Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

最近のSPには管球アンプは勧めない

2017年02月18日 | ピュアオーディオ
1970年以降のSPをお使いの方には管球アンプは余りお勧めはしない。何故なら「低域の駆動力不足」を感じます。50Wや80Wクラスの管球パワーアンプであっても、SPの能率が96db以下だと「立ち上がり・立下り」の瞬発力にかける。

SPから出る音の70%以上は「低域」(ウーハー)から出ている。この帯域の「立ち上がり・立下り」が緩いと「キレ」を感じない。

管球アンプの良さは、SPの能率が100dbクラスのユニットに「分厚い音数」で出てくる事。1970年以降のSP達は「低域の再生帯域」を下の方に伸ばしてあるので、「重低音」が出易い様に作成してある。世の中のニーズに応える様に作ってあります。

40年以上前にJBL:L-100(センチュリー)をサンスイAU-9500でドライブしていました。その後ケンソニックC200+LUXMAN MB88(80W/ch)のパワーアンプの組合せでドライブして使っていました。その時に感じたのが「立ち上がり・立下り」のスピードが全く異なる事と「音の厚み」が異なる事。その後色々なパワーアンプを使って感じたのは、「Tr型アンプ」(石)は「キレが良い」・・・トランジスターの動作の仕方がそのまま音に出ている。一方管球アンプも球の動作の仕方がそのまま音に出ている様です。

RCA製Wウーハーフロントロード箱システム

2017年02月17日 | ピュアオーディオ


写真のSPシステムは、「RCA製Wウーハーフロントロード箱システム」です。元々は1930年代の米国RCAがシアター用に作成した箱です。箱だけを利用してユニットを変更して使っています。オルソン博士の生演奏との比較した実験が有ったことでこの箱を知りました。

低域はJBL:D130(16Ω)×2発、中域はJBL:#375+ESSグレートハイルドライバー、高域はJBL:LE85+#2405+DECCA SW8+ビクターリボンユニットの8SPユニットシステムです。これを3ウェイマルチアンプでドライブしています。低域の箱とユニットだけが違うだけで、オリンパスシステムやSP-707Jシステムと中・高域は一緒です。

このシステムは、D130×2発の軽くて反応の良い低域に特徴が有ります。チョッとパワーを入れてやるとリスナーの全身に音圧が飛んできます。身体で音を全身で浴びる様な再生をします。身体中が振動します。Wウーハーにしたことで振動面積が大きく、空気を震わす力が非常に大きいです。

中・高域はオリンパスと変わりなく、柔らかい音でありながら非常にシャープな切れ味と、音数の多さを持っています。ケーブル類は全て自家製の最高級品で構成しています。音のヌケ・キレ・ノビが非常に心地よく感じられるシステムです。潜在能力はオリンパスシステムを軽く上回っています。本当はこのシステムを私が使いたいのですが、部屋のサイズの関係で息子に使ってもらっています。

フロントロードのWウーハーシステムは、この箱でないと出ないサウンドが有ります。当初はJBL:#2205(16Ω)×2発で鳴らしていましたが、D130の方が音数も多く、音の深みと反応の良さが違います。

フロントロード箱は映画館等の広い場所で使われる事を前提に作られていますが、JBLのユニットを使えば家庭でも違和感なく使用する事が出来ます。

メインシステムはマルチアンプ方式、サブはネットワーク方式

2017年02月16日 | ピュアオーディオ
マルチアンプ方式は大掛かりで有るが「音質」はこの方式が最高だと思う。低域・中域・高域(+超高域)の3ウェイ&4ウェイ方式のマルチアンプにすると「音数」が全く違う。メインシステムにはマルチアンプ方式のSPドライブが最適だと思う。

大概の方は一度は挑戦して挫折している経験をお持ちだろう。このマルチアンプ方式でうまく鳴らす方法は「ケーブルを揃える事」がキーポイントだと思う。①電源ケーブルを全て同じものにする事 ②ラインケーブルも全て同じもので統一 ③SPケーブルも同じケーブルでそろえる事 だとたどり着いた。

