」などの理由から寮に喫煙場所を設けた。「禁煙させることが目的」とされるが、常に開放された状態で、生徒は自由に出入りし喫煙していたという。押収された灰皿について同校は「生徒が用意した。学校は置いていない」と釈明している。女子寮(1棟)については生徒が外に喫煙所を設けていたという。

 同校は禁煙指導室を閉鎖する方針で、1日の全校集会を開いて生徒に経緯を説明する。辻田一成校長は「苦しい選択だったが、喫煙を容認していると受け止められても仕方がない。来年度から喫煙する生徒は入学させないつもりだ」と話している。

 同校は95年開校。全寮制で生徒数231人。不登校の生徒や中退者を全国から受け入れている。【加藤新市、福島祥】

読売新聞 - 11月30日
 愛知県新城(しんしろ)市の私立黄柳野(つげの)高校(辻田一成校長)で、生徒寮に喫煙場所が設けられていたことがわかった。

 県警新城署などは県青少年保護育成条例違反容疑(喫煙場所の提供)で29日、同校などを捜索し、寮から灰皿などを押収した。同署は今後、辻田校長らから事情を聞き、容疑が固まり次第、書類送検する方針。

 同校によると、喫煙場所があったのは男子寮の空き部屋計4室。隠れて喫煙する生徒が後を絶たず、昨年1月には女子寮トイレでたばこの火が原因とみられるボヤが起きたため、同年4月、この4部屋を「禁煙指導室」と名付け、喫煙場所としていたという。

 同校は、不登校などの生徒を支援する全寮制の高校で、1995年に開校。現在、約230人の生徒が在籍している。

 辻田校長は「20歳以上の生徒もおり、校外での喫煙は山火事の危険もあったため、やむなく喫煙場所を設けた。今後、指導室は廃止し、全校集会などを通して禁煙指導を徹底したい」と話している。

 同校では今年9月上旬、2、3年生の男子生徒5人が、隠れてたばこを吸ったとして1年生の男子生徒2人に暴行し、鼻の骨を折るなどのけがを負わせる事件があり、同署は11月17日、生徒5人を傷害容疑で書類送検した。

第11回足利山岳映画会 11月29日(土)

2008年11月29日 23時51分29秒 | 私の山歩き・山の仲間たち
いかにもマサル氏らしい控えめなサブタイトル“心の洗濯”に誘われて今年も山岳映画会の季節が到来した。

個人的には今回初登場の“テレマーク文”氏の作品に期待!

※いやはや、やっとブログ再開できそうです。後押ししてくれたマサルさん、文さん、たくさんの友人の皆さん、ありがとさんでした。
たいへん遅くなりましたが、励ましのコメントいただいた皆さんにもこれからご返事を送りたいと思います。

 

今回の入院について(2)

2008年11月28日 21時56分51秒 | 歩く印象派
日記より

検査(大腸の内視鏡検査)が終わるまで、水も食事も一切ダメ!
ベッドの枕元には「禁食」の表示。
24時間点滴生活の開始。

お世話になった308号室。

以下は入院中に投与された点滴などの詳細。

点滴中も自力でトイレに行くことはできたが、「水平方向の歩行はかまわないが、階段の昇降など垂直の移動は控えるように」と注意を受ける。

道路交通量13%引き下げ=効果低い建設に歯止め-国交省

2008年11月27日 21時26分50秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)
11月26日18時35分配信 時事通信

 国土交通省は26日、将来の道路交通量に関する需要推計を最大で13%下方修正し、同日開かれた社会資本整備審議会(国交相の諮問機関)に報告した。人口減少の加速などが最大の要因。費用対効果の計算方法も見直しており、同省は道路建設による経済効果は従来に比べて2、3割小さくなるとみている。こうした修正により、交通量が少なく、費用に比べ効果が低い道路建設に歯止めが掛かりそうだ。
 需要推計では、車両台数と走行キロ数を掛けた「台キロ」を算定する。2002年の人口予測などを基にした従来推計は、20年の8680億台キロ(2000年比12%増)をピークに緩やかに減少するとしたが、人口の減少ペースが早まり、実際の交通量は予想を下回っている。 

「朝、時計が鳴る前に目が覚める」 働き盛りに多い「過緊張」ほっておくと危ない

2008年11月27日 19時25分34秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)
11月27日11時15分配信 J-CASTニュース

