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森羅万象 ~ 歩く印象派

雪崩、尾根歩く先頭を直撃 後続生徒「上から強い風」

2017年03月29日 04時59分49秒 | 歩く印象派

2017年3月29日00時57分朝日新聞

雪崩が発生した斜面の下で調査する消防関係者=28日午前11時10分、栃木県那須町、朝日新聞社ヘリから、堀英治撮影

 

 栃木県那須町のスキー場付近で起きた雪崩事故で、圧死した高校生ら8人はゲレンデ脇の尾根上付近で雪崩の直撃を受けていたことが、生存者の証言や県教育委員会の説明でわかった。8人の班は集団の先頭を進んでおり、同じ班の生徒1人が意識不明という。後続の生徒らは手前の樹林帯の斜面で巻き込まれた。

 県教委によると、高校生らは深い雪をかき分けて進むラッセル訓練中だった。県内の高校山岳部の男女40人と教員8人が参加。27日午前8時に那須温泉ファミリースキー場のふもとを出発し、学校別に5班に分かれてゲレンデ脇の樹林帯の斜面を登り始めた。

 班ごとに別々のルートで1列に進み、先頭の1班には、前後の教員2人の間に県立大田原高校の男子生徒12人がいた。右後方から2班(真岡高、宇都宮高)が続き、さらに左後方から3班(矢板東高、那須清峰高)、4班(矢板中央高、宇都宮高)が登り始めた。女子だけの5班(真岡女子高、矢板東高)は斜面の下の方で待っていた。1班が登り始めて30分ほど進んだころに雪崩に襲われた。

 後続の班にいた別の高校の男子生徒は「強い風が上から吹いてきたと思って身をかがめた瞬間、雪崩にのまれていた」と証言した。雪が全身に覆いかぶさり、一気に40~50メートルほど流されたという。胸まで埋まったが、自力で脱出した。樹木にぶつかるなどしてけがした生徒もいたという。

 このとき、8人が死亡した先頭の1班は尾根上付近にいたという。「(斜面にいた)僕の方は雪が少なくて助かったが、(尾根上は)雪の量が多かったのではないかと思う」。山岳救助隊員によると、死亡した8人は尾根上の開けたくぼ地で雪に埋まっていた。

 一方、国立研究開発法人「防災科学技術研究所」の職員らが28日、雪崩現場下方の雪面を調査し、深さ約30センチの場所に崩れやすい層(弱層)があったことを明らかにした。「その層がきっかけになって崩れたのではないか」という。

 ラッセル訓練は県高校体育連盟主催の「春山安全登山講習会」の一環。講習会には県内7校の62人が3日間の日程で参加していた。

 雪崩で生き埋めになった場合、遭難者の位置を知らせる発信器「ビーコン」が早期の発見に役立つが、生徒らは持っていなかったとみられるという。県教委の田代哲郎スポーツ振興課長は「雪崩の危険を予期していなかったため」と説明した。

 28日は県警と消防などが現地に入り、ドローンを飛ばして雪崩の状況などを調べた。

 生徒と教諭計8人が亡くなった大田原高校では、28日午後6時から山岳部員の保護者向け説明会が開かれた。説明会は非公開で、2時間以上続いた。生徒が登山講習会に参加していた矢板東、真岡女子、矢板中央の各高校も同日夜、生徒の保護者らを対象に説明会を開いた。


栃木のスキー場雪崩、死亡した8人の死因は圧死

2017年03月28日 07時08分34秒 | 歩く印象派

TBS系(JNN) 3/28(火) 5:02配信

 栃木県那須町のスキー場で起きた雪崩で、警察は死亡した8人の氏名を公表しました。死因は全員が圧死でした。

 亡くなったのは、県立大田原高校に通う、高瀬淳生さん(16)、浅井譲さん(17)、佐藤宏祐さん(16)、奥公輝さん(16)、萩原秀知さん(16)、大金実さん(17)、鏑木悠輔さん(17)、そして引率していた教諭の毛塚優甫さん(29)のあわせて8人です。

 8人は27日午前、那須町にある「那須温泉ファミリースキー場」で登山の講習会に参加していましたが、「ラッセル訓練」という1列になって雪をかき分けて進む訓練中に雪崩に巻き込まれたということです。死因は全員が圧死でした。また、同じ講習会に参加していた40人が重軽傷を負いました。