マルチアンプを失敗した方は、大概ケーブル類の統一をしていなかったのではないか? アンプの「直出し電源ケーブル」方式で、電源ケーブルが全てアンプで変わっていたり、SPケーブルを低域・中域・高域で違う種類のモノを使っていたのではないだろうか? それこそ「寄せ集め」ケーブルでマルチアンプにトライしてはいけないと思う。

①電源ケーブル・・・機器の質感を揃える
②ラインケーブル・・・電送力を揃える
③SPケーブル・・・質感を揃える

という統一化をしないと、うまく繋がらない。ケーブル類を統一しないと音のバランスが上手く取れないのです。この場合、機器は同じである必要はない。ケーブルで音合わせをしてくれます。

大掛かりなメインシステムには簡易なサブシステムが欲しくなります。毎日沢山のSWを入れて聴くのも大変です。シンプルなネットワーク方式のサブシステムが安心感を与えてくれます。ネットワーク方式もチョークとコンデンサーを使ったネットワークが一般的ですが、個人的には「コンデンサー」1個のみで低域をカットした6db octで十分だと思っています。それよりも大切な事は「低域ユニット」をフルレンジで鳴らす事です。低域への接続は「ダイレクト」に接続し、中・高域は各々コンデンサー1個で低域をカットする方法です。LBL #4311やL-100はこの方式で作られています。#4311やL-100の音の良さは「低域をフルレンジ」で鳴らしている事だと思います。低域に一切の「抵抗」が入っていない状態で接続されています。

ステレオはこれからどう進化するのだろう?

2017年02月15日 | ピュアオーディオ
40数年前、オーディオを始めた当初は全くの初心者で、他人の模倣から始めた。当時は1970年代前半、CD-4やマトリックス4chの流行り出した頃だった。自分も最初はCD-4のシステムコンポから始めた。当時は「臨場感」という言葉が売り言葉だった。

当時、自分の考えたステレオの再生は、「楽器を演奏する人数分のSPが要る」と考えていた。これは今でも変わらない。トリオなら3台のSP、カルテットなら4台のSP、オーケストラならその人数分のSPが要るのが本来の姿だと思っていた。

2chでも4chでも「再生周波数帯域」や「力感」、「音数」・・・と追求して行けばコストは限りなく高くなって行く。結局「ピュア2ch」を追求する事だけでも大変な事だと知る。現在はピュア2chで「我慢」しているが、本来はもっとたくさんのSPを一緒に鳴らしてやりたいと思うが、インピーダンス整合やSP数の切り替えのプログラム等とても自分一人では出来そうもない。結局は今の「ピュア2ch」で諦めるしかない。

モノーラル再生からステレオ、ステレオから4チャンネル、5.1チャンネルと変遷はして来ているが、やはり大勢はステレオである。これからどの様に進化していくのだろう? もっともオーディオ業界自体が「地盤沈下」している状態では将来を見据えた新しい方式等の投資は難しいだろう。

パソコンやプログラムを使った新し方法の「小手先」の技術では、基本をしっかり押さえた2chシステムには「音質」でかなわない。もっと抜本的に変わる必要が有る。

ラインケーブルはXLRケーブルをお勧めする

2017年02月14日 | ピュアオーディオ
ラインケーブルは一般的には「RCAケーブル」が使用される場合が多い。取り扱いが簡単であるからだ。それも単純な「抜き差し」出来るジョイントプラグが多い。

オーディオマニアで「音質」に拘るなら、同じRCAケーブルでも「コレットチャック方式」のRCAケーブルを使った方が音質も上のクラスになるし外れにくい。

出来るなら「XLRケーブル」をお勧めする。何故なら「外れ難い」ロック構造で接続できるから。他にもXLRケーブルを進める理由が有る。「バランス電送」か「アンバランス電送」のどちらがノイズに強いか?という問題から、自分は出来るだけ「バランス電送」で使う様にしている。最近の高級アンプやソース機器は「バランス電送」の為に「XLRプラグ」を設置してある。これを使わない手はない。

一般論であるがプラグ単体を考えて見ても、RCAのジョイント構造よりコレットチャック方式の方がコストがかかっている。更にXLRケーブルの方がもっとコストがかかっている。ただケーブル材やプラグのグレードで音質が逆転する場合もある。良く聴いて確認して使う事だ。