 毎朝、目覚まし時計が鳴る前に目が覚める。結構なことのようだが、本当は危ない症状なのだ。「過緊張」といい、それが疲れの原因になっているというのだ。働き盛りに見られる不眠、肩こり、体のだるさ、ほてり、女性に多い冷え症もそうだ。病気とまではいえないが、ほっておくとよくない。

■几帳面、まじめ、頑張りすぎが「過緊張」を引き起こす

 「過緊張」とは、心や体の緊張が進んでしまい、ゆるめたくても自分ではゆるめられない状態をいう。病気というほどではないが健康でもない、いわゆる「未病」を引き起こす「元凶」ともいえる。

 たとえば、毎朝、目覚まし時計が鳴る前に目が覚める。体内時計が朝起きる時間を覚えているなどと自慢げに話す人がいるが、そんなことを言っている場合ではない。仕事へ出かけなければならないという緊張状態からくる一種の症状で、ストレスが溜まっていく前ぶれなのだ。

 眠りが浅く夜中に何度も目が覚める、トイレに起きる。暑くもないのに汗をかいたり、あまり気づかないが喉や胸につかえを感じて呼吸が浅くなったりする。寝起きなのに肩が凝り固まっている。こうした症状も、過緊張が原因とされる。

 何事にも一生懸命で几帳面、まじめ、頑張りすぎる人に多い。たとえば、緊張をほぐすために「運動をしなさい」というと、それがかえってプレッシャーになってしまう人は、自分の知らないうちに「未病」に陥るタイプだ。

■就寝前のお風呂、音楽を聞くこと、薬酒を飲むことでリラックス

 覚醒作用のある交感神経のリズムが夜になっても乱れたままで、リラックスするためのスイッチである副交感神経に切り替わらないことで起こる。結果として興奮状態が続いて、その日の疲れがとれないわけだ。そういう意味では「過緊張は万病のもと」なのだ。

 過緊張に詳しく、冷え症などの治療を専門とする目黒西口クリニックの南雲久美子院長は、「過緊張は、女性の場合は冷え症や肩こりに表れたりするが、男性は体が丈夫な分、なかなか症状に表れてこない。仕事、生活の悩みが影響して、男性も女性も知らず知らずのうちに過緊張に陥りやすくなっているので、就寝前になにかリラックスできることを取り入れたほうがいい」とアドバイスする。

 ゆっくりと風呂に入って体を温める、風呂あがりに軽い体操やヨガをする、ゴロ寝しながら好きな音楽を聴く、静かに読書を楽しむ、マッサージをする…。その日の疲れは、その日のうちにとることを院長は薦める。

 南雲院長は、「薬酒を飲むこともリラックス効果がある」という。血行をよくして体調を整える効果があるとされる生薬(漢方)は、「女性の冷え症に効くといわれるが、じつは男性にも効果がある」と話す。

 市販されている漢方薬では、イライラを解消するのに効く「柴胡加竜骨蠣蛎湯」(サイコカリュウコツボレイトウ)や、とくに男性には滋養強壮作用のある「八味地黄丸」(ハチミヂオウガン)、体に元気をつける「補中益気湯」(ホチュウエッキトウ)などが疲労回復に効く。

 生薬は一つひとつよりも、2つ以上を組み合わせて服用したほうが効果的だそうで、杜仲(トチュウ)、芍薬(シャクヤク)、人参(ニンジン)、丁子(チョウシ)、ウコン、桂皮(ケイヒ)などの生薬が配合されている養命酒も体を温めるなどの効能をもたらすそうだ。

 過緊張は、最近はパソコンに向かう機会が多い人にありがちなデジタル・ストレスの症状としても表れるという。30歳すぎの働き盛りは、その人にあった方法で体の緊張をゆるめる工夫が必要だ。


<共同危険行為>暴走族男女34人逮捕・補導 千葉県警

2008年11月27日 12時33分57秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)
(毎日新聞 - 11月26日 21:42)

 千葉県警は26日、集団で暴走行為をしたとして、県内の暴走族3グループに所属する16~28歳の男女34人を道交法違反(共同危険行為など)の疑いで逮捕・補導したと発表した。昨年後半からの原油高でガソリン価格が高騰し、暴走族の活動は停滞していたが、最近の価格急落で息を吹き返しつつあるとみて警戒を強めている。