 「急だったので、ちょっとよく分からないです」(高瀬淳生さんの兄)
(言葉にならない?)
 「まだ全然分からない」

 「(雪の深さは)1メートルから1メートル50くらい。意識のあった生徒は返事もできていて、まず(山から)下ろそうと」(救助活動にあたった 植木孝さん)
(意識のない生徒は?)
 「呼びかけるしかない」

 警察は、悪天候の中、訓練を続行した判断などに過失があった可能性があるとみて、業務上過失致死傷の疑いで捜査を始めました。(28日01:43)

最終更新:3/28(火) 6:07

TBS News i


那須雪崩8人死亡

2017年03月28日 06時58分49秒 | 山関係のニュース(報道されたもの)

毎日新聞3月27日

 「引率教員に専門知識」教育長

雪崩が発生した那須温泉ファミリースキー場で捜索活動する救助隊=栃木県那須町で2017年3月27日午後4時12分、本社ヘリから長谷川直亮撮影

 

 

栃木県教委の宇田貞夫教育長は27日、那須温泉ファミリースキー場で起きた雪崩事故で8人が死亡したことを受け、宇都宮市の県庁で、記者会見し、「事故は誠に残念。事故の原因を調査し再発防止策に努める」と話した。

 県教委によると、講習会に参加したのは、大田原(大田原市)12人▽矢板中央(矢板市)3人▽矢板東(同市)7人▽宇都宮(宇都宮市)13人▽真岡(真岡市)8人▽真岡女子(同)4人▽那須清峰(那須塩原市)4人--の栃木県内7高校の生徒51人と、7校の教員11人。

 登山を中止し、雪をかき分けて歩くラッセル訓練の実施は県高体連登山専門部の委員長と副委員長の2人が相談して決めたとみられ、宇田教育長は「登山中止の判断は正しかったと思っている」と話した。なだれ注意報が出ている中での訓練については「専門知識のある複数のベテラン教員が引率している」などと説明した。

 スポーツ庁が原則として高校生の冬山登山をしないよう求めていることについては「専門知識のある人がいる講習会という位置づけなので」と言葉を濁した。講習会は、毎年同時期に同じ場所で行われるが、過去10年でトラブルはなかったという。【野口麗子】


那須のスキー場で雪崩  2017年3月27日

2017年03月28日 06時50分05秒 | 歩く印象派

那須のスキー場で雪崩 6人が心肺停止か 栃木県7高校が登山

2017年3月27日 夕刊 毎日新聞 より

 

雪崩があった「那須温泉ファミリースキー場」の27日午前11時すぎのライブカメラ画像(同スキー場のホームページより)

 

二十七日午前九時二十分ごろ、栃木県那須町湯本のスキー場「那須温泉ファミリースキー場」付近で、雪崩が起きたと一一〇番があった。地元消防に入った連絡によると、登山講習会に参加していた高校生らが巻き込まれ、生徒六人が心肺停止の疑いがあるという。ほかに三十七人けが、うち二人が重傷との情報もある。

県警は三人が心肺停止、三人が意識不明としているほか、県は不明者のうち一人を発見したとしている。県警や消防などは、ほかにも巻き込まれた高校生らがいないか詳しい状況の確認を急いでいる。消防によると、講習会は県高等学校体育連盟が主催。大田原、那須清峰、矢板東、真岡(もおか)女子、真岡、宇都宮の六県立高に私立矢板中央の計七校の一~二年生ら六十人以上が参加し、午前七時半ごろから登山を開始したという。

雪崩は営業していないスキー場の第二ゲレンデ上方で発生したとみられ、専門家は表層雪崩の可能性を指摘している。

各学校によると大田原高は山岳部の男子生徒ら十三人が参加し、安否が分かっていない。生徒八人と教員二人が参加した真岡高も一部と連絡が取れていない。

ほかに、真岡女子は生徒四人と教員の一人、矢板東は山岳部の生徒八人と顧問教員一人、那須清峰はワンダーフォーゲル部の生徒四人と教員二人、矢板中央は山岳部の生徒五人と顧問教員二人、宇都宮は生徒十三人と教員一人が参加していたが、いずれも生存が確認された。

県内の高校関係者によると、講習会は二泊三日の日程で、生徒らは二十五日に同県那須塩原市内に集合。学科の講習を受けた後、スキー場へ移り、テントで宿泊。二十六日も春山登山の講習を受け、二十七日に実技を実施して昼すぎに撤収予定だった。