プラグやソケットが良いと、「音数」や「音のヌケ・キレ・ノビ」が極端に改善される。ダラーっとしたサウンドがきびきびしたサウンドになり心地よくなる。プラグを製造している会社も各社在る。その中から自分に合ったプラグを見つけるのも楽しい物です。自分は「フルテック ロジウムメッキ仕様品」に限定して使っています。ここまでたどり着くのに結構な時間がかかりました。但し高価です。フルテックよりもっと良いプラグも有るかも知れませんが、自分はこれで気に入っていますし、これから全てのケーブルのプラグを変えるパワーは有りません。

ライントランスはサイズでスケール感が変わる

2017年02月13日 | ピュアオーディオ
CDをアナログみたいな立体感のあるサウンドにしたくてライントランスを色々試した事が有ります。一言で言うなら「サイズでスケール感が変わる」と言う事。

田村製やタンゴ製の国産のライントランスも何種類か使った事が有るが、サイズで音のスケール感が変わる。UTCのトランスはサウンドが凝縮されていて非常に多彩なサウンドを奏でる。しかしサイズの束縛からは解放されない。そこでWE111cと云う1個2Kgのトランスを入手して見た。

WE111cトランスは「パーマロイコア」と呼ばれるものだ。今までの小さなトランスと違いスケール感や情報量は圧倒的に良い。しかし、ライントランスの半田材や配線類を吟味してやらないと宝の持ち腐れになる。普通のケーブルではその真価が発揮できない。

WEのライントランスも111c→93F→91A→62c→50A→15Aと古い物に遡って行く程に、中音の厚みが増して立体的になる。また音色もゾクゾクする様な艶が載って来る。特に15Aや50Aクラスの古い物は「純鉄コア」で作られている様で、「鉄」をうまく使うとこんなにも豊かなサウンドになるのか?と驚かされる。

一般に入手しやすい111cで試して見ると良いだろう。CDの平面的なサウンドがアナログみたいな立体感のあるサウンドに変わってくれる。

毎日ステレオを聴くのも飽きて来た

2017年02月12日 | ピュアオーディオ
毎日音楽三昧の生活に入ってもう15年近くになります。始めの10年くらいは「音質アップ」で色々実験をしたり、機器の入れ替えをしたりと忙しくやって来たので「飽き」はなかったのですが、最近は機器も触る事もなくなり、ただ音楽を聴く様な「隠遁生活」見たいになって来ました。毎日毎日「音楽三昧」の日々をうらやむ方もいるかもしれませんが、実際にやって見ると「飽き」が来ます。

こんな時は新しいCDや曲を探して、目先を変えてモチベーションの維持に努めますが、さすがに15年も続けて来ると疲れて来ます。毎日朝10時前から夕方6時まで鳴らしている訳ですので半端ない時間です。

最近はFMエアーチェックを始めて、少しは目先を変えているのですが、これも「時間時縛られる」事になり、動きが出来なくなる事が有ります。でもCDでは絶対に買わないような曲が沢山有りますので、せっせと録音しています。今年の暮れにはCDよりFM録音のMDの方が量的に追いつきそうな勢いです。

FMエアーチェックをしていない時はカメラを持って「風景・花の写真」を撮っています。カメラもデジ一眼レフ機が4台にもなり、こちらもお守りに忙しいです。

先月からは「階段上り」のハードトレーニングも毎日の日課にして取り組んでいます。リクライニングチェアーに2時間以上座り続けるには体力が要ります。運動もしないで3ヶ月もリクライニングチェアーに毎日2時間座り続けたら「腰」を悪くしてしまうでしょう。毎日のトレーニングもステレオ遊びの為には必要です。

小音量でも音痩せが無いサウンド

2017年02月11日 | ピュアオーディオ
小音量でも「音痩せが無い」サウンドを作るには、「音数」(情報量)のアップが必要。私はこの「音数の増加」を15年追及して来た。

真夜中に自宅でブルックナーやマーラーを楽しみたいと願って、とにかく「音数の増加」策を色々と執って来た。その一が「ヒューズ」の交換で有り、ケーブル類の総入れ替えで有った。単に総入れ替えではない、自作でケーブル類を開発して、自分の納得のいく「新しい次元」へ切り替わる様な「音数」の多いケーブルを開発しての事。