 調べでは、34人は今年2月16日午後11時半ごろから約1時間、千葉市内の国道14号や京葉道路などでオートバイや乗用車計19台に分乗し、蛇行運転や信号無視を繰り返し危険な走行をした疑い。元メンバーの病死を受け「追悼集会」と称して暴走したという。

 県警によると、暴走族関連の110番は07年の125件に対し、今年はこれまでに65件と急減。夏場にガソリン価格が1リットル200円近くまで上昇したため、主に経済的理由から燃費の悪い暴走行為は鳴りを潜めていたとみている。その後、価格は急落し現在110円台の店もある。

 海岸線が長い房総地域はかつて「暴走半島」と呼ばれたこともある。県警は「初日の出走行」など年末年始に向けた暴走族の復活に警戒を強めており、11月中旬までに「検見川麗心愚(れいしんぐ)」など3グループを摘発し、取り締まりを強化している。【斎川瞳】

今回の入院について(1)

2008年11月26日 17時42分41秒 | 歩く印象派
突然の下血(出血)でした。

最初は9月27日(土)のお昼ごろ。なんの前触れもなく、痛みもまったくない。
しかし、出血の量にはビックリ。「こんなに(大量に)出ていいのか?」というのが正直な感想。下血は翌日、翌々日も続き、立って歩くとふらつくので、病院に行ってみると「即入院しなさい。心臓が停まってしまいますよ!」と言われ、その場で輸血を受けることに。(3単位受けた。)

以下は日記より
「立つとフラつく。血が足りないのが自分でもよくわかる。かなり足りないんだろうな。運転中に意識が飛んだらやばいな、と思いながら会社へ向かう。」
会社に着いてから
「階段の昇降がきつい。すぐに動悸が激しくなる。“こりゃダメだ。”と思う。」

担当されたK医師(消化器専門医)から(血の比重とも言われる)血球値が6.5と告げられる。成人男性の通常値が12~13だというから、かなり低い。「そんなに下がってしまったのか。」と落胆・・・・・。

しかし、いったい下血(出血)の原因は何なのだろうか?
たぶん、大腸に何か異変が起きたのではないかとは思ったが、これから先どうなるのかと不安がよぎる。

胃カメラ検査とCT、それと大腸内視鏡の検査を受ける手はずを整えてもらい、308号室へ運ばれ入院初日が終わった。この時点では入院期間(いつ退院できるか)は未定。

※ あ、ちなみに入院は今回が生まれて初めてです。




町のガソリンスタンド消滅の危機 過去最悪の勢いで閉鎖

2008年11月24日 14時35分43秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)
2008年11月21日18時13分
10月6日に営業を停止した柿本石油のガソリンスタンド。「特売」の看板はいまも置かれたままだ=青森市、戸村登撮影

 原油高や暫定税率の一時期限切れの影響で、ガソリンスタンド(GS)が今年度、過去最悪の勢いで閉店に追い込まれている。9月末までの半年で1千店を超え、影響は特に地方で深刻だ。全国にはGSが3店以下しかない自治体が約150カ所あるが、GSが町から消える事態が現実味を帯び始め、「過疎化を一気に加速しかねない」と懸念する声が出ている。

 朝日新聞が各地の経済産業局などに聞いたところ、3月末に全国で4万4057店あったGSは、その後の半年で1109店(速報値)減った。減少率は年率換算すると5%で過去最悪。セルフ式の解禁で急激に整理が進んだ98年度の3.1%を大きく上回る。

 宮城県南部の中山間地、七ケ宿町。人口2千人弱、ほぼ半数が65歳以上だ。町役場近くでスタンドを営む小笠原憲雄さん(68)は今、廃業の瀬戸際に立たされている。

 業績不振で3月、石油元売り大手から「契約解除」の通告を受け、ブランドマークの看板などはすべて取り払われた。飛び込み客はほとんど来ない。3月末の暫定税率の期限切れで、3月に仕入れた高い在庫を1リットルあたり22円下げて売ったため50万円の損が出た。原油高騰がピークを迎えた7月には消費者の買い控えで収入が半減。社員である妻と長男への給与支払いが6、7月と滞り、労働基準監督署から指導を受けた。

 秋から原油価格は下がり始めたが、高く仕入れた油を安く売らざるを得ない。赤字は膨らむ一方で、自身の年金と預金の取り崩しで食いつなぐ。廃業も検討するが、1千万円かかる地下タンクの除去費用が工面できず、やめるにやめられない状態が続く。町にはGSがもう1店あるが、ここも赤字で店の経営は厳しい。

町の交通手段はもっぱら車だ。町にGSがなくなると、町役場から十数キロ離れた隣接する白石市のGSに行かなければならなくなる。梅津輝雄町長は「過疎地にとってスタンドがなくなることは死活問題。第三セクターなどで運営を請け負うことも考えなければ」と気をもむ。

 冬は屋内でも零下になる同町。小笠原さんに灯油を配達してもらっている独り暮らしの女性(78)は「灯油は生きるのに欠かせない」と心配する。車は運転できず、GSがなくなると白石市までバスで買いに行くしかない。18リットルのタンクは3日でなくなる。「誰かに頼もうにも周りは年寄りばかり。配達さなくならねえようにしてけらんせ」

 「冬に備えて灯油前売り券を40万円分も買った」「ガソリンのプリペイドカードを払い戻せない。年金生活なのに」――。青森県では「柿本ショック」と呼ばれる騒動が起きた。県内大手の柿本石油(青森市)が10月6日、全25店を閉めた。県消費生活センターには、閉鎖後1カ月で1700件を超える相談が寄せられた。

 ガソリン税の暫定税率期限切れを先取りして値下げし、全国的に注目を集めた同社。ガソリンを現金前払いで安く仕入れ、薄利多売でもうけるつもりだったが、暫定税率復活や原油高で仕入れ額が膨れあがって資金繰りがつかなくなったという。

 全国石油商業組合連合会によると、GSが3店以下しかない自治体は3月時点で153カ所(離島など除く)。北海道が41カ所と最も多く、ついで関東39、東北23などとなっている。4月以降さらに深刻化している可能性が高いという。

 石油流通に詳しい小嶌正稔・東洋大教授は「地域にスタンドがなくなれば、高齢世帯への灯油の配達が滞る。農作業車や除雪機などは、容易に遠方のスタンドまで給油に行けない」と指摘。「過疎地にとってスタンドはライフラインの一部。消滅は、過疎化を一気に加速させる」と警鐘を鳴らす。(乗京真知)

湖のど真ん中に古都が出現!?

2008年11月24日 03時12分15秒 | 歩く印象派
これ、かなり非日常的な風景ですが、この風景が、そう遠くない未来に本物になるかもしれないんです。

この湖のど真ん中に構築された街は、島の上にある街じゃなく、茶色く見える地面は湖の底なんです。つまり、水位よりも下にある街です。これは1948年にブルガリアで発見されたSeuthopolisの古都で、2400年前のトラキア王の住居の遺跡だそうです。でも発見当初はあまり丁重に扱われず、6年後のダムの破壊と共に湖の底に埋もれていきました。

そんな2400年前のトラキア王の住居の遺跡に、再びブルガリアの人々が熱い視線をむけているようです。そうなんです。古都を復活させる建築プロジェクトが動き始めているようです。

それでは、トラキア王の都を復活させたら? の完成予想図をご覧にいれましょう。ちょっと、Xファイル風!?
 
湖のど真ん中の遺跡ですから、まずは水を排除する必要があります。直径1377フィート、高さ65 フィートという途方もなく大きな堤防で囲むことになるのです。そんな巨大な壁で囲まれた遺跡を訪れるには、ボートを使って行くそうです。きっと、ボートも昔風な形で、船員のコスチュームにもSeuthopolisを感じるような演出がされるんだろうなぁ。

というのも、このプロジェクトは考古学上の探究には、あまりフォーカスしていなくて、どちらかというとブルガリアの人々は沢山の人が観光に来てくれることをイメージしているようです。なので、遺跡周辺にはレストランとか庭園を作り、ただ単に遺跡を歩きまわるだけじゃない、魅力的な街作りをする予定だそう。商業的すぎ~ってなっちゃうと、残念な気もするけど、完成したら、ちょっと行ってみたいかも!