ケーブル類を交換した後は「その場を離れたくない」と云うほど「音質アップ」を果たしていた。楽器類のリアルさはもちろん、艶やかさやエネルギー感も併せ持っていなければならない。聴く魅力が無ければ「その場を離れたくない」と云う心境にはならない。

それも1セットのシステムだけでは「まぐれ」もあり得るから、3セットも違う世界を描き出す「メインシステム」を作って確認していた。その為①SP-707J+αシステム ②オリンパスシステム ③RCAフロントロード箱Wウーハーシステム の3つのメインシステムが有る理由だ。

どのシステムでも小音量でも音痩せが無い様に手抜きをしていない。常時聞く音量はボリューム位置で9時の方向だが、それ以下の音量でも十分に音楽を楽しめる様になっている。もちろん9時の方向よりボリュームを上げれば「リアルな世界」が待っている。10時方向までくらいまで上げれば100dbサウンドにはなる。更に音数が増して来ます。

アダプターについて

2017年02月10日 | ピュアオーディオ
XLRをRCAへの変換アダプターや、SP端子に硬いSPケーブルを使う際に使う「柔らかい線材のアダプター」(バナナプラグも含む)等を使う際には注意が必要。

基本的に「アダプター」は「抵抗体」で有る事を認識しておく必要が有る。アダプターを使うと「接続性」や「使い勝手」は非常に良くなるが、「音質」についてはダウンする事を頭の中に入れて置かなければならない。判って使う事と判らないで使う事は別次元の話。

アダプターを使う場合は、そのアダプターが「どの程度音質ダウン」させるかを確認して使う事が大切。バナナプラグ等を多用される方もいらっしゃるが、同じものを私も使った事が有るが、「音質ダウン」がひどくとても使う気になれないと判断したモノも有る。

バナナプラグでもクリアランスの大きいモノも有れば小さいモノも有る。メーカーによって素材や仕上げが違う。すべてが「音質」に効いてくる。安物は結局安物の音でしかない。価格が高いからと良い音とも限らない。私が使って見て、音質的に「不採用」としたものの中には非常に高価な価格で販売されているモノも有った。音を確認して買う事をお勧めする。

最近は機器の購入に慎重になっている

2017年02月09日 | ピュアオーディオ
1970年前半から愛読書はSS誌であった。色々なSPやアンプ類を知る事が出来た。当時はマッキントッシュとマランツのアンプが双璧で、持っているだけで「マニア」と呼ばれた時代。スピーカーもJBLやALTEC、タンノイ、KEF等が有名であった。

その後国内は「オーディオ全盛時代」に入って行った。1975~1990年頃の「全盛時代」は超豪華な「アンプ群」が主役になっていた。CD機も高級品が出て来る様になったが、ソース機器はDAT→MD→SACD・DVD→ブルーレイ→デジタルレコーダー・・・と変遷して行き、どれが主役なのか判らなくなった。

1993年に「バブル」がはじけて「オーディオ全盛時代」は終わりを告げる。その後沢山のオーディオ機器メーカーが消えて行った。マイクロ精機、A&D、AKAI、サンスイ等・・・。

30年近く、毎日SS誌を見ながら「グレードアップ」を夢見て過ごして来たので、色々な機器に対しての知識はある。しかし、実際に手に入れられるのはその中でもごく一部の気に入ったモノや、容易に手に入るものばかり。もちろん価格的な制約が一番大きく、次がスペースの問題。6畳間にALTECのA7は難しいですからね・・・。

やっと家のローンも終えて、子育てからも解放されたのは50歳。それから現在のシステムに組直して早15年。「音質アップ」も原理・原則で考えられるようになり、仕事の手法を趣味にも活用した。現在はほぼ完成形に近い状態まで来ている。この数年はソース機器の充実を目指してやってきたが、それも一段落し、今は小康を保っている。その為か現在熱烈に欲しい機器が無い。具体的に機器をリストアップしても「本当に必要か?」を問いかける様になった。その都度、「無理しなくても良い」になってしまう。

現在は音楽を楽しむ様にして行きたいと願っている。FM放送を楽しんで知らない曲や聴いた事のある曲でも演奏家を替えて楽しむ様にしている