http://www.gizmodo.jp/2008/11/post_4601.htmlより

火星で地下氷河を発見、氷河期の名残か

2008年11月22日 09時23分47秒 | 地球の不思議・宇宙の不思議
Anne Minard
for National Geographic News
November 20, 2008

 レーダー探査を用いた最新の研究によると、数十年前に火星の中緯度で発見された堆積地形は、岩石の破片に覆われているが、その内部には数百メートルの厚さを持つ幅広い氷河が埋もれているという。


 発見以来、この謎の堆積地形を構成する物質が岩石なのかそれとも氷なのかが長らく議論の的になってきた。この地形は、急傾斜の隆起構造の縁沿いに円を描くように物質が堆積して斜面を形成しているもので、膨大な数の衛星画像でその存在が確認されていた。

 そして今回、アメリカにあるテキサス大学オースティン校のジョン・ホルト氏が率いる研究チームが、NASAの火星探査機マーズ・リコナイサンス・オービタのデータから、この地形が岩石の破片に覆われた氷である可能性が高いことを発見した。

 発見された氷は、これまでに火星の表面で確認された氷よりもはるかに低緯度に存在している。専門家の中には、この閉じ込められた水分が将来の火星探査ミッションにおいて大いに役立つと考える者もいる。

 ホルト氏は次のように話す。「総合的に判断して、この埋もれた氷河は、極冠以外にある氷の最大の貯蔵庫であることはほぼ間違いない。調査した地形の1つだけでロサンゼルスの3倍の大きさがあり、それより大きいものも多数発見されている。『堆積物が岩石か氷か』という論争に関しては、個人的にはもう解決したと考えている。学界の判断を待ちたい」。

 火星で極地に氷が集中して存在していることは昔から知られている。高緯度では気温が低いため巨大な氷の帯域が保持される。これは異論のない分かりやすい話だ。そのため、1970年代に行われたNASAのバイキング計画で火星探査機が南北両半球の中緯度に謎の堆積層を発見したとき、科学者たちは困惑した。

 この堆積地形は火星によくみられる岩石破片が扇状に堆積した地形と似ているが、それよりも規模が大きく傾斜が急で、古代に粘性のある物質が流れて形成されたような特徴を持っている。

 学界の意見は2つに割れ、論争が繰り広げられた。一方の学説は「この地形は岩石の破片が流れてできたもので、少量の氷が潤滑油の役割を果たした」というもので、もう一方の学説は「この地形は氷の塊で、昇華(固体が直接気体に変化すること)を防ぐのに足りる分だけの岩石破片が覆っている」というものだ。

 この論争に決着を付けるため、ホルト氏が率いる研究チームはマーズ・リコナイサンス・オービタに対して、火星の南半球のヘラス盆地東部にある数カ所の堆積地形の内部に探知レーダーを発信するよう指示した。

 レーダー信号は堆積層を通過し、深部にある火星表面で反射した。レーダー波の強度はほとんど失われておらず、厚い氷を通過したときに得られる値と同じであった。また、通過速度も氷を通過するときのものと一致した。今回の最新研究は、今週発行の「Science」誌に掲載されている。

「過去には火星の自転軸は傾いており、最も気温が低かった場所は極地ではなく中緯度だった。今回の発見はそれをはっきりと示す証拠となる」とホルト氏は話す。

 南北両半球に存在する堆積地形はほぼ同じ緯度に位置しており、研究チームでは、地下氷河は過去の氷河期時代に火星の中緯度を覆っていた氷床が残ったものではないかと推測している。岩石破片に覆われたため暖かくなった現在でも保存されているのだという。

 フランスにあるパリ第11大学の天体物理学者ジョー・ミカルスキー氏は、今回の研究を受けて次のように話す。「今回の発見はこれまでの火星の気候変動モデルを支持する強力な証拠だ。今後、中緯度の地下氷河を覆う岩石破片の厚さを調査する必要があるが、もし十分薄ければ将来のミッションでこの氷を利用できるかもしれない。火星の有人探査はおそらく20年単位の作業となるだろう。水を現地で調達できるなら決定的な利点となる」。

Image courtesy NASA/Caltech/JPL/UTA/UA/MSSS/ESA/DLR
Eric M. De Jong, Ali Safaeinili, Jason Craig, Mike Stetson, Koji Kuramura, John W. Holt